2007.05.08

「PLAY 2 PLAY-干渉する次元」。

Noism

Noism07「PLAY 2 PLAY-干渉する次元」。

田根剛による装置が秀逸。ハーフミラーで作られた三角柱の組み合わせが生む鏡像が、パフォーマンスを何倍にも増幅させる。
「舞台上席」で観ましたが、これ、本当に「舞台上」。
通常の客席に相対することになります。

もっとも、前半は上記の装置が舞台に“壁”を作っているため、壁の向こう側は、ハーフミラー越しに見えるだけ。その反面、「舞台上席」では、壁で仕切られた小空間でのパフォーマンスが目の前で繰り広げられるため、一般席と「舞台上席」では、ちょうど同じパフォーマンスの表と裏をそれぞれ観ることになります。
http://www.noism.jp/blog/2007/04/post_15.html
↑こんな感じ。

コンタクトが多いパフォーマンスは、面白かった。が、群舞がダサい。

女性ダンサーと男性ダンサーでは、くっきりと力量に差がある。
女性ダンサーは、おしなべてバレエの素養が明確だけど、男性ダンサーはその基礎力がないためどうしても“キャラ勝負”みたいになってしまっていてつまらない。
最若手の石川勇太は、表現力で見劣りがするが、非マッチョな身体が舞台上のノイズになっていて面白い効果を出していた。
東京公演の初日だからか、いまいちパワーを発揮しきれていない感じ。

しかし、金森譲さんは本当に知的でかっこいい。アフタートークでは、日本のアートシーンを背負って立つ気概がビシビシ伝わってきました。
Noismは、イケメンがアーティスティック・ディレクターなおかげで、客が3割増になっていると思った。
ビジネスで成功するには、まず“顔”か。

なんだこの結び・・・。

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これからNoismなわけだが…。

これからNoismなわけだが…。
劇場に上がるエントランスには梅沢武生劇団のポスター…。

チケット握りしめて劇場に来る客の視点は無し。

観る前から盛りさがるねー。シアター1010。

ポスター1枚貼るくらいできないのか。

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2007.05.07

明日はNoismだっ!!

しかも「舞台上席」というのにしてみたっ!

よく見えないというウワサもっ!!

どうする自分っ!

(どうしようもありません)

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2007.05.06

ぐわっ!アラン・プラテル、、、

アラン・プラテル・バレエ団、見れないじゃーん!

大阪だよ。。。ちょうど。ショック。

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ナルシシズムに死を。

他人のことなんだからほっとけばいいのに、つい捨て置くことができなくなってしまう愚かな私です。

そう、ナルシシズム、嫌い。

ナルシーなのを目の前でやられると、叩き潰さずにはいられない。

ナルシシズムを構成する要素は2つくらいでしょうか。

・幼児的全能感
・美しく素晴らしい自分でないと他者に受け入れて貰えないのではないかという恐れの目的と手段が転倒したもの

どちらもその人の脳内で完結してしまっている幻想なので、んなものを往来で開陳していただいても困ってしまう。

「もしもし、あなた幻想強すぎですよー」とナルシシズムを揺さぶり、壊す。
と、ナルシシズムの殻にひびが入り、みずみずしいその人の「よそ行き」でないパーソナリティが現れる。

この「出会い」が楽しいのです。


ナルシシズムに死を。

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2007.05.05

演劇って。

他のジャンルのアートにくらべて、つまんなくなってませんか?

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2007.05.02

ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉。

ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉の大森さんとお話する。

ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉といえば、財政難で、クローズアップ現代で取り上げられたほど。

↓とか。
http://www.chibanippo.co.jp/_inc/backnumber/news/seikei/061201.php

もっとも困難な時期は過ぎたということですが、再起をかけてのコンサートを今年8月に船橋で開催するにあたって、PR等について、アドバイスを差し上げた。

なにせ、ニューフィル千葉は、正式名称:財団法人ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉で、理事長は知事。
とても固い組織であることは容易に想像できる。

お金がかからなくて効果的な広報は、NPOが得意とするところなので、コミュニティ紙でのPR・地域イベントへの紹介・ネットを使っての支持者拡大・ミニトークの実施・新規プログラムの導入などについて、2時間もお話してしまった。

しかし、さいきんこういった相談をいただくことが多いですー。
僕でお役に立てるならば、可能な限り相談に乗りますので、どなたでもお気軽にどうぞ。

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明日の予定。

柏の葉にバッタを観に行く。

木場の東京都現代美術館に「Show Me Thai~みてみ☆タイ~」を観に行く。

映画を何か観る。「ハンニバル・ライジング」か「明日、君がいない」。

夜、青果鹿をゴールデン街劇場へ。

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宣言します。

宣言します。
思うところあって、いままでの10倍働こうかと思います。

皆さんに喜んでいただけるように頑張るので、よろしくお願いいたします。

写真は、カフェこぐまの新製品「あんみつ」です。
寒天から手づくりで、プルプルと柔らかく、あんみつというたべものの印象が変わりますよー!

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2007.04.27

DRAGON ART CREATOR'S REVIEW。

Dragon webアートマガジン「DRAGON ART CREATOR'S REVIEW」の「アートサポーターバトン」というコーナーにお呼ばれいたしました。
編集兼発行人の村松恒平の文章は神レベルのステキさ。

文章萌えの僕としてはイチコロ(死語)です。

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2007.04.26

水戸芸術館・ZAIMはしごDAY。

Mito

ここのところパフィオーミングアーツづいていて後回しになっていた展覧会をはしごしました。
まずは水戸芸術館現代美術ギャラリー「夏への扉 -- マイクロポップの時代」

大木裕之さんが出展しているので観に行ったわけですが、企画された松井みどりさんの掲げる考え方にはとても共感します。
野口里佳の写真作品は特にすばらしかった。
ただ、スペクタクルっぽい意味では強度が低い作家が多いので、観客にとって見易さをサポートする意味でワークショップやイベントを増やして盛り上げたほうがいいんじゃないでしょうか。
大木さんは薄口。

*

476

スーパーひたちに乗って、横浜へ。
ZAIM開館1周年記念「ART LAN @ ASIA」も今日以外は行けそうにもないので、水戸横浜ハシゴという暴挙に出ました。

アーティストの増山麗奈さんのキュレーションで、日本・中国・韓国のアーティストから構成されるけっこう大掛かりな展覧会でした。

劉小東(リュウシャオドン)の“女体盛り”の作品がけだるいエロさでよかった。
が、「いまもっとも勢いがある中国・韓国のアーティストをフィーチャー!」という掛け声ほどにはその“勢い”が感じられなかった。
むしろ高嶺格さんの「ベイビーインサドン」のビビッドさが圧巻だったのと、4階の増山麗奈と海外のアーティストのコラボ作品のフロアのインパクトしか印象に残らない。
アーティストがキュレーションを行うのって、けっこうびみょーだと思うんですが、キュレーションを行った当のアーティストがもっとも目立ってるというのは、まずいでしょう。
いや、増山麗奈さんの作品はどれも目が覚めるようなすばらしさで、観ていて踊りだしてしまいました。こんなに力量のあるアーティストだとは知りませんでした。

というわけで、増山さんは「キュレーション」とかいわずに各地での出会いを作品とするすごいパワーを持っているのだから、自身の創作をガンガンやっていった方がいいのではないでしょうか。
その方がむしろ海外のアーティストの優れた紹介になっていると思いました。

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人生に必要な知恵はすべてスパロボで学んだ。

W 「スーパーロボット対戦W」、ひさびさの良作です。
もう3周目。
やっとこさポン太くんゲットしました!

「スーパーロボット対戦」はご存知のように、ロボットアニメに登場するロボが作品を超えて競演するシミュレーションRPG。

今回の登場作品は、ガオガイガー・ゴライオン・SEED・マジンカイザー・ゲッターロボG・テッカマンブレード・ナデシコなどなど。
旧ガンダム系をばっさり切ってたり、売れ筋のSEEDの扱いが冷淡だったりと、ひねりの効いた作品セレクトもにくいですー。

ゲームは、1回クリアするだけでも数10時間かかったり、プレイヤーのスキルが向上しないと楽しめない部分があったりするので、2時間程度で見られる映画に比べて、レビュアーは大変です。まして「批評」「研究」などは至難の業。
だからというのは、言い訳にならないんだけど、ゲームについて大学教授なんかが言っていることは根拠がぜんぜんなくてとんでもなく的外れなコメントがほとんど。
つい先日も、知財戦略本部のコンテンツ専門委員会メンバーで東京大学大学院の浜野保樹教授が「アニメや漫画は感動をもたらすけれど、ゲームは、お金だけ持っていって、子供の時間奪ってますね。」とか大バカ発言してましたね。
公共の場で発言するチャンスを与えられている人間には、それなりの責任があると思うのですが、おそらく自分でゲームもプレイしない人間が、たくさんの人が精魂こめて作っている作品・多くの人が楽しんでいるアートを愚弄するような発言ができるような雰囲気なんですよね。今の日本。
こういう輩こそが「亡国の徒」だと思うのですが、どーでしょう?

能を知らない人間が文化語るな。同様にゲーム知らない人間が文化を語るな。<今日の金言>

と、バカ大学教授はさておき、プロデューサー・管理職を目指す人は「スパロボ」やっておくとためになりますよー。
スパロボは、使うロボットとパイロット(キャラ)をそれぞれ育成するのがキモ。

・それぞれのロボット、キャラの特性をつかんで育てないとダメ。
・たくさん現場を踏ませるとキャラが早く成長する。
・誰にどのくらい現場を踏ませるかが悩みどころ。弱いうちに強い敵に遭遇するとすぐに撃破されちゃう(笑
・意外なキャラが成長して意外な能力を発揮する。
・かわいがってお金をつぎ込んで育てたロボットが旅に出てしまったりする。
・見た目がかわいいキャラをひいきしても、意外に伸びなかったりする。
・地道にかわいがってお金をつぎ込んだロボット、キャラは先々まで頼りになる。

などなど。
スパロボやっていると、日常生活でもスパロボ思考になってきますよん。
自分自身ですら“操縦”する感覚になってくるという。

早く「逆転裁判4」やりたいんですが、「スパロボW」がおもしろすぎて、クリアしても2周目3周目とはまって抜け出せませんー。

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2007.04.25

岸井大輔さんの講演。

Tokyo 

ポタライブの岸井大輔さんが、麻布die pratzeで急遽講演をするというので、観に行きました。

これは、die pratze M.S.A. collection 2007で、普通劇場の公演が急遽中止となったために行われたshelfのオムニバス公演の一部として行われたものです。

岸井さんの講演は、ポタライブに至った、演劇史というかアート史上の必然をとてもわかりやすく説明してくれておもしろい。のはいつもなんですが、普通劇場の大岡淳さんとのアフタートークがとても面白かった。

ただ、完璧な演劇理論・アート論は、作品と揃うことによって完成されると思うので、今回の普通劇場の公演中止はべつにしょうがないとしても、作品と合わせて聞きたかったです。

作品を発表するということは、非常にリスキーな行為です。

人間の行うことに完璧はないわけですし。

で、そんななかで演劇論・アート論ばかりが先行すると、「作品を発表しないのが完璧なアート」となりかねないわけです。

もちろん、そんなことを口に出すバカはいませんが、観客のレビュー・批評家の批評の嵐、経済的な負担まで、あらゆるリスクをアーティストだけに背負わせている現状では、創作活動に対するモチベーションを維持することが奇跡だとすら言えます。

僕はアートが質的にも量的にも豊かになって欲しいと思うので、“面白いアート論”“立派な作品論”には基本的に懐疑的なのです。

と書いて思いましたが、他者からのコメントを受け付けない!というアーティストもどきもよくいますが、これはこれでダメだよなー。

バランスが肝要か。結局。凡庸な締めかたでスマセン。

*

岸井さんと別れたあと、10年ぶりくらいに鈴木星男くんと食事。ひっさしぶりにのんびりお話できて楽しかった。

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2007.04.21

「企画プレゼンオフ」vol.02  春の“新歓”スペシャル!

Off0421

mixiのアートマネジメントのコミュニティのオフ会、今回は

「企画プレゼンオフ」vol.02  春の“新歓”スペシャル!

という長いタイトルで、“新歓”をテーマにやってみましたー。

参加者は総勢30人くらい。
10代から、ベテランまで、がワイワイと楽しく盛り上がりました。

↑って、なにげに書いてるけど、これってすごくないですか?アートマネジメントをテーマにしたコミュニティで、アートファン・アーティスト・プロデューサーのおしゃべりの場で、10代とベテランが楽しくお話してるんですよ!「セミナー」とかじゃなくて「おしゃべり」。

こういった「パーティ」って、楽しくつくりあげるのには、けっこう頭を使います。
魅力的なゲストに声をかけるのが重要なのはもちろんですが、華やかなムードをつくってくれる人、話のおもしろい人、人の話を面白がってくれる人、そしてなにより好奇心が旺盛な人が集まり、会話が弾むように気を配るのが幹事のお仕事です。
参加する人の目的はさまざま。
それぞれに満足していただけるようなのが理想なんですが、今回はどうだったかな。

人からほめられるよりも、自分がこさえた場所でみんなが思い思いに楽しそうにしてくれるのが、何よりもうれしいんですよね。

海の家みたいなところでバーベキューなんかやりながらやったら楽しそうですな。

参加してくださった皆さまに感謝~。

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2007.04.17

「ゴー!ゴー!Gボーイズ!」を観て侘びしくなってしまった。

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アジアン・クイア映画祭(AQFF)が面白いと教えていただき、行ってきました。

台湾の「ゴー!ゴー!Gボーイズ!」を観てぶっ飛びました。
明るい!ポジティブ!さまざまな人に目配りが効いている!優しい!そして何より映画としてよく出来ている!
借金返済のため、ゲイの振りをして賞金300ドルというゲイのビューティ・コンテストに出るヘテロセクシャルの青年を主人公にしたドタバタコメディなんですが、むっちゃパワフル。
あまりの活きの良さにぶっ飛びました。

同性愛者を真正面から描きつつ、さらにエンターテイメントとしてのパワーで観客を魅了する横綱相撲です。

世の中で何が問題になっているのか。自分はどうしたいのか。何ができるのか。に真摯に対峙している姿勢がビンビン伝わってきます。個人の妄想世界ではなく、みんなで共有するビジョンを創りあげていこうとするまっすぐな熱意がスクリーンから溢れています。

悲しいのは、今の日本には、こうしたパワーを持つアーティストも、こうした作品を租借して楽しむパワーのある観客も、どちらもいなそうということです。

アーティストも観客も、自分のテリトリーの中でご満悦。あるいは、引きこもって衰弱状態なんだよ。

やはり、国にも寿命があり、日本という国は衰退期に入っているんでしょうねー。

昨日の「覚え書き」というエントリーは、この「ゴー!ゴー!Gボーイズ!」を観た直後に書いたものなのでした。意味不明ですみません。冨士原さん。

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2007.04.14

「ブラッド・ダイヤモンド」は必見です。

Bd

2007年のナンバー1は、早くも「ブラッド・ダイヤモンド」になりそうです。
ここ数年観た映画のなかでも飛び抜けた衝撃でした。ぜったいに映画館で観るべきです。

世界経済のタブーに果敢に切り込み、ハリウッド映画として仕上げ、流通させてしまったエドワード・ズウィック監督にはノーベル平和賞を差し上げてもいいのではないでしょうか。

あまりにもパワフルかつ衝撃的な映像が2時間半に渡って続くので、体調の悪い人は病気になってしまうんじゃないかと思うくらい、体にキます。デートなどは論外(笑
こうして書いているだけで、震えがきそうです。あらゆることばがぶっとびます。

1999年、内戦が続くシエラレオネ共和国を舞台に、ダイヤモンドを巡る利権・内乱の様子が圧倒的な迫力で描かれてます。
レオナルド・ディカプリオ主演とはとても思えない、ショッキングな描写の連続で、一気に見せます。反乱軍の残虐行為、目を覆いたくなる少年兵による殺戮etc.
これらが、事実に基づいているということがもっともショッキングです。

テーマ、演出、プロダクト全般に渡って、比類なき水準のアートです。

「ダーウィンの悪夢」にしろこの「ブラッド・ダイヤモンド」にしろ、先進国の私たちの暮らしがいかに途上国を搾取して成立しているかということを突きつけています。
イルカ漁が話題になっているようですが、確かにイルカ漁は一見残酷に見えるのも認めましょう。しかし、アフリカで現在も続いている人間の血や肉を喰らいつくすような搾取を行っている、先進国の人間に、他者の残虐行為を“告発”だの“非難”だのする資格は、毛一本ほども、ない。

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2007.04.11

いかがわしいものは好きだけど。

Spa 今出ている「SPA!」の特集がおもしろいです。

「[シャッター商店街→風俗街]化の現場」というタイトルで、空洞化した中心市街地の商店街がものすごい勢いで風俗街と化している状況をリポートしています。

取り上げられているのは、太田・伊勢崎・厚木・苫小牧・郡山などなど。

わが千葉県では、なんと五井が風俗街化しているそうです!!!

あなたのまちもきっと出てますよ~~~。うおお。

歌舞伎町で育ち、「SIN CITY」を愛する僕としては、風俗街のいかがわしいムードは、どちらかというと好きなんですが、この地方都市の風俗街化は陰惨で、よくない感じ。

この現象は、都市政策の失敗、コミュニティの瓦解などの結果なわけですが、勢いのなくなったまちの末期の状態として、悲惨です。

勢いなくなる→風俗街→地価下がる→さらに荒れる

というスパイラルですね。

こうした負のスパイラルに陥らなかった例として挙げられているのが、劇場で活性化した下北沢。というわけで、文化施策やまちづくりに関心がある人必携ですよ。今週の「SPA!」は。

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2007.04.01

「アートフェスタロウ」in 西門夜桜祭り。

前から気になっていた、神奈川県相模原市にある西門商店街にある岡本太郎作品の修復とその商店街活性化のためのイベント「アートフェスタロウ」のチームが、西門夜桜祭りに出店するということなので、遊びに視察に行ってきました。

「アートフェスタロウ」の紹介記事
西門“太郎の手”を救え!

「アートフェスタロウ」の主宰・木下さんと、相模原市民ギャラリーで待ち合わせ、学芸員の柳川さんから相模原アート事情について、いろいろと教えていただきました。
相模原市民ギャラリーは、駅ビルの中にあるギャラリーながら、天井高は3.5mとゆったりした作りで、アーティスティックなムードはとても良いです。
相模原市は、この相模原市民ギャラリーに加え、新しく美術館も建設予定ということで、地域事情と言い、船橋市に近いものを感じました。

岡本太郎作のオブジェ「呼ぶ赤い手・青い手」がデーン!とある西門商店街は、歩道の幅が広くていいかんじ。フリーマーケットなどにも使いやすそうです。

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「アートフェスタロウ」のチームは、桜グッズの販売、有志のオリジナル作品販売、そして「ナベ☆タロウ」(笑

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赤い手・青い手のすいとん入りの豚汁。

これが食べたくて来た甲斐があるインパクトのあるビジュアルと、ふつーにやさしいお味の、不協和音が最高でした。

「アートフェスタロウ」は、「呼ぶ赤い手・青い手」の修復費用およそ600万円を目標に資金を集めるとのことです。
相模原市は人口70万人。しかし面積が広いのと、コミュニティが拡散してしまっているという点で、船橋市と似た印象です。
船橋市は、JR・京成船橋駅前中心市街地が、人々が集まるスペースに欠けていてせっかく通過する人が中心市街地をスルーしていってしまうという欠陥があります。
クリエイティブな人々・購買意欲が旺盛な人々が集まる場を育てる「アートフェスタロウ」のようなプロジェクトは、“一家に一台”ならぬ“一つのまちに一つのプロジェクト”となるようにまちの人が育てていけるようになると、高いコミュニティ活性効果が得られると思います。

「アートフェスタロウ」の皆さま、お疲れ様&ありがとうございました。

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2007.03.31

「女体カーニバル」その3。

Kaki_2

けっきょく、なんだかんだいってずるずると惹かれて3作品全制覇してしまいました。>「女体カーニバル」

ちなみに、よかった舞台は「えんげきのぺーじ」一行レビューでできるだけ書くようにしてるんですが、柿食う客を褒めるとやたらバッシングの投稿があるんですよね。何故か。
「お前、関係者だろ」とかも。何故か。
関係なんてないって。ちゃんとお金払って観てるっつーの。
わざわざ予定変えて、観たんすよ。この「サバンナの掟」も。むかつくー。

で、「サバンナの掟」は、サドのレズビアンである総理大臣と援助交際の女子高生の死闘というお話。
役者と役柄にあまり距離がないせいか、無理なく楽しめる。
静動両方の演技もグルーヴ感あって、よかったです。

正直いって、2週間近い長丁場なので、声とかボロボロなんじゃないかと思ってこわごわ劇場に向かったんですが、役者はむしろ良くなっていた。
この劇団、20代前半なわけですが、上手い。

七味まゆ味は、国会議員から、本作では総理大臣になっているわけですが、きちんとスケールアップされていたし。すごい。

玉置玲央は3作通して、非常に能力の高い俳優だということがよく分かったけど、本作では、その能力の表現がいいかげんパターン化しつつあるので、もっとちがった形での演技に驚きたいものです。

ホント全体的に役者は上手いんですよ。ここ。

ドラマの終わり方については、個人的にはあんあまし好きじゃないんだけど、全体的にとても楽しめました。

観客への対応なども、洗練されていて、余裕を感じさせる。公演ブログもしっかり毎日更新されている。疲れているだろうにねー。
演出・作品世界などが青いのは当たり前で別にいいわけですが、柿食う客のこの若さをしての成熟ぶりはちょっと脅威を感じます。

大仕事をこなした劇団の皆さま、おつかれさまでしたー。

明日の最終日は前売りは売り切れだそうですが、当日券が出るそうなんで、観といた方がいいですよ。

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2007.03.30

「関わりを解剖する二つの作品」。

「関わりを解剖する二つの作品」

手塚夏子振付作品。
会場は、門仲天井ホール。

日常の何気ない動きをトレースして、反復する「私的解剖実験4」の手法を使った2本立て。
「サンプル」出演・山縣太一は、スピーカーの声と会話しながら日常の動きをトレースし反復する。ダンサーは、さらに“天の声”による身体イメージの指示に従う。
正確に動きが反復される序盤も美しかったが、進行にしたがって、表層的につくろっている「外向きの自分」が消え生々しいからだが現れてくる展開はスリリングだった。
性的なモチーフはまったくないのだけれど、日常生活の鎧を脱いだ表情と身体は本当にエロかった。

「プライベートトレース」出演・手塚夏子→手法は基本的に山縣パートと同じながら、ダンサーの手と足1本1本が生命体のように見えてくる“寄生獣”なみの変化(へんげ)。すごい。人力SFX。
動きのサンプリングもとのお茶の間の会話のビデオが終盤で流されるが、この魔術的なパフォーマンスが私たちの生活から展開したのかと思うと、手塚夏子の一見アバンギャルドな仕事の普遍性がよくわかる。
非常に優れた作品でした。

ぜひ何回も再演してもらいたいですー。

帰り、武藤大祐さんとダンス話いろいろ。武藤さんは本当に博識かつ柔軟な感性の持ち主で、いつお話しても改めて尊敬させられる。

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2007.03.28

薄味な「エンジェルス・イン・アメリカ」。

すっごい意気込んで行ったんですが、なんかいまいちな「エンジェルス・イン・アメリカ」
DVDでリリースされたテレビ映画版が素晴らしかったというのもあるかも知れませんが、舞台は舞台なんだから、生の魅力で驚かせて欲しかった。
先に言っておくと、それぞれ2回休憩が入る3時間超の作品の2本立てをほとんど時間を感じさせずに見せきってしまう力量はすごいと思います。

が、
Ⅰ部「ミレニアム」の場面転換がブチブチとテンポが悪かったのと、ルイス役がイモ臭い&声が悪いのでぜんぜん感情移入できない。ロイ・コーンの若すぎる山本亨といい、キャスティングに難ありです。
あと、Ⅰ部の幕切れは最高に盛り上がるはずなのに、コントのようで唖然としてしまいました。知人は通し鑑賞を取りやめて、帰ってしまった。

Ⅱ部「ペレストロイカ」は、刺激的なビジュアルとテンポの良さでぐっと盛り返しました。
が、感動的なはずの台詞が決まらない・・・。
これは、役者の表現力不足だと思います。
演技のトレーニング、教養、文化的な蓄積が足りない。
そんなことは、翻訳ものをやる時点で分かっているわけだし、何よりtptの座付き演出家はアメリカ人なんだから、きちんとした答えを提示して欲しかった。

というわけで、なんか薄口でごまかされた「エンジェルス・イン・アメリカ」でございました。とほほー。

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2007.03.27

レイプとかする男は死刑でいいんじゃない?「ボーイズ・ドント・クライ」。

Boys 「ボーイズ・ドント・クライ」は、すごい映画だった。
実話を元にした、社会的な不正義を告発する内容ながら、映画として無駄のない演出、美しく心に迫る映像の一流のアートです。

性同一性障害の主人公をヒラリー・スワンクが演じているんだけど、この人物が決してイノセントではない。
“女優”だと思って見ていると、不細工で不愉快だし、じゅうぶん愚かで、万引きや小さな犯罪も犯してたりする。
しかしながら、圧倒的に愛しい。
ヒラリー・スワンクは、「ミリオンダラー・ベイビー」が凄かったですが、良い作品にしか出てませんねー。

本人の望みは非常に小さいもの。「普通の暮らし」だと思う。
それが奪われ続ける。主人公の恋人もまた、貧困クラスの白人で、まさにデッドエンドの生活の囚人。
“男性”だと思っていた“彼氏”の真実を知りその後の二人の心が通じ合うシーンはぐっときた。

この映画は、アメリカの貧困クラスの白人がマイノリティを迫害するいわゆる「ヘイトクライム」を描いています。
物質的・精神的貧困に追いやられている男たちもよく考えればかわいそうと言えなくもないのですが、自分の不遇を他者に対する暴力としてストレス解消しようとする愚は見ていて本当につらい。

ただ、レイプとかはまったく加害者に同情できない。レイプ犯はもっと重罪でいいんじゃないか?

マイノリティ(という言い方にはとても抵抗があるんですが・・・)、ヘイトクライムについてとてもよく分かるし、素晴らしい作品なので、オススメです。

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明日は「エンジェルス・イン・アメリカ」だ!うっほほーい。

Angels コミュニティアートに関するイメージとして、従来的ないわゆる「ハイアート」のお客から言われる「コミュニティアートは質が低い」というものがよくあります。
これは、じっさいにプロジェクト自体が練られていないものもありますが、コミュニティアートの楽しみ方が分からない人がいまだに多いということによるものもあると思います。
エジプトのピラミッドは、見た人すべてにいっさいの説明抜きに「すごい」と思わせますが、そういったスペクタクルなものはそもそも目指していないコミュニティアートが多いしね。

しかしながら、コミュニティアートは単なるアートの一分野だと僕は思っているんで、得体の知れないどこがアートかわからんようなこちらを試されるようなのも大好きですが、ハイアートも大好き。
ていうか、アートの潮流、最新のアート事情に疎いようでは、アートNPOとしては問題です。

明日は、この春演劇界の“事件”、「エンジェルス・イン・アメリカ」Ⅰ部・Ⅱ部一挙上演です!合計7時間のお芝居だっ!超楽しみ~。
会場のベニサンピットは寒そうだし、森下はご飯を食べる場所が少なかったり、スタバとかもないのが若干しんぱいですー。

tptのサイトの作品紹介で、こんな文章があり、ぞっとしました。

   「戦後」体制を捨てて「戦前」へと向かう「わたしたち」。

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2007.03.26

ワークインプログレス「Doctor~神の描いた設計図・アインシュタイン~」。

王子小劇場で、one on oneのオリジナルミュージカル「Doctor~神の描いた設計図・アインシュタイン~」ワークインプログレスを観る。
「ワークインプログレス」とは、one on oneのサイトでは“公開稽古”と説明していますが、完成前の作品を観客の前で上演してみて、その反応を作品に反映させるというもので、今回の場合プレビューの要素も兼ねているようでした。
王子小劇場に通ってますね。わたくし。

ともかく、曲がみな良い。
小劇場で、すぐ目の前で歌われるとそれだけで感激してしまいます。作・演出・音楽・出演を手がける主宰の浅井さやかさんはすごい才能だと思います。

観ていて気になったのは、アンケートにも書きましたが(そのための試演だもんね)
、役者のテンションにばらつきがあること。
それと、役者によって身体コントロールにムラがあること。

ほうほう堂オフニブロールのmm単位まで徹底したのコントロールを見慣れていると、舞台の上で役者の妙なカラダのくせを見せられると気になってしょうがないです。

でもこれって、ミュージカル業界ではそんなに問題じゃないんだろーか?

というわけで、本番が楽しみです。

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2007.03.25

「女体カーニバル」その2。

Kaki

にしすがも創造舎「これがぜんぶエイプリルフールだったなら、とナンシーは」を観て、即移動。

王子小劇場へ。

柿食う客「女体カーニバル」2本目「他人の不幸」を観る。
女体三部作の一作目にあたる作品だそうです。

「口だけの女」よりも、ストーリーテリングを重視していない、ライブっぽさが前面に出たパフォーマンスで、超くだらない&深みのないエピソードの連続ながら、不覚にも涙がにじんでしまう祝祭空間となってました。
パフォーマンスの完成度としては、今回の「他人の不幸」の方がずっと高い。
「口だけの女」「他人の不幸」の両方に登場するキャラもあったりして、だんだんと作品世界に飲み込まれる脅威を感じます(笑)。
これは、残る「サバンナの掟」も観るしかない。

これはきちんと評価すべきだと思うのですが、柿食う客の作品では、出演者が多い(20名以上)にもかかわらず、その全員をきちんと魅力的に見せているというのがすごいと思います。
役者を見せるということが、必ずしも演劇の第一の目的ではないというのはもちろん分かりますが、演劇作品を継続して上演していくのには重要なことだと思います。

前回の「口だけの女」はあんましおもしろくなかったので、パスしたアフタートーク(毎回やってるそうです)、残ってみました。
作・演出の中屋敷法仁と看板俳優の玉置玲央のお二人によるトークがまたとっても真面目でよかった。
作品の意図をきちんと言語化して伝えよう、観客の質問にきちんと答えようという姿勢が正確に伝わってくる。
形ばかりのアフタートークを行う公演が増えてきたが、なんか同じギョーカイのお友だちをテキトーに呼んで、ぐだぐだとくっだらない話をしているだけのものも多いなか、尊敬できます。お客からの質問がもっぱら玉置玲央の美しいカラダに集中していたのが笑ったが。「毛はどうしてるんですか?」とか。

柿食う客のファンクラブとか作るんだったら、入りますよ。僕は。

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「これがぜんぶエイプリルフールだったなら、とナンシーは」。

「これがぜんぶエイプリルフールだったなら、とナンシーは」

東京国際芸術祭2007の企画。
レバノンのアーティスト、ラビア・ムルエによるマルチメディアパフォーマンス。

30歳前後の俳優4人が、ソファーに腰掛けて、レバノンの人々の日常を一人称でひたすら何人分も語りついでいくという非常にシンプルな構成。
俳優は、最初から最後まで腰掛けたまんま。

背後には、レバノンの「殉教者」をたたえるポスターがひたすら投影されていく。

レバノンの街中では、戦争で死んだ人のポスターが作成されて、貼り出されるという。
無数のレバノン人の日常と死がひしめくレバノンの街が、単調な語りが続くことによってだんだんとたち現れてくる。
じわじわと襲い掛かってくる衝撃。

俳優がとても魅力的、洗練されたビジュアル、思い切った構成と、非常に質の高い作品でした。

外国と比べて日本を批判するというのは、無能な人間がすることだと思うわたくしですが、こういったポリティカルと表現としてのクオリティが高レベルで両立している舞台というのは、なかなか見られませんで。あ、ようするにこの作品が世界でもまれなクオリティであるということですな。単に。

おススメ。

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2007.03.24

off nibroll「public=un+public」。

BankART Stuidio NYK で、off nibroll「public=un+public」を観る。
今日は、船橋→佐倉→横浜ですー。

nibrollの本公演について、「矢内原美邦は男のシュミが悪い」と書きましたが、ごめんなさい。とっても良いです。今回は。
ショウは、矢内原美邦・Fu-Chin Changのそれぞれの振り付け作品+コラボレーション作品の3部構成。
矢内原作品は、山本圭祐KENTARO!!による男性デュオだったんですが、これがめっちゃ良かった!!!!!
山本圭祐は、動き・ボイスともに最高に切れのいいパフォーマンス、素晴らしい!
KENTARO!!は、非常に高い身体能力を紙一重のところで、抑制することによって、味わいが出ている。
この2人のパフォーマンスを間近で観ていると、非常にミクロな部分の振り付けまでもしっかりと目に飛び込んでくる。軽いトランス状態になってしまいます。
2面スクリーンに投影される映像以上に強烈なパフォーマンスがあってこそ、マルチメディアパフォーマンスが真の力を発揮するということが、よくわかる力作です。

台湾のアーティストの作品は、退屈だった。

3パート目の日本と台湾のアーティストによるコラボレーションのパートでは、矢内原美邦とKENTARO!!が絡むシーンがやばかった。
これまた非常に微細な部分までもが計算され尽くされたパフォーマンス。というか、汗ですべる手のひらの触覚までもが伝わってくるかんじ。

観終わって、多幸感で脳が充満いたしました。
3月31日まであるので、ぜひ観たほうが良いですよ。

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ミニさくら。

Shinbun

コミュニティアート・ふなばしの定例ミーティングのあと、ミニさくらに行く。
スタッフの八重樫さんとインターンの平田さんもいっしょ。

ミニさくらは、子どもあるいはまちづくり関係者なら知らない人はいない、2002年から開催されている
ミニミュンヘンの佐倉バージョン。

日本では、ミニミュンヘンを知らない人までが、ミニさくらを手本にして、あちこちでミニ○○を初めています。

今回は、中志津中央商店街の店舗とのコラボレーションでのお店が登場し、成熟を感じさせられます。

ミニさくらをずっと手伝っている蔵本さんによると、子どもたちの間では、ミニさくらは完璧に定着し、ミニさくら専用のお財布を持っている子とか、去年のミニさくらの通貨“モール”を大事に取ってあった子がいるそうです。
心が暖かくなるエピソードですよね。

写真は、ガリ版でつくる「新聞社」。

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2007.03.22

女体カーニバル。

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柿食う客「女体カーニバル」シリーズ、「口だけの女」を観る。

この企画は、再演3作品の同時上演という、若手劇団にしてはとても意欲的なものです。
とても可愛いフライヤーをかなりの数の公演に折り込んであったので、目にした方も多いと思います。

インパクトのある企画、目立つフライヤー、さらに3部作を全部見るとか、リピーターとかそれぞれに特典があつくという「ポイントカード」導入とか、これくらい意欲的な企画を単独劇団で打ててしまうというのはそれだけで尊敬に値します。

「口だけの女」は、3部作の2番目の作品という位置づけ。
裏風俗の話を、中学生の妄想なみの変態ネタを畳み掛ける脚本は、これまた若手にしては潔いと思います。
役者は皆気合の入った演技で観ていて気持ちよいし、演出もまぁまぁ。おススメです。
難点は、ヤクザの親分も、ホームレスも、警察署長も、みーんなピチピチしているということでしょう。
なんか高校演劇観てるみたい。

いつも思うのですが、劇団って、なんで同じ年齢の人でつくるんだろ?
ツルみたいのか、劇団したいのか、どっちなんじゃ?と聞きたくなる。
若手劇団は思い切って、年齢の離れた役者を客演に呼んでみれば、作品世界にもっとふくらみが出るのに。

とかいいつつ、他の作品も気になるので、なんとかもう1本くらいは見にいきたいところです。ポイントカード持って。

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2007.03.21

「アート記念日 -the border-」展ツアー&トーク。

Kaf

川口のmasuii R.D.R galleryで、「アート記念日 -the border-」展のオープニング企画のトークにゲストとしておじゃましてきました。

関連企画の川口アートツアーから、コミュニティアート・ふなばしの山浦くん、八重樫さん、大場くんと参加。

川口は、鋳物で栄えた街ですが、鋳物業が衰退してからは、高層マンションがにょきにょきと建ち、駅前でぐるっと見回すとちょっとすごい光景です。

増井さんのガイドのもと、奥田アート&クラフト→Kawaguchi Art Factory→川口市立アートギャラリー アトリアを回りました。
川口は、趣のある民家が多かったりと、まち歩きの見所も多いです。


「アート記念日 -the border-」展
は、相田ちひろさんによるタイ・日本の交流アートプロジェクトで、タイの3都市と日本の川口市で開催した子ども対象のワークショップ作品を、タイによくある藁葺き屋根の休憩小屋(?)に展示し、さらにワークショップの様子のビデオ、両国の子どもたちのインタビュー音声から構成されるインスタレーションです。
オープニングの今日は、プロデューサーである増井真理子さんとアーティスト・相田ちひろさんによる解説と、僕のトーク。さらにはタイ料理のパーティ付きという豪華な内容でした。
相田さんのプロジェクトは、子どもたちがタイの布・日本の手ぬぐいを各国の文字の形に切り取り、貼り付けた白布にさらに絵を描いた一種のキルトを藁葺き小屋に展示していくという構成なので、部分部分を見ているとやや分かりづらいのですが、小屋の中でくつろぎながら、ビデオをぼけーっと眺め、子どもたちの自己紹介の声(音声だけ、というのが味わいがあってよかったです)を聞いていると、タイと日本の子どもたちのが暮らす“空気”みたいなものがしみじみと伝わってきます。

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僕の写真は・・・。なんか・・・ヘンですね。確かに。。。

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2007.03.18

イキウメ公演「狂想のユニオン」。

えんげきのぺーじ「一行レビュー」は、最速の舞台評として、シアターゴーアーならとても重宝するコーナーです。
ぼくもこれを見て未見のカンパニーの公演に直行することもしばしば。ハズレ情報もすぐに出るので、ありがたいのです。
ただ、こうした影響力を「利用」しようとして“サクラ”とおぼしき絶賛が続けざまに書き込まれて、それを非難する書き込みがあったりという、もう一つのドラマもあったり(笑
おもしろいので、ぜひご覧くださいませ。

前に、「王子小劇場の公演は火曜日が楽日なんで他と重ならないので助かる」と書きましたが、土日祝日のソワレを設定してくれると、これまたハシゴする観客としてはとても助かるのです。
バラシがあるんで、公演最終日はソワレを設定できない事情も分かってはいますが、やってくれるととてもうれしい。

というわけで、日曜日ソワレにイキウメ公演「狂想のユニオン」があったので観てきました。
世田谷パブリックシアター「モバイル」とハシゴ。

が、頑張って見に行った甲斐がない、可もなく不可もない“中庸”な舞台でした。
新劇ならば「新劇」と明記していただきたい。
妙に雰囲気のあるフライヤーとか、面白そうな謳い文句とかもやめていただきたい。ジャケ買いでスカ引いた気分ですよ(自分が悪いんだけどね・・・分かってるだけにさらに腹が立つ)。
終演後、後ろの席の女性客が「なんかトランスみたいだったね」と言ってましたが、「トランスみたい」とか言われてていいんでしょーか。

毒にも薬にもならない。しかも“ウェルメイド”というほどでもないチュートハンパ。だったらせめてデートで誘えるような内容に作ればまだ実用価値もあるのでは。変な暗いハナシとかやめてさ。

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アジア現代演劇プロジェクト公演「モバイル」。

正式には、アジア現代演劇プロジェクト~コラボレーションとネットワークの未来~公演「モバイル」

シンガポールのカンパニー、ネセサリー・ステージが企画創作した、シンガポール、フィリピン、タイ、日本4カ国における作品<サイトより>

世田谷パブリックシアターの企画によって進められた多国間コラボレーションプロジェクトということです。

日本で子どもの認知を求めるタイ人セックスワーカー、シンガポールのフィリピン人メイド、フィリピンへ赴任した日本人会社員、官僚、NGO職員などなどの登場人物が直面する「移動」にともなうドラマ。

演じている側にとって、貴重な経験だったということは分かる。
けれど、資料に繰り返し強調されていた、実質演出家の上意下達で形式的に各国のアーティストを参加させているだけのプロジェクトとは違うという点については、正直実感できませんでした。
東南アジア各国でインタビューを行ったりとリサーチを重ねて脚本を練ったそうですが。

女性のレイプ・人工妊娠中絶・血の連帯(???)などを赤い布で表現していくあたりは「80年代フェミニズム演劇かっ!」とツッコミを入れたくなる工夫のなさ。
日本人夫婦が東南アジア旅行に行って子どもを誘拐され、その子どもが内臓をくりぬかれて麻薬を詰められて密輸に使われたとかいうどっかで聞いたことあるようなエピソードでの終わり方には、あきれた驚いた。東南アジアはマフィアと売春婦の巣窟かっ!登場人物のキャラの幅もどっかで聞いたようなステロタイプばかり。これってアジアべっ視では?

先日の「アジアダンス会議2007」で議論されたアジアにおける伝統と現在の内容に比べて、芸術的にも社会的にも数段劣る。これにダメ出しできないプロデューサーはダメでしょう。

この公演、チケット代金も3000円と破格に安い。
ということはよほど多くの予算が投入されているということですが、これだけ恵まれた環境でこんなものしか出来ないとは、アーティストのセレクトあたりからして、間違っているのでは。
知り合い関係でなあなあに決めたんじゃ・・・などとあらぬ疑いを持ってしまいますよ。これでは。

ポツドールチャリT企画があれだけ高品質の同時代的な作品を数多く送り出しているのになぁ。

もったいない。

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2007.03.17

スロウライダー公演「Adam:ski」。

スロウライダー
オカルト・民俗学・ホモセクシャル・心理劇などなどから構成される非常に緻密で高いテンションのもとに演じられるホラー。
良かった・・・。

折口信夫をモデルにしていると思われる“先生”亡きあと、その自伝を出版しようとする弟子たちの物語。
暗転って、基本的に好きじゃないんですが、この「Adam:ski」の暗転は本当に怖かった・・・。

日下部そうは、きも怖いから弱いダメ人間まですごい幅のあるキャラを、怪演。
クロムモリブデンの板倉チヒロは華のある男前振りで光り輝いていた。

が、欲をいうと、登場人物を殺してしまうというのは、なんか高校生がつくったお話みたいでリアリティに欠ける。
本当に怖いのは死ぬことじゃないし。

個人的には「月の女王」の登場シーンが引きつけ起こすかと思うくらいに怖かった。

三鷹市芸術文化センターは、本当にセレクションの目が高い。ディレクターを尊敬いたします。はい。
三鷹というだけで遠く、さらに駅からのアクセスも悪いけれど、芸術性の高さで魅せられます。

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2007.03.15

AAF学校2007 第1回。

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AAF学校の第1回。
講師は加藤種男さん。

アートマネジメントの一般的なお話で締めるのかと思いきや、「とは言っても、極一部の人にしか理解できないアートもあるし、その素晴らしさを広く伝えたいとは思わない自分もいる」とかなりの本音トーク、面白かったです。

個人的には、マニアックでもポピュラーでもどっちでもいいけど、アーティストもオーディエンスもまだまだパワーが全然足りないと思います。

今の100倍くらいあっていいよね。

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2007.03.11

「検証―取手アートプロジェクト~TAP塾研究発表会~」。

全国でアートプロジェクトが盛り上がっています。
その中でももっとも成功しているものの一つが「取手アートプロジェクト」(略称:TAP)です。
1999年から、開催されているこのプロジェクトは、取手市、東京芸術大学とボランティアを中心としたチームによって運営されています。

TAPフォーラム2006Vol.2「検証―取手アートプロジェクト~TAP塾研究発表会~」が開催されるということで、行ってきました。
コミュニティアート・ふなばしからは、山浦、大場、八重樫、シモヤマ。

今回のフォーラムは、TAP運営の中心となっている「TAP塾」のメンバーによる研究発表が中心でした。

会場のカタクラショッピングセンターの5階はには、これまでのTAPの報告書・DVD、グッズなどがたくさん並べられていました。ちなみに、AANなどはすでにアーカイブづくりに取り組んでいますが、こういったアートプロジェクト・公演・展覧会などの資料は、現地に行かないと永遠に入手できないという性質のものが多いので、僕はけっこう片っ端から買いますー。

研究発表は全部で6つ。

・アーティストとスタッフの関係から見えてきたこと-“つなぎて”の在り方とは
・アートプロジェクトの原動力-ゲスト・プロデューサー制の功罪-
・地域におけるアートプロジェクト-地域住民やサポーターの視点から
・TAP2006事業収益可能部分(入場料)及び、無償提供部分(協力・ボランティア等)算出の試みとその考察
・TAPにおける児童画展
・人材育成を地域が担う-アートマネージャーの孵卵器としてのまち

発表はどれもとても興味深い内容でした。が、時間が短くトピック紹介で終わってしまった観が惜しい。
アートマネージャーの育成を謳うTAPなら、もう少しつっこんだ内容の発表を期待してしまう。
アートの現場は、ボランティア・インターンが生死を握るといっても過言ではないほど、スタッフのパワーが重要です。根気よく交渉したり、気が遠くなるほど時間のかかる作品製作のサポートをしたり、地味な事務作業をやったり。
こうした仕事が重要なのは前提として、学生のうちならば、アーティストを初めとする“いい大人”と共に時間を過ごし、人間的なふれあいの中で触発されるというのもいいし、同世代の仲間と喜怒哀楽を分け合うのも、けっしてお金では買えない楽しさです。僕もやってきました。

ただ、アートマネジメントを仕事にしようと考えているのならば、いちスタッフとは次元の違うものの見方、仕事の仕方があるわけなので、入門編からどのようにステップアップのプロセスを作っていくか、というのが人材育成プログラムなわけです。
「ボランティアが頑張っている」というのは、どのアートプロジェクトでも同じですが、TAPが成功している要因である取手市・東京芸大についての言及がなかったのが気になりました。
取手市・東京芸大との交渉、市・大学側のビジョン、協賛企業の反応、国の補助金を受けるに当たっての整備などなど、高度な判断が要求される部分について、TAP塾の皆さんがどの程度コミットできたのか。コミットは難しいのは分かるのでせめて情報が共有されているのか。

と、初歩的な仕事から高度な判断や交渉を伴う仕事へのステップアップが見えるともっと面白かったように思います。
TAPはNPO法人化などは考えていないようですが、現場から育った自前のリーダーを有するオーガニゼーションがTAPにできれば理想的な状態ではないかと思いました。どうでしょうか?

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2007.03.10

「サタデーナイトホストクラブ」。

本日3本目。

正式名称は、「フリフリ・プロジェクト」でお世話になった、三浦宏之さんのカンパニー・M-laboratoryによる、セッションリンゴ企画 Mラボサタデーナイトホストクラブ最終夜「自転車操業」。

M-laboratoryのメンバーに、上村なおか、関口満紀枝、岩男雅美ら女性陣をゲストに迎えた、“ホストクラブ”という趣向の公演。
ピアノとバイオリンの生演奏付。ドリフかと思うようなベタなギャグ満載の、遊びなれた人向けのお洒落なオムニバスショウでした。

ダンス+ギャグということで、某学生服集団みたいになったらヤだなと一抹の不安も覚えつつも、笠井瑞丈さんをフィーチャーしたデュオのパートは酔わされます。重力とか時間を忘れさせられるダンス。

「イスホスト」というネタもしょーもなくてでも笑える。

が、どんなギャグよりもステキなダンスよりも何よりも、オーラスでの三浦さんの壊れっぷりがいちばんダンス的で驚かされたのでございました。さすが。

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津田記念日公演「骨さえも」。

本日の2本目。

冨士原直哉さんが脚本を担当される、津田記念日の公演。
アイピット目白、入り口がわかりにくい。というか開けにくい。

良い脚本・良い役者・良い演出家、これらが相乗効果となって、得体の知れないポジティブな“何か”が舞台に出現していた。

母親の急死、葬儀にまつわるドラマは、現代の若者がおそらく苦手とする「葬儀」という普遍的な儀式から、現代に生きる人間の生のありかたを鮮やかに描きだす。

長女を演じていた中塚未乃、長男の高橋裕太、次女・中村まゆ、長男の彼女・松本美咲といずれも好演。
過剰な演技の部分が全体から浮いていたのと、もう少し短くまとめて欲しかったのを除けば、お芝居を観る楽しみが堪能できる作品でした。

奇をてらったつくりをしていないので、いわゆる“売り”に欠けるとは思いますが、優れたカンパニーだと思うので、雑音に惑わされずにがんばって欲しいですー。

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COLLOL公演「きみをあらいながせ」。

今日は、3本はしご。

田口アヤコさんからお誘いをいただいたのと、行く予定だった「アクセスアーツ・フォーラム」に行くほど元気がなかったので、王子小劇場へ。

しっかし、北区の人は王子小劇場にどれほど感謝しているのだろうか?
こんなごみごみして小汚くて取り柄のない街に通っているのは、ひとえに王子小劇場がここならではの高品質な演劇をかけているからだよ。

「王子」という地名がどれほど肯定的な響きで、アート関係者の耳に入っているか。北区の政治家・役人よりよほど王子に貢献しているよ。北区の区長の名前は知らないけれど、北区の劇場の名前なら言える。
王子小劇場に愛想をつかされないうちに、年に1000万円くらいでいいから、補助金でも出すべきです。
これで北区のイメージが良くなるならば、安いもんだ。

と、脱線しましたが、今回の「きみをあらいながせ」、役者が良い。美術が良い。音響が良い。衣装が良い。総合芸術たる演劇作品として、構成要素のそれぞれが高レベルにそろっているものも珍しいというものでした。
冒頭など、魅力的な役者が歩き・語り・動く、それだけで頬が緩む、演劇ならではの快楽に満ちていました。
ただ、作品全体を通しては、各構成要素が非常に高品質なもののその「足し算」を上回るトータルな意味で、心を揺さぶられるミラクルは結局なかったように思います。
外界に向けて放射してくるパワーに欠けるというか。なんか内向き。

これは、ひょっとしてアーティストだけの問題ではなくて、付加的要素のいわゆるプロデュースワークの問題ではないかと。

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2007.03.08

講師やりますー。

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「AAF学校2007」のご案内ですー。

僕は5月17日(木)、「アートプロジェクトの評価」の回の担当です。

~アートの現場とつながっている学校です~
アサヒ・アート・フェスティバル
「AAF学校2007

」今年も始まります! 

「アサヒ・アート・フェスティバル(AAF)」は、アサヒビールが全国のアートNPOや市民グループと協働して2002年にスタートさせたアートの祭典です。
「市民の主体的な参加によるアート・フェスティバル」との趣旨のもと、アートを社会に開き、アートを通じて地域の魅力を高めようとする人々により、毎夏、ジャンルを越えた多彩なプロジェクトが各地でおこなわれてきました。
今年も、7月7日から9月9日までの約2ヶ月間、北海道から沖縄まで全国各地で「AAF2007」を開催いたします。展覧会やコンサート、ワークショップやシンポジウム、ツアーやカフェなど、あらゆるジャンルの表現と活動を含み、市民や地域の人々が参加する多彩なイベントを数多く実施します。
http://asahi-artfes.net/

「AAF学校」は、このAAF2007のプログラムのひとつとして、3月15日から9月6日まで開かれるテンポラリーな学校です。AAF2007の参加プロジェクトを題材に、経験豊富なAAF関係者によるアートマネジメントについてのレクチャーや、参加アーティストによるプロジェクト紹介等から構成されます。
これらの講義で、受講者がアートと社会の橋渡しを行うアートプロジェクトの実践に触れ、自らもアートプロジェクトに関り、提案することを目指します。


vol.1)3/15 「アートフェスティバルの新たな展望――アートの変化と協働の

拡大」
講師:加藤種男(財団法人アサヒビール芸術文化財団事務局長)

vol.2)3/29 「展覧会のつくり方――アサヒ・アート・コラボレーション(AAC)の場合」
講師:荻原康子(社団法人企業メセナ協議会シニア・プログラム・オフィサー)
ゲスト:上砂智子(IID 世田谷ものづくり学校 企画/広報)

vol.3)4/5 「水上アートバス“ダンスパフォーマンス!”――5年間の歩み
講師:清水永子(芸術文化地域活動「楽の会」代表・プロデューサー)
ゲスト:山浦彬仁、吉田ちひろ(わかものNPO―Voice of TSUKUBA/AAF実行委員)

vol.4)4/19「ノボリト・アート・ストリート アートの引力――魅せられし市民たち」
講師:野仲将生、武元昌伸、長谷山明子(のぼりとゆうえん隊)他

vol.5)5/17 「アートプロジェクトを検証する・初級編」
講師:下山浩一(特定非営利活動法人コミュニティアート・ふなばし理事長)
*関連特別コース「アートプロジェクトを検証する」

vol.6)5/24 「みんな今日は暑いとしか言わなかった:WATARASE ART
PROJECT(WAP)2007」

講師:皆川俊平、小林加奈子(WAP2007実行委員/東京芸術大学)他

vol.7)6/7 「向井山朋子 夏の旅―シューベルトとまちの音――
“関わり”そのものが創造的であること」

講師:黒崎八重子(門仲天井ホール支配人/AAFすみだ川アーツのれん会)
ゲスト:三村和彦(2006年向井山朋子ピアノコンサート参加)
倉知千里(武蔵野美術大学/夏の旅・東京実行委員)

vol.8)6/28 「アートで育む地域のネットワーク 向島のプロジェクトを振り返って」
講師:曽我高明(現代美術製作所 ディレクター)
ゲスト:向島芸術計画2007 参加アーティスト、
向島のアートプロジェクトに関わるボランティアの方


※内容は一部変更する可能性があります。
→詳しくはHP(http://asahi-artfes.net/school/)をご参照ください。
講義の案内を毎回メールで配信しています。
ご希望の方は、タイトルを「AAF学校案内希望」としてメールでご連絡ください。
※vol.9―vol.15(7/19―9/6)の内容については、後日告知します。
……………………………………………………………………………………
●時間:19:00―20:30
●料金:各回500円
●会場:アサヒ・アートスクエア
(東京都墨田区吾妻橋1-23-1 アサヒスーパードライホール4F)
http://www.asahibeer.co.jp/csr/philanthropy/artsquare/access.html
●申込方法:以下の必要事項を記入の上、FAXかE-mailで申込み。
タイトルを「AAF学校参加申込み」としてください。
●必要事項:名前(フリガナ)・所属・E-mailアドレス・電話番号
●お問合せ先:AAF学校事務局 TEL 03-3353-6866 FAX 03-3353-6971 
E-mail school@asahi-artfes.net
……………………………………………………………………………………
主催:アサヒ・アート・フェスティバル実行委員会 
企画:AAF学校運営委員会
特別協賛:アサヒビール株式会社
助成:アサヒビール芸術文化財団
http://asahi-artfes.net/school/ *3/10オープン予定
……………………………………………………………………………………

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お願いなんですが…。

2月とか3月にイベントするのはやめて貰えませんでしょうか…。

助成金を受けてやってるプロジェクトが、年度末ぎりぎりにやるせいで、週末はいくつもの公演・フォーラム・イベントが重なってます。
お世話になっている人にお誘いをいただくので、一日いくつもハシゴ。それでもブッキングできなくて不義理してます。ううう。つらいんですよこっちも。

というわけなので、どうしても今月じゃなければならないもの以外は、他の月にして欲しいのですー。

こうした点で、王子小劇場は火曜日が楽日の公演が多かったりで、さすがだと思います。劇場の退出時間の問題があるとは思いますが、開演時間を思い切って夜10時くらいに遅くしてみるとか、もっとバリエーションがあって良いのではないでしょうか?

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2007.03.07

セミナー:公立文化施設における政策評価のあり方を考える。

Hyouka

「東京芸術見本市2007」
の本編は見られなかったので、一番重要と思われるセミナーだけなんとか出席。
地域創造主催のプログラム「公立文化施設における政策評価のあり方を考える」は、なななんと、ぎゅうぎゅう。申し込みが殺到して早々と満員御礼で当日はキャンセル待ちの列ができていました。
で、写真のような状態でしたー。

コーディネーター:
吉本光宏[株式会社ニッセイ基礎研究所 芸術文化プロジェクト室長]
パネリスト:
小幡 誠[魚沼市文化振興課長]
中川幾郎[帝塚山大学大学院法政策研究科教授]
平田オリザ[劇作家・演出家・キラリ☆ふじみ芸術監督・大阪大学教授]

先日、吉本さんにお会いしたときに、「セミナーいきますよ」と言ったら、「うーん。みんな評価評価って言うんだけど・・・」と言葉を濁されていた理由がよーく分かる、素晴らしい内容かつ濃密な2時間でした。

結論を言うと、中川幾郎さんが繰り返していたように、「明確なミッション、そしてミッションの達成に向けての大いなる努力がなければ評価はありえない」というものにつきるでしょう。

指定管理者の導入あたりから、公共施設の経費削減のみが突出して語られ、稼働率等数値化できる物差しばかりの“評価”が暴走している観があります。

芸術的な価値等、数値化が困難な価値をどのように市民に伝えるか。
アートに携わる人間が考えなければならないのです。

ちなみに、会場で配布された、地域創造が作っている公共ホールの評価指標は、創造活動に取り組む人をバックアップするとても優れものな内容なので、完成する年度末が楽しみです。

しっかし、講師の皆さまのお話はどれも目からウロコの素晴らしさだったんだけど、これを聞いた行政の人、さらには文化芸術担当にもかかわらずこうした場所で勉強もしない行政の人に、この優れた取り組みが届かないことが容易に予想されるので、非常にはがゆい。
公共文化施設の評価以前に、自治体の取り組み自体、行政担当者の取り組み自体が評価されないとダメですな。

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2007.03.05

ポツドール「激情」。※加筆しました。

舞台を観るのは僕にとって半分お仕事なわけですが、ポツドールの公演はいち演劇ファンとして超楽しみです。

今回の「激情」は再演、しかも本多劇場ということで、テイストが変わったらやだな、など思いつつSEの岡村靖幸を聞いておりました。

今もっとも注目の劇団だけあって、チラシ束は「25ansかっ!」と言いたくなるほどの厚さ。2cmくらいありました。

*

うーん。
この作品、ポツドール特有の非常に繊細で高度な表現と、とても拙い表現がモザイクのように並べられてて、ちょっととまどう…。
ポツドールの作品群としてはどのように位置付けられるものなのでしょう。

田舎のどうしようもない人々のヒリヒリする傷付けあいは素晴らしい。告白シーンなどの密度も体温が伝わってくるようです。
ナイフですぱっと切り落としたような幕切れには唖然とさせられました。拍手がない異常な空間に放り出されます。

が、劇場のキャパからすれば仕方ないのは分かりますが、現代口語体つぶやき台詞を拾うために仕掛けられたマイクの使い方は練られているとはいいがたい。
修羅場のシーンのリアリティのなさは、ポツドールらしくない。前作「恋の渦」の事件らしい事件もおきないだらだらとした日常を描きつつ完成されたパフォーマンスを見ていると、物足りない。

というかんじですが、トータルな体験としては、2時間半がとても短く感じる優良なパフォーマンスとしか言いようがない。

演劇史が音を立てながら創られていく場に立ち会う醍醐味を味わいたければ、ポツドールを観ると良いと思います。

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2007.03.03

「トヨタ・アートマネジメントフォーラム2007」。

宮崎刀史紀さんによる、アートマネジメント史ともいえる「アートマネジメントをひもとけば」から始まった、「トヨタ・アートマネジメントフォーラム2007」
応募数が多すぎて、関係者も入れない人が出たそうです。盛況。
アートマネジメント界のプレイヤーは皆来ている、という観です。

僕は、分科会CとDに出ました。

分科会C「いま、教育現場に必要なアートとは?――アーティスト・イン・スクールのこれまでとこれから」は、NPO法人S-AIR、STスポット横浜、アートサポートふくおか、NPO法人芸術家と子どもたち 、NPO法人前島アートセンター、そして子どもとアーティストの出会いによるリポート中心でした。
アーティストによる学校での活動というワンテーマのセッションなので、各団体のプレゼンは大幅に省略して、違いが際立つ説明や、成果、新しい課題について時間を割けば・・・とも思いましたが、何せ時間が90分!
この枠でこの内容を捌いた司会の井手上春香さんはすごいですー。

分科会D「アートNPO的!?経営戦略――大阪・フェスティバルゲートをケーススタディに」は、先週大阪で開催された、「全国アートNPOフォーラムinフェスゲ!」と連動した内容でした。
フェスティバルゲートに現在入居しているアートNPOの地域活動の紹介に多くの時間が割かれ、この内容がとても良かった。
フェスティバルゲートがある地域は、あいりん地区に隣接するなど、大阪においても地域課題がディープで複雑な土地。
その地でのコンテンポラリーダンスのプロジェクトなどは、見事のひとことに尽きます。
NPO法人 COCOROOM就労支援カフェなどのプロジェクトも素晴らしい。
世界に誇るクオリティのコミュニティアートです。
この地に激しく興味が出てきました!

最後の総合セッション「なぜ、いまアートなの?――アートの力、アートの社会的価値を考える」は、
パネリストが各分科会のミニリポートに対してツッコミを入れるというもので、いちばんエキサイティングでした。
というのも、そのパネリストが・・・

北川 フラム(アートディレクター/アートフロントギャラリー主宰)
椿 昇(アーティスト/京都造形芸術大学空間演出デザイン学科教授)
上山 信一(慶應義塾大学教授)

・・・。

モデレーターは熊倉純子さん。

生きた心地がしないとはこのことです。

終了後の交流会では、STスポット横浜の曽田さんに、mixiのアートマネジメント・コミュニティの仕切りについて、お褒めの言葉をいただき、ひじょうにうれしかった。見ててくれる人はやはりいらしゃるのね。ううう。

フォーラムの準備に携わった皆さま、お疲れ様でした。

演劇やダンスはよく「消えもの」と言います。しかし、「トヨタ・アートマネジメント講座」の10年間の取り組みが今回のフォーラムの百花繚乱な状況を創り出したのを見ると、優れた活動は「消えない」と断言できます。ホント。

来週は、「東京芸術見本市2007」があったりで予定がぎっちりですよ。
津田記念日はぜったい行きたい。ティアラこうとうのバレエダンサーにコンテンポラリーダンスの振付家が振付ける公演も行かないと。あ、ポツドールも来週です。うーむ。

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2007.03.02

ニブロール「no direction」

ニブロールの新作「no direction」、すごい良かった。

ニブロールの隙間の多い作風は、失敗した時はタイクツで目も当てられない。
オフ・ニブロールは最高にかっこいい。
矢内原美邦のソロは、矢内原美邦以外の出演者が「下僕」にしか見えなくて、こなれてなさが見ていられなかった。。

今回は、パナソニックセンター東京 有明スタジオというバブル時代を彷彿させる会場でのマルチメディア・パフォーマンス。
最初は、パフォーマーの台詞がただ五月蝿いだけ、華のないパフォーマンス、映像のピントがぼけてる、PAの質が悪くて耳障り・・・とネガティブな要素ばかりが目に付き、藤瀬のりこのとことん力強いダンスだけを見てました。
今回の藤瀬さんは、すごかった。
見たことがないジャンルのダンスを恵まれた体躯でがんがんと踊り、広大なスタジオなのに、ダンスが目に飛び込んでくる。

後半に来るにしたがって、調整したのか、PAの調子もよくなり、音像がシャープになってきた。
映像は最後までダメでしたが。
わき道に逸れますが、今の観客は目も耳も肥えているので、舞台関係者はもっと「音質」「画質」に注意を払うべきだと思います。

会場からパフォーマーが消え、アニメーションで2人のダンサーが踊っているシーン以降、ぐっと舞台の質が変わりました。

空間・映像・パフォーマンスが一体となって一つの生命体のように動いていた・・・。

矢内原さんも注意して見ていないとどこにいるか分からないくらい、パフォーマー集団と不可分になっていた。
これはすごい。

前半のつまらなさが帳消しになるシーンでした。すばらしかった。

しかし、今回も思いましたが、矢内原美邦は、男のシュミが悪い。

終演後、ロマンチカの横町慶子さんに遭遇!すごい久しぶりでしたが、以前に増して美しくなっていて、焦った・・・。野宮麻貴リサイタルの振り付け最中だそうですー。

藤瀬のりこさんも、パフォーマンスの時の超こわいメイクを落とすと、美しい・・・。稽古ばなしなどいろいろ伺い、そのうちまた何かやれそうな予感。

美人尽くし。

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2007.02.26

青年誌にBLが・・・。

Mor 愛読している週刊モーニングで、よしながふみ「きのうなに食べた?」が始まった・・・。

青年誌でBLものというのは史上初だろう。

これが、40代で同棲しているゲイカップルのお話のようなんですが、、、、、、、、、ぜんぜん40代に見えない。
作者も自覚しているようで、同僚キャラに「とても40代に見えない」とか言わせている。いいわけか?
よしながふみが画力がないのは、「大奥」でも書きましたが、ユースカルチャーから発しているマンガは、ジャンルの傾向として、中年や老人の描写が苦手ですよね。
鈴木由美子の「クソババアに花束を!」は優れた老人描写で圧倒されますが、主人公は少女だもんね。
山下和美の「寿町美女御殿」は、102歳のエリザベスが主人公だけど、体力・財力で圧倒するという非現実的な超人キャラ。
等身大の高齢者が主人公のマンガは、これからおもしろいものが沢山でてくるでしょうから、いいんですが。

まぁ、こういうのを読んで、世の男子が勉強してくれるのは良いことだと思いますー。

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ヨコハマ経済新聞のコラム。

大尊敬しているweb新聞「ヨコハマ経済新聞」から、先日の「ショウケース」の時に取材を受けました。

さらに長文のコラムにしていただいていたとは・・・。

僕の部分はともかく、とても良い記事なので、ぜひご覧ください。

「芸術でメシが食えるのか!?」「SHOWCASE」が示すアートNPOの可能性と課題

http://www.hamakei.com/column/144/

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2007.02.25

身体表現サークル「しんぱい少年」。

Shintai

いつものネタに新ネタが加わった身体表現サークル初の単独公演「しんぱい少年」は、そつなく終わった。悪くはないけれど、インパクトもない。
じゃんけんを始めたので、何かと思ったら、負けた3人はポーズをとり、そこに残りの出演者が石膏をかける…。
シーガルかっ!
これで本編は終了。

このあとの「放課後活動」というのが、最高にくだらなくて、素晴らしかった!
固まった石膏をバリバリはがし、常楽さんが加わり、一発芸がダラダラつづく。
石膏の人たちは結構大変そうで、ぐだぐた(笑)
コントロールが外れた体温の高い時間=緩やかな祝祭空間が心地よかった。

ようするに、本編が前置き、ということですね。

本公演で、身体表現サークル流のコミュニケーションが確立された、と言えるでしょう。
とてもよかった。

こんなに早く「1ジャンル」になっちゃっていいの?

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ほうほう堂×チェルフィッチュ「耳かき」。

傑作

火曜日までなので、迷ってる人は、絶対観た方が良いです。

ほうほう堂×チェルフィッチュの共同作業によってつくられた作品。

ダンサーが一人ずつつ、それぞれテキストとダンスを担当するのですが、空間が変容し、感覚が拡張するのを体感できます。

床のリノリウムも、壁も躍りだす。

ダンスというか、現代美術というか、祭祀のようなパフォーマンスでした。

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2007.02.24

「アートNPOフォーラムinフェスゲ!」。

Kushi

新大阪駅で乗り換えようとキョロキョロしていたら、加藤種男さんにポンと肩を叩かれた。

アートNPOリンクとして今年度3回目のフォーラム、「アートNPOフォーラムinフェスゲ!」

開始まであと20分あったので、隣接する新世界の立ち飲み屋に駆け込んで、串かつとどて焼きをガツガツ食べる。
日帰りなんだからせめて串かつくらい食べさせてもらう!

会場のアートシアターdBにつくと、人がいっぱい。大盛況です。

大阪市の所有する商業施設、「フェスティバルゲート」が、売却か新体制での運営か、瀬戸際に立たされているのです。

現在のフェスティバルゲートは、経営の失敗で、大半のテナントが撤退して、昼間だというのに寂しい感じ。
ビルの中をジェットコースターが走るという大胆な構造がシュールさに拍車をかけてます。

杉浦幹男さんの講演「創造都市と大阪」は現代における文化政策の重要性播磨靖夫さんの「アートとソーシャル・インクルージョン」は、これからの文化のあり方にとどまらない、アートNPOのビジョンと実際の事業のあり方をとても分かりやすくお話いただきました
1ヶ月後のコンペに向けて、事例報告を受けて、アートNPOならではのプランをディスカッションしました。
フェスティバルゲートに現在入居している4つアートNPOはいずれも優れた実績を持っているので、新フェスティバルゲートは地域コミニティの広場となれば、世界に誇れる事例になると思います。

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2007.02.23

AbsT「しはに-subsoil」。追記あり。

Kichijoji

白井剛さんの新カンパニーAbsT「しはに-subsoil」を観に、吉祥寺シアターへ。

うーん。

今回は失敗です。

ソロパートを観れば明らかなように、ダンサー白井剛は、パーフェクト。
女性のようにも男性のようにも観える、ありえない動き。
性器を飛び越して大脳を直撃するようなエロさだった。
このままいくとこまで行ってほしい。

ただ、振付家としては、勢いのなさは否めません。

思えば、評価なんか関係なしに、友達同士でやりたいことやってる感が強かったStudy of live works 発条トは、すがすがしかった。
海外の人に、「これが現在の日本です!」と言える“今”があった。

終わり無き青春がStudy of live works 発条トだとすると、新ユニットは迷える社会人?

白井さんには、アーティストとしていい大人になって欲しいです。

もうひとつ付け足すと、Study of live works 発条トのときに比べて、白井さんが有名になったことによるものだと思いますが、客層が悪くなりましたね。
大好きな白井さんがスノッブを気取るバカにあーだこーだ言われるのは腹立たしいですが、「世間で評価されているアーティストを見よう」みたいな間接情報を頼りに来るアンテナの低い人に、今回の作品が、言いたい放題言われるものまた、非常に苦痛です。

ソロ活動ではない、カンパニーについては、もっと白井さんの良さが発揮できるやり方を練った方が良いと思います。

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2007.02.22

ク・ナウカ「奥州安達原」。

Adachi

昔、坂本龍一が、「自分(坂本龍一)よりも能力の低い人間による坂本評なんてナンセンス」というようなことを言っていて、なんて性格が悪いんだろうと思いつつ、真理だよな。
と会場で配布されたニュースレターの宮城聰さんの文章を読んでて思いました。
宮城聰ほど演劇に造詣が深い人でなければ、分からんよなじっさい。と思う、ク・ナウカの作品群です。僕ごときがおこがましいことを書くのもはばかられますが、気になったことがあったので、書きます。

ク・ナウカ「奥州安達原」は、能の黒塚などにもなっている鬼ばば伝説を基にした、ギリシア悲劇のように壮大な世界を持った浄瑠璃の舞台化です。
ギリシア悲劇とちがうのは、神がいないことか。

美加理さんが演じている、鬼ばば=岩手は衣装のせいもあって、ほとんどSFX。

蝦夷(えみし)と大和の被征服/征服の物語のため、台詞の半分は、キッツイ東北語なので、理解しにくい。

今回あらためて思ったのは、宮城演出の「上品さ」。
パーカッションの生演奏がク・ナウカの舞台を盛り上げているわけですが、これが商業演劇だったら、テープを被せて盛り上げるでしょう。
生にこだわるのは共感できるけど、やはり今回の会場の体育館では、広い&音響が悪すぎで、求心力が創りきれていない。

正しい部品を積み上げていけば、正しい作品できると思っているわけではないとはおもうけど、今回もすばらしい瞬間はありはすれど、舞台の魔法は現れなかった。
でもこの愚直なまでの職人スピリットは支持!です。

ちなみに、僕が一番すきなク・ナウカの作品は、「サロメ~セ・グロテスク」ですー。
青山円形劇場が異次元空間に飛ばされました。

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「ミッドナイト・ムービー」。

Mid

1997年代にブームとなった、深夜に公開されるいわゆる“カルト映画”の作家と評論家・劇場関係者といった人々へのインタビューでつづるドキュメンタリー。
取り上げられている作家は、アレハンドロ・ホドロフスキー監督『エル・トポ』(70)、ジョージ・A・ロメロ監督『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』(68)、ペリー・ヘンゼル監督『ハーダー・ゼイ・カム』(72)、ジョン・ウォーターズ監督『ピンク・フラミンゴ』(72)、リチャード・オブライエン脚本・主演『ロッキー・ホラー・ショー』(75)、デイヴィット・リンチ監督『イレイザーヘッド』(77)。

僕はリンチがあまり好きでないのと、ペリー・ヘンゼルは未見だったのを除き、大大大好きな作家ばかりで感慨深かった。

「ミッドナイト・ムービー」は終わったが、「ミッドナイト・ムービー」の影響は今やメジャー配給のアメリカ映画に普通に見られるようになった、という話がでてきます。
下劣。タブー。セックス。などなどは、いまや作品をつくるのに欠かせないファクターですもんね。

しかし、アートを観るときに、当時の社会事情を知らないとおもしろさが半減ですね。
歴史を知らないと、脳を半分使ってないのと同じと前にも書きましたが、また同じことを思いました。
この「ミッドナイト・ムービー」は、作家の熱と当時の背景がセンス良くまとめられている教科書のような良作です。※褒めてるんですよ。

この1970年代の「ミッドナイト・ムービー」に相当する今のアートといったら、何なのでしょう?
と考えるのが、僕にとって一番楽しいのです。

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2007.02.20

光あるところに影・・・「ドリームガールズ」。

Wald9

「ドリームガールズ」、かなりぐっときた。
ミュージカルの映画化って、「シカゴ」あたりからすごく質が上がってきていると思います。

ショウビジネスの素晴らしさ、人を押しつぶしていく残酷さがビビッドに描かれている、苦み走った秀作です。

ジェニファー・ハドソン礼賛が多いみたいですが、ビヨンセも難しい役をよくこなしていると思います。
「フォー・ザ・ボーイズ」のようなエンディングがしみじみと迫るのは、人生の喜怒哀楽が余すところ無く描かれているためですね。

スクリーンで観ないと、もったいない作品ですよ!

新しくオープンした「新宿バルト9」で観たんですが、六本木ヒルズに並んで、「ココで観たい!」と思わせる劇場ですね。

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2007.02.19

masuii R.D.R@川口。

Img_0824

3月に開催される、タイと日本をつなぐアート・プロジェクト「アート記念日」のトーク・イベントの出演依頼をいただいたので、打ち合わせに伺う。

ギャラリーmasuii R.D.Rに行く前に、増井さんと駅前の新施設・メディアセブンに寄っていく。

Img_0819

なんと、以前Wi-CANプロジェクトの学生代表をされていた上島さんがスタッフとして働いていて、久々の再会。
さらに光り輝いていて、うれしかった。

masuii R.D.Rにて、トークの打ち合わせ。
タイのチェンマイとバンコクで行われたこどもたちとのワークショップの様子を日本のこどもとのワークショップ作品と合わせるこのプロジェクトの輪郭をよりはっきりさせたいので、タイの状況などいろいろ伺う。

楽しいものになりそうです。

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2007.02.16

Co.うつくしい雪。

こまばアゴラ劇場にCo.うつくしい雪のパフォーマンスを見に行く。
さまざまな部分に詰めが甘い。

つまらない作品は困る。たとえ失敗はしても、アーティストとしては一生懸命つくったわけだから、酷評されて気持ちが良いわけない。だけどダメな作品を誉めることはできないので、そそくさと逃げるように帰るわけですが、お金払ってつまらないもの見せられた人間がなんで逃げなきゃいかんのだろうか?理不尽だよねー。

人生、それは謎。

岸井大輔さんに会ったので、船橋のプロジェクトについて相談。

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2007.02.12

「アジアダンス会議」最終日。

Asia0212

この日は、「ファイナルセッション」と題された、今回の全日程の総まとめの4時間に及ぶセッションです。
前半と後半の2パート。

<Session-1>
6日間のディスカッションを3つのキーワードで振り返るセッション。
「コントロール」発題:手塚夏子・ピチェ・クランチェン
意識と身体の関係について、日本とタイ、まったく異なるベースを持つアーティスト2人による刺激的な意見交換が見物でした。


「日常的な身体」発題:ジェコ・シオンポ・新鋪美佳

これまた、一見まったく異なるアーティストですが、パプアと日本それぞれの日常的な動きとダンスの関係を作品として昇華している点で、共通点が多く興味深い報告でした。
「誰にダンスを見せるのか?」発題:常樂泰
宴会芸から劇場における公演に発表の場を移すことによって、さまざまな人との出会いが広がるかと思いきや、そうではなかった。劇場における公演は、“ダンスファン”という非常に狭い対象にしか出会うことがなく戸惑いがあるという常樂さんのコメントは現在自明とされてしまっているアートのあり方の問題を扱っていて、個人的にはもっとも興味があるお話でした。常樂さんとは休憩時間なんかにけっこうお話したんですが、日常とダンスということに関しての見方が冷静でとても共感できます。

<Session-2>
森山直人さん(京都造形芸術大学 舞台研究センター)前田比呂也さん(沖縄県立美術館キュレーター)のお2人をゲストに迎えたセッション。
森山さんからは、「アジアダンス会議」のこれまでの経緯をお話いただき、今回の各セッションがいかに考え抜かれて設定されたものか、良く理解できました。
前田さんのお話は、1903年(明治36年)に大阪で開催された第五回内国勧業博覧会のパビリオン「学術人類館」の写真から始まりました(いわゆる「人類館事件」)。台湾人、インド人、アフリカ人、アイヌ民族などにまじって、琉装した沖縄女性2人が“展示”されて問題になったという事件です。これ↓。

Jinrui

「日本」という近代国家が形成される過程で抑圧されてきた人々の生活・文化という視点を差し入れることにより、「アジアダンス会議」のディスカッションに一気に厚みと重みが現れたと思います。

ダンスは、すべての人にとっての財産です。
ダンスは、合目的的な行動からの跳躍という、人間という生き物の特徴に迫る「文化」です。

6日間のディスカッションやコミュニケーション、インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシア・日本、それぞれの参加者の背景までが、あの場に並列され、森山さんから会議の経緯、前田さんから沖縄-日本の現況という2つの軸がバーン!と合わせられることによって、ダンスという「人類の文化」の偉大さが最後にいきなり現れた!!
こと私たちは物事を見たいようにしか観られません。僕を含めて視野のとても狭い生き物です。
あの日あの場所で僕は、まるでピラミッドのような"THE DANCE"が出現したのを観た思いでした。

プロジェクト・ファシリテーターの武藤大祐さん、プロジェクト・コーディネーターの後藤美紀子さん清水幸代さんの知性・力量に脱帽です。ダンスに関する専門用語から、アジア各国の伝統芸能・歴史・生活・宗教・思想などなど(!)多岐にわたるディスカッションを通訳してくださった通訳チームの皆さまも、本当にお疲れ様でした!!

各プログラムの正確に実行し、大きなビジョンを立ち上げきった「アジアダンス会議2007」は、100%の成功だったと言えると思います。
プロセスに関わることができて、本当によかった。ありがとうございました。

打ち上げは、両国のちゃんこ料理屋。
今回通訳で参加されていたDumb Typeの川口さん、それからSTスポットの大澤さん、手塚夏子さんととっぷり語れてよかった。

社団法人国際演劇協会(ITI/UNESCO)日本センター
http://www.green.dti.ne.jp/~iti/

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2007.02.11

「アジアダンス会議」6日目。

Suzuki0211

とても刺激的なこの「アジアダンス会議2007」なわけですが、ともかくプログラムとプログラムがぎっしり詰まっていて、「食べる時間がない」。
お腹が減りますー。
今日も4本!

●「私のダンス」鈴木ユキオ(振付家/ダンサー)
http://boat.zero.ad.jp/Bulldog-extract/

ユニット「金魚king-yo」としても活動している、鈴木さんのセッションは、ご自身を含めた3人のデモンストレーションから始まった。
先日、こばまアゴラ劇場で発表した「犬の静脈に嫉妬せず」の1パートを、公演のビデオを背景に流しながら、同じ場面のパフォーマンスを行うというものでした。
上半身裸の男性ダンサーが体をたたき合うシーンがあったりするので、今回のような国際的な場でディスカッションするのにはちょうど良い格好になってしまったけれど、以前セッションハウスで観た「ミルク・完全版」の重力を忘れさせる静かで不思議なパフォーマンスが目に焼き付いている身としては、表層的な見え方の話に行ったのはちょっともったいない気もしました。鈴木ユキオさんの本領は言語化不可能な領域にあるような。動画はこちら

●「私のダンス」ジェコ・シオンポ(振付家/ダンサー)
今回の参加者に非常に受けていたのがジェコのプレゼンテーションでした。
インドネシアといってもパプア出身ということで、パプア色を全面に出した作品、コンテンポラリーな作品等、バラエティに富んだ作品群は・・・いったいどんなアーティストなんだか、観れば観るほど分からなくなる(笑
パプアの人の日常生活は、ダンス的な身振りが多く用いられているということで、ジェコの派手な作品も実は、日常的な身振りの延長線上にあるものだということで、ほうほう堂の新鋪美佳さんが非常にシンパシーを寄せるという、このアジアダンス会議ならではのおもしろい展開となったセッションでした。
ダンス的な身振りが多いパプアの日常生活というのは、多分に音楽的な津軽弁みたいな「方言」といった文化人類学っぽい領域の話ですな。
インドネシアは超バラエティに富んだ地域をむりやり「国家」という型にでっちあげるために「インドネシア語」なる人工的な言語を作ったりしているので、「インドネシア語とアート」という切り口も面白いと思いました。

●「アジアのダンス」下山浩一(NPO法人コミュニティアート・ふなばし 理事長)
「日本のコミュニティにおけるアーツ」とうテーマで、レクチャーを行いました。
通訳が入るレクチャーというのは初めてなんで、テンポを掴みにくくてけっこう大変でした。「公共のダンス」と日本語で書いた部分が、英訳版では「social dance」とされてしまったので、海外からのゲストから「ソシアルダンスが盛んなのか?」と聞かれてしまいましたが、詳しく説明する時間が無し。日本は「Shall we ダンス?」の国と思われている可能性大・・・。うげげ。
当日のレジュメの内容は、こちら

●「アジアのダンス」タン・フクワン(ドラマトゥルグ/批評家/フェスティバルオーガナイザー)
「discursiveなダンス」という切り口でのプレゼンテーション。
表現の解釈を観客にゆだねる部分を多く持つ作品の紹介でした。フクワンさん自身のプロデュースによる、「ピチェ・クランチェンと私」(構成:ジェローム・ベル)が面白かった。
ピチェのパフォーマンスについて、ジェロームがツッコミを入れていくというパフォーマンスなのですが、この作品は、ピチェという完璧に近い表現能力を持った身体の持ち主を使っている点、そしてアジア人とフランス人の会話という舞台作品としては分かりやすい部品を用いて作られていて、“フツーに面白い”ので、フクワンさんがなぜ「discursiveなダンス」を強調するのか、よく分からなかった。
「discursiveなダンス」を歴史的変遷の上に位置づけるのかも、もっと聞きたかった。

終了後、「アサヒ・アート・フェスティバル2007」の飲み会に合流。

Img_0760

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アジアダンス会議2007・レジュメ「日本のコミュニティにおけるアーツ」。

「日本のコミュニティにおけるアーツ」  2007,02,11
アジアダンス会議 アジアのダンス7 
                  

下山浩一 SHIMOYAMA Koichi
特定非営利活動法人コミュニティアート・ふなばし communityart FUNABASHI
http://www.communityart.net

【1】自己紹介
1997年より、千葉県船橋市を主なフィールドに、コミュニティアート・ふなばしとしての活動を開始。「アートの最先端と社 会の最先端はシンクロする」をコンセプトに、知的障害児との即興ダンスワークショップ(リーダー:中嶋夏・岩下徹、1997年~2002年)、演劇・ダン ス・映像のイベントを企画している。さまざまな“コミュニティ”の課題をアートによって創造的に解決するコミュニティアート・プロジェクトを実施してい る。

・私の興味:地域で開催されるアートプロジェクトは、記録が残されないことが多く、スポンサー獲得を困難にしている。AAF2007では各地のプロ ジェクトのドキュメント作成の責任者としてAAF2007の全プロジェクトをモニタリングし、日本のアートプロジェクトを検証したい。

【2】ダンサーの社会的活動
日本において、ダンサーによる社会的活動は、1990年代に盛んになっている。しかし、その内容は、アーティス ト・イニシアティブによるものと、公共ホールの観客育成プログラムとしての実質、半ば義務的プログラム、アーティストの収入源として行われるものに分けら れる。これらはいずれも価値があるものであるが、アーティスト・イニシアティブの活動として代表的なものには、以下のようなものが挙げられる。
・岩下徹IWASHITA Toru(ダンサー)1988年病院の精神科における「ダンスセラピーの試み」開始。未経験者を対象にした即興ワークショップを実施。
・芙二三枝子FUJI Mieko(ダンサー・振付家)1989年東京芙二ダンスセラピー研究会発足、1992年 日本ダンスセラピー協会設立。
・邦千谷KUNI Chiya(モダンダンス・パフォーマンス)1990年代、幼稚園でダンス教育、全国でワークショップを実施。
・中嶋夏NAKAJIMA Natsu(舞踏)1992年より、知的障害者対象の即興ダンスワークショップを各地で展開。
・南村千里MINAMIMURA Chisato(コミュニティダンス)1999年~2003年日本各地・香港にてワークショップを実施。
1990年代後半より、ヴォルフガング・シュタンゲWolfgang Stange、アダム・ベンジャミンAdam Benjaminが招聘され、日本各地でワークショップを行っている。

【3】劇場外での公演活動
若手から、ベテランまで、広い層のダンサーが劇場外の場所での公演を行っている。
これらの活動は、市民との共同作業を取り入れたものもあり、高い評価を得ているが、コーディネイト作業量の多さ、資金集めの難しさの問題がある。
コンテンポラリーダンスのアーティストの中には、日本の伝統的お祭りにおけるダンスに参加して、新作をつくる動きもある。

【4】公共のダンス/私のダンス
古今東西の地域コミュニティはそれぞれに固有のダンスを持ち、お祭りの際に、宴会の際に踊られてきた。これ を「公共のダンス」と呼んでみる。現代の日本人が踊るのは、カルチャーセンター・スポーツクラブ・そしてクラブにおいて、私的な目的から踊られる。これを 「私のダンス」と呼んでみる。現代踊られている「私のダンス」は、集合的無意識・文化的な蓄積・日常生活における身体感覚の延長といった、「公共のダン ス」の系譜に属するものなのか。それとも「公共のダンス」は死に絶えたのか。このセッションで討議したい。

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2007.02.10

「アジアダンス会議」5日目。

アジアダンス会議 5日目。
ただいまミーティング中。

今日は、なななんと1日に4つもセッションをこなさなければならないーーーー!
というわけで、お昼休みには、森下スタジオの近所の和菓子屋で団子を買い込んだシモヤマでした。
この「アジアダンス会議2007」は、アジアの振付家と批評家・オーガナイザーが集まり、濃密なディスカッションを行なっております。
これほど有意義なプロジェクトはちょっとないと思います。
だがしかし、振付家が参加する「ワークショップ」と、批評家・オーガナイザーが参加する「アジアのダンス」というセッションがスケジュールの都合上、同時に進行するので、振付家はレクチャーが聴けないし、批評家・オーガナイザーはワークショップが見られない・・・。
仕方ないけれど、なんかワークショップの方ってすごく楽しそうでうらやま・・・。

●「私のダンス」手塚夏子 (振付家/ダンサー)
http://www.members.aol.com/natsukote/
ピチェさんの「私のダンス」が表のヒットなら、裏というわけではありませんが、もうひとつのヒットがこの手塚さんのセッションでした。
「私的解剖実験」のシリーズについて、1から4までを映像を使って詳細に解説するというものです。
特に驚いたのが、「私的解剖実験-4」です。
3名のダンサーの何気ない日常の動きをビデオカメラでサンプリングし、微分し再び振付けて作品を構成するという、非常に野心的なチャレンジです。
先日観たビル・ヴィオラの「グリーティング」という作品が、挨拶を交わす人物の映像を超スローモーションで再生し、一枚の絵のように見せていましたが、受け取る印象に共通するものがあります。
驚くことに、スクリーンに投影される「私的解剖実験-4」を観ているうちに、すっかり体が楽になりました。単なるビデオにもかかわらず、観た者に身体的な影響まで与えてしまうこの作品のパワー、すごいです。
手塚さんというアーティストのすごさを改めて認識させられたというのは、自分にとって今回の最大のプレゼントです。

●「私のダンス」ジョヴィアン・ン(ダンサー/パフォーマー)
シンガポールの中国系ダンサー、ジョヴィアンの作品も、素敵でした。
パーティルームで男女が入り乱れる「GHOST」の成熟した魅力、女性ダンサー2名による情熱的なコンテンポラリー「Conversation in the Park」、いずれも最近の日本人振付家にはない“大人”を感じさせる質感でした。
アジアの国なのに、この違いはどこから来るのでしょうか?
2作品ともに、セクシー(not エロ)な印象を受けたので、ジョビアンさんとフクワンさんにシンガポールのパフォーミングアーツにおけるタブーについて質問したところ、なななんと!最近までシンガポールでは舞台公演を行なう時に、警察の許可が必要だったのだそうです!
現在ではこれはなくなり、目に見える規制もなく、国の施策としても創造的な活動は奨励されてはいるけれど、国家による管理の記憶は、アーティストにとって“自己検閲”となって残ってしまっていることが憂慮されているとのことでした。ちなみに、シンガポールの舞台作品では、まだ全裸は現れていないそうです。裸とエロがないと死んでしまう僕には縁のない国ですな。ジョビアンのセッションの様子。

●「アジアのダンス」ズルキフリ・モハマド(アーツマネージャー/ダンサー)
http://svarnabhumi.blogspot.com/
マレーシアのアーティスト、ズルさんによるプレゼンテーションは、ご本人による伝統舞踊のデモンストレーション付で、非常に豪華な内容でした。
Joget・Wayangなどなど、インドネシアの民族芸能でもおなじみの名前が出てきて、この地域の文化的なまとまりが再認識させられたのも収穫です。
今回のプレゼンテーションは、マレーシアのコンテンポラリーダンスに与えているイスラムの影響に焦点を絞ったものだったので、現在のマレーシアのシーンについて詳しく伺えなかったのがざんねん。

●「アジアのダンス」桜井圭介(作曲家/「吾妻橋ダンスクロッシング」オーガナイザー)
「コドモ身体」についてのディスカッションをメインに・・・という趣旨の桜井さんのセッションは、いまいち参加者に理解されていなくて苦労されていました。
ニブロールだけでなく、「Cramp」なども視野にいれた“不恰好なダンス”は、単なる日本の新しいダンスのキャッチフレーズにとどまらない可能性もあると思いますが、ディスカッションは思うように転がらず。
でもニブロールって、矢内原さんと手塚さん以外は、「なんか大人がコドモのまねして馬鹿みたい」と思うんですよね。卑怯な感じでヤな印象。
でもでもー、もう少し深くディスカッションしたいトピックではあります。

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2007.02.09

「アジアダンス会議」4日目。

わぁい!!今日は“中休み”ということでしょうか?セッションがひとつだけ。

●「アジアのダンス」古後奈緒子(舞踊研究/批評)
「京阪神から見た日本のコンテンポラリーダンス」と題されたセッション。
関東から差別的な意味でも使われる「関西」ではなく、京都・大阪・神戸のネットワークに注目した「京阪神」という見方を提示し、その「京阪神」のコンテンポラリーダンスを語る。
取り上げたアーティストは、黒子さなえ・坂本公成・山下残という京都のアーティストのみで、大阪や神戸のアーティストについても触れられていらより「京阪神のコンテンポラリーダンス」が明確になったような。この3アーティストは、自転車で互いに遊びに行ける範囲に住んでいて、京都という半ば閉じられた“実験室”でさまざまな試みを行い、非常にユニークに進化したと本人たちも言っている。コンテンポラリーダンス界のオーストラリア大陸?有袋類?

非東京のダンスシーンとしては、松山とかあるいは岡山がこの京都現象に続くのでしょうか?

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2007.02.08

「アジアダンス会議」3日目。

なんか、スタッフの皆さまがすっごく親切で心打たれる「アジアダンス会議2007」です。
そのスタッフの皆さまから「ブログ読みましたよ」と言われるのに、自分のプレゼンテーションの準備で書けませんでした・・・とは言えないので、がんばって書く。

●「アジアのダンス」ヘリー・ミナルティ(アーツマネージャー)
http://tubuhtarikontemporer.multiply.com/
ヘリーさんのプレゼンテーションは、スハルトによる独裁政権下のインドネシアで、伝統舞踊をベースにどのように展開し、その後の進化を手際よくまとめたものでした。
地域ごとに個性的なインドネシアの伝統舞踊は、全国に8箇所あるダンスの学校で教育プログラムが組まれていたり、ジャカルタ文化センターでは、インドネシア各地の伝統舞踊を学ぶことができたりと、日本とはずいぶん伝統へのアプローチが違う印象でした。
インドネシアのコンテンポラリーダンスの紹介もありましたが、ダントツに面白かったのが、パプア伝統舞踊にルーツを持つジェコ・シオンポの作品でした。ジェコさんは、今回の参加者でもあるので、彼の「私のダンス」が楽しみです。
インドネシアのコンテンポラリーダンスは、日本人から見ると、伝統舞踊の支配がまだ強すぎるように見えます。西洋化なぞされる必要はまったくありませんが、さまざまな表現を吸収したその先の“舞踊大国”のダンスが見てみたいと思いました。

●「アジアのダンス」武藤大祐 (ダンス批評家)
http://members.jcom.home.ne.jp/d-muto/
今回の「アジアダンス会議2007」のコーディネイターでもある武藤さんのセッション、とても楽しみでした。
配布されたペーパーには、グローバル資本主義と「日本」のコンテンポラリーダンスについて とあり、いきなし身構えてしまいます。
バブル崩壊後に頭角を現した、珍しいキノコ舞踊団・白井剛・ほうほう堂・手塚夏子といったアーティストを、舞踊史から切り離された現象として注目し、そのバックグラウンドの無さをユニークな表現に昇華している例としての解説はとても面白かった。
ただ、珍しいキノコ舞踊団は、主宰の伊藤千枝さんが幼児体型なんで誤解されているが、テクニック的には非常に高度だし上手いダンサーを集めているので、決して“薄っぺら”くはないような・・・。

●「私のダンス」ピチェ・クランチェン(ダンサー/振付家)
http://www.pklifework.com/
圧巻の一言でした。
タイの伝統舞踊「コーン」の名手であり、コンテンポラリーダンスの領域でも活躍するピチェさんの近作「I am a demon」のビデオを使ったプレゼンテーションは、なによりもピチェさんのダンスの高度さに驚愕&感激&ショック!
動くだけで、さまざまな事象を語る身体・・・。
だが、これに感激だけしているならば、「世界遺産」のDVDでも見て家で引きこもってろ。です。
訓練を積み重ね、クリエイションの修羅を通過した身体の前で、私たちのこのだらしなく役立たずの身体は無意味なのか?
対話は可能なのか?
考えますよw!

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2007.02.07

「アジアダンス会議」2日目。

Jorakum

「アジアダンス会議2007」。今日のメニューは、
●オーバービュー「日本のダンスのこれまで、そして今」
 講師:國吉和子 (早稲田大学演劇博物館客員教授)
●「私のダンス」新鋪美佳(ほうほう堂
●「私のダンス」常樂泰(身体表現サークル
の3本。
それぞれに充実したプログラムでした。

●オーバービュー「日本のダンスのこれまで、そして今」
 講師:國吉和子 (早稲田大学演劇博物館客員教授)
日本の近代舞踊史を90分で語るというすごいレクチャーでした。
鎖国状態にあった日本が強制的に開国され、歌舞伎等が十把ひとからげで「古典」とくくられて野蛮な習俗とされて、ヨーロッパの「古典」であるバレエが日本では「近代舞踊」として移植されるという奇形的な歴史が日本の近代舞踊史であったというのは、あらためて指摘されると、自分たちの民族アイデンティティがいかに複雑なのかということがわかります。
土方巽が「東北なんて世界中どこにでもある」と言ったというのは、大いに共感。
歴史を知らない人間は、脳みその半分以上を死なせているのと同じですね。はい。
土方巽の「疱瘡譚」のビデオを見て、すごさに圧倒されつつも、ことアートについて、「ジミヘン最高!」とか「やっぱ土方巽」なんていう人間はまったく信頼できない。付き合いたくないと改めて思った。
歴史的な評価のセレクトを経たものを支持するなんてのは、馬鹿でもできる。
99%の取るに足らないものから、光り輝く宝物を探す労力を、僕は惜しまないし、同じような徒労を重ねる人に共感する。
我々は、アートの消費者ではなく、制作者なのだから。

●「私のダンス」新鋪美佳(ほうほう堂
「振付家による作品のプレゼンテーションとディスカッション」とされたセッションの1番目。
各国からのゲストを交えてのプレゼンテーションということで、1番手は本当にやりにくかったと思うのですが、おつかれさまでした。
昨年の「踊りにいくぜ!in前橋」で拝見して以来。
「北北東に進む方法」(2003)、「るる ざざ」(2004)、「ズレスポンス」(2005)のビデオを示しながら、創造プロセスについてのお話。
「るる ざざ」のビデオが特にすばらしかった。振り付けの細かなプロセスは、アーティストの内的イメージについての話が多くなり抽象的になりがちなので、通訳はとても大変そうでした。
お話を聞いて、ほうほう堂の創作が非常に緻密なものだということがあらためて分かりました。
派手なムーブメントが少ない「ズレスポンス」について、インドネシアのジェコさんが「ダンス的でない」と発言した部分については、「ダンスとは何か?」という問いかけが、アーティストによって大きく異なる可能性があり、この会議で発展させていきたいトピックです。

●「私のダンス」常樂泰(身体表現サークル
いきなし実演から始まった常樂セッション。
ふんどし姿の若衆がからだをぶん回すのを目の当たりにすることはやはり理屈抜きに楽しい。圧倒される。
が、今回の会議で身体表現サークルが表面的な部分で語られるのは時間がもったいないので、余計なお世話と思いつつも、一番目に発言して「明治以前の日本では、ふんどしのような半裸の状態で市民が暮らしていたが、ヨーロッパナイズされる過程で半裸が政府によって“禁止”されたこと」を補足説明させていただき、また身体表現サークルが標榜している“宴会芸”が“party performance”と通訳されていたので、欧米的な“パーティ”と異なる、社会的タブーの垣根が低くなる祝祭として“宴(うたげ)”の違いを説明いたしました。
外国のゲストにも、彼らが繊細なタッチでまとう「恥」「タブー」等のコード表現は共感を得ていた様子です。
生活の中の楽しみとしての「宴会芸」と劇場公演としての「ダンス」を行き来する身体表現サークルのスタンスには非常に共感を覚えます。
芸風に反して、線が細く知的な青年風の常樂さん、ツボすぎ(笑

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2007.02.06

アジアダンス会議2007、始まりました。

「アジアダンス会議2007」。今日はオープニング・セッションで、元チャンドラレーカ舞踊団バドミニ・チェターさんによる、レクチャーとデモンストレーション。
ダンサーの身体能力がすごく高いので、「さすが芸能大陸」とか思いながら聞いていたのですが、インドの伝統芸能は、イギリスの植民地時代にかなり打撃を受け、現在のものは、復元されたものも多いと聞き、間違った知識を修正。

終わった後、みんなで近くの居酒屋になだれ込んだのですが、外国からのゲストも、がんがん松前漬けとか食べてました。 タイのアーティストは、焼鳥にイカの塩辛を付けて食べてました…。
でも、ベトナム料理では、茹で豚にアミの塩辛を付けて食べるから、「あり」なんですよね。
やってはみなかったけど(笑)

携帯でムービーが撮れるのが受けて、遊ばれてしまいましたー。

遊ばれその1 その2

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2007.02.05

ううう、プレッシャー。/アジアダンス会議。

Asiad

アジアダンス会議が迫ってきました。

↑のような、限りなく“合宿”のような生活が1週間続く(ひぃ!)ので、シャバの仕事をそれまでに終わらせないといけないのと、自分のプレゼンテーションの資料を詰めないといけないのとで、すごいプレッシャーが・・・。

外国からのゲストも交えてのセッションなので、データ類は特に正確にしないといけないので、調べ物多し。

がんばるぞ!

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2007.02.02

今週末は、AICショウケース。

Aic02023

AANが企画する、国内外のアート・オーガニゼーション、アーティスト・ラン・スペースの見本市、「AICショウケース」が始まりました。

主だったアート・オーガニゼーションはだいたい参加しているので、AAF関係や他の知り合いがたくさん出展しています。

こういうのが毎年あると便利ですねー。

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2007.02.01

清川記念館。

清川記念館に関する記事。
平成22年に竣工予定の市立美術館です。
 
「清川記念館」設計者に北川原温建築都市研究所
http://www.sankei.co.jp/chiho/chiba/070121/chb070121002.htm
船橋市プロポーザル方式 清川記念館の設計者選定 ヒヤリング公開
http://www.funayomi.com/kkk0120fkiyokiyo.html

「賑わいの市民工房、静謐な地下の展示空間の融合」を掲げ、敷地全体を街の緑を補う「ポケットフォレスト」と捉えた提案だ。展示室は地下、商店街と住宅街に囲まれる地上は多目的室とガラス張りのホールにとどめ、「ボリュームをおさえた」。
選定委員会では、画材店やカフェを配置するなど周辺の通りを巻き込むまちづくりの提案や、事業に対する市民参加の姿勢なども評価された。
 <中略>
建設予定地は、本町4の約460平方㍍で、同市勤労市民センター隣。同市が学芸員などを配置する博物館法上の美術館を建設するのは初めて。市指定文化財の 絵画「清川コレクション」を収蔵するとともに、市民が芸術を楽しみながら学んだり、芸術家と語り合う機会を提供するなど「快適なアート空間」を目指す。開 館は10年の予定。<船橋よみうりON LINEより>

お!心配していたんですが、良いものになりそうですー。
NPOとしても、できてから文句とかつけるのではなく、きちんとした「提案」ができるようにがんばらないといけませんね。

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2007.01.31

アジアダンス会議/事前アンケート。

Asia_3

アジアダンス会議の「事前アンケート」というものにこんなことを回答しました。
これは、全参加者が回答して、会議の前に自己紹介を兼ねてメールで配布されるものです。

下山浩一さんの場合

1)あなたがはじめて出会ったダンスはどんなものでしたか?

JAGATARAというファンクバンドのダンサー・南流石(みなみさすが)さんの観客を煽動するダンスを見て、一緒に踊って、「ダンスってなんて楽しいんだろう!」と思いました。

2)あなたのダンス人生の中で、重要だと思う出来事を3つあげてください。

【1】1993年のチャンドラレーカ舞踊団の公演
無音でのパフォーマンスあまりの美しさに、「これぞ完璧なコンテンポラリーダンスだ!」と思いました。
【2】舞踏家・岩下徹さんの即興ワークショップ
3年間ほど通い、岩下氏の「即興」は、表現のみならず、「人類の英知」だと思いました。
【3】韓国の民族村でのおばさん団体との遭遇
韓国の民族村で、サムルノリのショウを見る韓国の田舎のおばさんが、握り拳を胸の前でブルブル振って盛り上がっているのを見て、いかなる美のコードも持っていない彼女の姿に、「ダンスの美」を感じました。


3)あなたがダンスを創る上で、あるいはダンスにかかわる上で一番大事なことはな
んですか?

魂が揺さぶられて、おもわず一緒に踊り出してしまいたくなる、というのが良いダンスだと思います。


4)ダンスを創る上で、あるいはダンスにかかわる上でアジアということを意識するときがありますか?それはどんなときですか。

けっして理想的な動きをしてくれない身体と、理想の「ギャップ」にアジアを感じることがあります。
理想とは、白人をモデルにした「すり込み」の影響下にある部分が大きいと思い知らされます。

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2007.01.29

野本かりあ~!!!

Karly

野本かりあの新作その名も「DANCE MUSIC」、すんばらしぃ~!!!

自由度。バブリイ。の流れ、最高に盛り上がります!

サイトもかわいい。。。。。。。。。。。。。

エイジアエンジニアをフィーチャーした「自由度。」は、パーフェクトな出来。小西康陽がプロデュースした「自由に歩いて愛して」はあんましピンとこなかったけれど、興味がない男子にはまったく実力を発揮しない趣味的プロデューサーの本領を発揮し、逆に野本かりあのこの「自由度。」では、ラップパートもその部分だけで別の曲とも成立するくらいのクオリティです(笑

そうなんだよね。いいかげん、小西さんに男性アーティストのプロデュースを依頼するのやめりゃいいのに。真面目に働かないんだから。

そうそう、新宿のタワレコの野本かりあのコーナーで「東京は夜の七時」のPVがかかってたんですが、知り合いの(すっごいブスな)ドラァグ・クイーンが出てて、苦笑。

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2007.01.27

yummydance。

あらら。の音楽監督、坪井洋さんと、松山のyummydance公演『もももってきてちょうだい。』を観る。
ファニーかつシビアなダンスシアター。
作品ごとに振付家を変えているということですが、独特のコミュニティっぽい感じは、集団創作のように感じました。
1999年の設立から、同じメンバーで活動している(!)という安定感からくるものでしょうか。

NPO法人 クオリティ アンド コミュニケーション オブ アーツの徳永さんも丁度いらしていて、松山ダンス事情について、いろいろと伺う。
清水永子さんとはここでも一緒。

終演後、yummydanceとご挨拶し、別れたあと、坪井さんとAAF2007で始まるあらら。の活動プランについて、相談する。
ついつい、話が終わらず、コミュニティアート・ふなばしのミーティングに遅れそうになりました。

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「積ん読」ならぬ…。

買ったきり読まない本が山積みになるのを、「積ん読」(つんどく)と呼んでましたが、最近増えてきたのが、買ったけれど見ていないDVD。

「げっ!あの名作が1500円?」とかいって衝動的に買ったDVDが山になりつつあります。

「インファナル・アフェア・トリロジーボックス」とか、「地獄に堕ちた勇者ども」とか「コックと泥棒、その妻と愛人」とか。

時間ほしー。

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2007.01.24

TERIYAKI BOYZ、良すぎないか?

Teri TERIYAKI BOYZ「I still love HER feat. KANYE WEST」、ひっさびさにHipHop聞いて感動した。
もともと、なんかバブリーな感じでぜんぜん興味ないユニットだったんですが、メンバーのキャリアが最大限に生かされた、まさに今このときにしか鳴らせない音。

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2007.01.21

国立新美術館で舌なめずり。

Img_0647

しかし、なんちゅー名前だろうか「国立新美術館」

国立新美術館は、コレクションを持たず、国内最大級の展示スペース(14,000m2)を生かした多彩な展覧会の開催、美術に関する情報や資料の収集・公開・提供、教育普及など、アートセンターとしての役割を果たす、新しいタイプの美術館です。<サイトより>

と、「美術館といってるけど美術館じゃないんだよん」ということらしいので、バンバンおもしろい企画を打っていってもらいたいですー。

開館記念展の「20世紀美術探検―アーティストたちの三つの冒険物語―」は、斜に構えて行ったんですが、意に反してすごく面白かった。国立美術館らしい企画。が、思ったんですが、僕の感覚だと、オーセンティックな油彩って、すごく見ていて居心地が悪い。でもってリキテンシュタインやジャクソン・ポロック、ビデオアートなんかを見るとほっとする。これは単に“刷り込み”ですね・・・。物心ついて親しんできた美術が現代美術である自分のバイアスに気づかされました。

同時開催の文化庁メディア芸術祭10周年企画展「日本の表現力」は、ラフォーレ原宿くらいがお似合いな内容が半分くらいでしたが、観客には大人気。

展示はボリューム充分だし、建築は歩いて回るだけで面白いというわけで、デートにもオススメな美術館でです。

Img_0658

お腹が減ったので、レストランの「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」に。

シャンパンとニース風サラダと牛肉のゼリー寄せというオーダーができるので、なかなか使い勝手がよいです。ホールスタッフがオーダーするお客に「とてもボリュームがあります」といちいち言ってたのにも好感(笑

ふっと見回すと、周りのお客も皆さんシャンパン飲んでます。サラダもおいしかったけれど、牛肉のゼリー寄せは、頬肉とタンがぎっしり詰まっていて食べ応えがあって、大満足。このレストランに来るだけでも価値があります。

オードブルがこれだけおいしいんだからデザートもさぞ・・・と人の道を踏み外しそうになりましたが、昨日も歌舞伎町の銘店「中国菜館」で欲望のままにスッポンスープとか蓮の葉で包んだおこわとか、スペアリブの黒豆蒸しとかチャーシュー入り腸粉とか大根もち、サービスしてくれた小籠包とかまでをビールとともに食べまくってしまった(←人間失格)ので、土俵際でなんとかこらえました。

とか言って、結局食べてばっかりな週末でございました。

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2007.01.20

OPAP vol.24 『宇宙ノ正体』。

Donoh

ホールに入ると、畑があった。本物の土の。その土を止めるのに「土嚢」が並んでました。いろいろなアバンギャルド演劇を観てきましたが、劇場で土嚢を見たのは初めてなような気がする。

この『宇宙ノ正体』は、タテヨコ企画の横田修演出による、OPAPというプログラムの一環として上演されるものです。2チームあるうちの、「やもり組」鑑賞。

      桜美林大学パフォーミングアーツプログラム(通称OPAP/ オパップ) とは、桜美林大学総合文化学科・総合文化学群が主体となって製作する公演の名称です。毎回プロの演出家・振付家がプロデュースし、学生がキャスト・スタッフをつとめます。
      単なる演劇専修生の発表会ではなく、一般観客の鑑賞にも堪える、高いレベルの上演を目指します。<サイトより転載>

↑という看板に偽り無く、とてもクオリティの高い舞台でした。
キャストは学生ながら、高い集中力で演じられていて、なおかつキャストそれぞれの持ち味が最大限に生かされていて、演出家の丁寧な仕事に頭が下がります。

桜美林大学のこのような質の高い取り組みは、もっと評価されていいと思います。

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2007.01.19

井手実「Me Light」。<追記あり>

井手実「Me Light」。

「ダンスがみたい!」新人シリーズ、井手実さんは見逃せません。

2面のブラインドとCCDカメラの映像、それに「蛍光灯」を駆使したマルチメディア・パフォーマンス。
ドラムのライブ演奏もとてもタイトでよかった。

井手さんの作品が良いのは、パフォーマンスが「正確であること」です。
バックグラウンドやこれまでの活動を引きずって、つい出てしまう「手癖」のようなものが見えてしまうと、とても寂しい気持ちになる。
ご馳走する、と言われて行ったら冷凍食品がでてきたような。

井手さんのパフォーマンスは一つひとつのパーツが考えぬかれた「必然の彫刻」のように見える。

これは、髪形や今回のニートっぽい衣装にまでおよそ観客の目に触れるものすべてに徹底している。

唯一不満をあげるなら、劇場が小さすぎるということです。
もっと大きな劇場に映える作品だと思うので、さらに磨かれた「Me Light」と再会したいと思いました。

<追記>

ヌード表現について

「Me Light」のパフォーマンスの中盤、パフォーマー(※ブラインド越し)が全裸になる部分がありました。パフォーマンスにおけるヌードは、扱いが難しいと思います。舞踏系のアーティストでは、

男性パフォーマーの場合→ナルシズム
女性パフォーマーの場合→ヌードの持つ意味を無視

というパターンが多いと思います。

井手さんの場合は、衣服の脱いで自分の体を撫で回すなかで、口の中にも手を入れているという点が特徴で、観客はこれを「ヌード」の系譜だと自動的に分類しまうのは、勇み足な気がします。
それよりは、この作品全体のプライベート空間を思わせる世界のなかでのひとつの行為として見ると、この自分の体を体表-口腔内までを撫で回す行為は、準マスターベーションとも呼ぶべき、性的な身体感覚の表現ではないかと思いました。この辺はアーティスト本人に聞いてみたいところです。

また、衣服を脱いだり、着たりする途中で、ちょっとストップするあたりは、頭に被ったセーターによって、シルエットがエレファントマンのように変貌したのみならず、ぶらぶらと揺れるセーターの袖の先にまでパフォーマーの知覚が拡張しているように見えました。

このヌードのパートの白眉は、脱いだ衣服をまたもそもそと着だしてしまうあたりだと思います。スムーズな進行が「膝かっくん」のように滞り、観客は居心地の悪い時間を味わわされます。ほんの1分足らずがとても長く感じる(笑

このあたりも、アーティストが見せたいものはスムーズな舞台進行というか、従来のステージショウの系譜とは違ったものなのだという主張を見た思いです。

というわけで、30分ほどの作品にここまでくどくどとマニアックな思い入れをしてしまう井手ファンの見方なんで、見ていない人には?だと思うんですが、とても刺激的で質の高いパフォーマンス、井手実さんの今年には注目すべし、ですー。

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2007.01.17

タマネギ92号プロジェクト。

敬愛する、淡路島アートセンターやまぐちくにこさんが、けったいな 楽しいことを始めた。

その名も、「タマネギ92号プロジェクト」

やまぐちさんの名前にちなんだ92本のタマネギの里親を全国からつのり、名前をつけてもらい、やまぐちさんが育てるというもので、無事収穫までたどりついた暁には、そのそのタマネギを淡路島の超おいしいイタリア料理「リゾレッタ」井壷シェフが料理してくれるというステキな計画です。

ところで、このエントリー、「アート」にしたんですが、ひょっとして「農業」?(笑

僕は8という数字が好きなんで、8番目の苗を選び、「ハト蔵」と名付けさせていただきました。

Myハト蔵が健やかに育つように、淡路島の方を向いて祈る毎日です。

早いもの勝ちなんで、皆さまも、レッツ里親!

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2007.01.14

凄かった・・・「つくばクリエ-タ-ズミーティング」。

Tsukuba0114

千葉クリエイティブクラスタ-セカンドステージ
「つくばクリエ-タ-ズミーティング」

わかものNPO-Voice of Tsukubaコミュニティアート・ふなばしの共同企画による、つくばのアートシーン、コミュニティのキーパーソンの円卓会議。

アサヒビール芸術文化財団加藤種男さんをゲストに、新年にふさわしい賑やかなイベントになりました。

加藤さんの基調講演がすばらしかった!
「アサヒ・アート・フェスティバルと地域創造」というタイトルでお願いしたのですが、講演は冒頭、青森県の寒村で見つかった、奈良のまちの絵図のお話。18世紀のこの奈良の絵図が青森の村から発見されたことから、この時代の農民は貧しいながらも娯楽や旅、お祭りを重視し楽しんできたという、いわば「庶民の暮らしとアート」についての物語だということがだんだん分かってくるのです!
わずか1時間でこの展開まで考えていらっしゃるとは・・・。
加藤さんのお話は何度も伺っていますが、一番おどろいたお話でした。
本当に勇気づけられるお話でした。感謝。

この企画は、「千葉クリエイティブ・クラスター」(CCC)の一環として開催したのですが、日本古来の旅芸人が地域コミュニティに与えてきた影響を「巡回性」と説明し、CCCをフォローしてくださったのにも、感激しました。

我が国のメセナ・NPOの最重要人物として世界を飛び回りながら、こうして決め細やかな配慮をしたお話をしてくださり、皆と打ち上げで呑んだり食べたりしてくださるスゴイ方です。>加藤さん

*

本編の円卓会議では、芸術文化振興NPO準備委員会野口修さん筑波大学アートギャラリーT+の皆さん、劇団百景社の志賀亮史さんのつくばアートシーンの紹介のあと、「つくばをいかに遊べるまちにするか」というテーマで、参加者全員でディスカッションを行いました。

僕も、2つに分けたうちの1つのグループのファシリテーターを担当させていただいたのですが、つくばの皆さんはほんとうにレベルが高い!
そして、この層の厚い人材が交流し、いろいろな“実験”をする場ができれば、つくばのコミュニティは、飛躍的に活性化するのではないか、という話になりました。

CCC円卓会議ももちろんこうした“場”のひとつなわけですが、ここ1・2年「サロン」がはやりました。しかし、ただ人が集まっても創造的な活動につながることは少ないです。
コミュニティアート・ふなばしでは、さまざまなシチュエーションと目的に合わせたコミュニケーション・プログラムを手がけてきて、ノウハウがかなり蓄積してきました。
そろそろこうした創造的なコミュニティをつくるノウハウをメソッドとしてもっと多くの人に利用してもらうことも考えた方がいいのかなー、などと思いました。

参加者の皆さま、そしてVoice of Tsukubaの皆さま、ありがとうございました!つくば-船橋でもっとおもろいうねりをつくっていきたいですね!

*

付け足し
というわけで、ものすごく面白かった今回の「つくばクリエ-タ-ズミーティング」ですが、ここでも感じたのは、「優れた地域キーパーソンは、すなわち日本を代表するプレイヤーである」ということです。これはすなわち、世界で通用するプレイヤーであることに通じています。

「アサヒ・アート・フェスティバル」アートNPOリンクで初めて出会う各地域のプロデューサーと、「なんでこんなに話が通じるんだろう」と思い、古くからの知り合いのように感じるのは、細いハシゴも上り詰めれば天に通じてる・・・みたいな感じでしょうか。

コミュニティアート・ふなばしは、船橋市をフィールドに活動している団体ですが、活動の立ち上げ当初から、世界の誰に見せても恥ずかしくない活動をしてきました。

今日の加藤さんのお話、野口さんやT+の展開などを目の当たりにして、確信が深まるCCC in つくばでございました。

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2007.01.13

アクラム・カーン/シディ・ラルビ・シェルカウイ、劇団鹿殺し「僕を愛ちて」。

01 さいたま芸術劇場の、アクラム・カーン/シディ・ラルビ・シェルカウイ「ゼロ度 zero degrees」、すごいつまらないというわけじゃないけど、面白くもなかった。アクラム・カーンは、ロンドン生まれのバングラデシュ系イギリス人ということで、とても楽しみにしていたのですが、

一部、インドの伝統舞踊・カタックを取り入れたパートは面白かったんですが、それもスリリングと言えるほどのものではない。肝心のダンスは、「ワークショップの発表会」レベル。悪い意味で。

バイオリン+チェロ+パーカッションに、インドのラーガのヴォーカリストをフィーチャーした音楽隊がミステリアスでとても良かったんですが、それよりも何よりもミステリアスなのが、パフォーマンスの最中居眠りしていた人々が、終演後拍手しまくってたこと!

なーんであんなのに5回もカーテンコールがあるんだっ!居眠りしといて「ブラボー!」はないだろ。インド伝統芸能の超絶的な技巧よりもミステリーな現代日本の観客の行動でございました。

*

Boku 埼京線の中で楽の会の清水さんとさっき見たパフォーマンスの客の悪口をいいつつ、僕は池袋で別れて、シアター・グリーンの劇団鹿殺し「僕を愛ちて」へ。

ばかばかしいパフォーマンスを惜しげもなく投入しながら、後半ストーリーの輪郭がはっきりしてくる。「僕を愛ちて」と歌われる“僕”が誰か、歌うのは誰か。切ないです。

最後の大仕掛けは、蛇足だと思うんだけど、まぁ、本人たちがやりたかったんでしょう(笑

哲次郎役のオレノグラフティさんは、最初?だったけど、どんどんテンションが上がっていってよかった。舞台栄えがするいい役者さんですね。

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2007.01.12

大手町のワールド・ミュージック。

夜遅く、大手町の駅で乗り換えようと歩いていると、アリオン音楽財団の玉虫さんに会った。

アリオン音楽財団は、<東京の夏>音楽祭という、世界の優れた音楽を紹介するフェスティバルを22年にわたって主催していて、いったいどこから探してくるんだろうというくらい、珍しいアーティストを次々に紹介しているのです。

コミュニティアート・ふなばしは、アサヒビールのロビーコンサートの制作を担当していることもあって、<東京の夏>音楽祭のロビーコンサート版をお手伝いしていて、「マリ共和国のドゴン族の仮面舞踊」とか、「フランスのコンテンポラリーHipHopのカンパニーのワークショップ」などの制作のお手伝いをさせていただいているのです。

僕自身、<東京の夏>音楽祭で観たチャンドラレーカ舞踊団のショウイングに大きなショックを受け、伝統芸能とコンテンポラリーアートに関する考え方の基礎ができたと言って過言でないので、そんなことあれこれを立ち話してしまいましたー。

<東京の夏>音楽祭、今年のテーマは「島へ-海を渡る音」だそうで、楽しみですー。

<東京の夏>音楽祭も、東京国際芸術祭も、単に規模を大きくすることだけしているのではなく、スケールから生まれる力を新たなチャレンジに惜しみなく投入している姿勢がとても尊敬できます。

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2007.01.11

慎重に検討して…?

アサヒ・アート・フェスティバル2007実行委員会。

今日の議題は、2月11日12日の「ネットワーク会議」の内容について。
全国の参加プロジェクトの担当者が一堂に集う機会なので、担当者がAAF2007について理解を深め、相互に交流できるようなプログラムを組み立てる必要があります。

実行委員会も、新しいメンバーが積極的に発言してくださるようになってきて、雰囲気がすごく良くなってきました。

僕はといえば、会議もさることながら、「千葉クリエイティブ・クラスター」の企画関係で、P3の芹沢さん、現代美術製作所の曽我さん、企業メセナ協議会の荻原さんにいろいろご相談。

あらためて思いましたが、皆さん、爽快なほど返事が早い。

いままでいろいろな人と仕事をしてきましたが、「よく考えてから後日お返事します」などという人はろくな人じゃなかった。

僕も、「いただいたお話しは断らない」を自分に課しているんですが、この「二つ返事で引き受けるコミュニティ」にこれからも属していたいなぁ、と思いましたー。

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2007.01.08

ゴキブリコンビナート「フランダースの犬」。

Goki

以前からとても気になっていたカンパニー・ゴキブリコンビナートのイベント、ごきぶり名作劇場 その1 「フランダースの犬」を観る。

狭い地下室の会場に入ると、客の90%が非モテ系男子(年齢層高し)で、いきなし帰りたくなった・・・。

お芝居はというと、スキャンダラスな話題で有名なカンパニーですが、誰でも知っている「フランダースの犬」をミュージカル化したこの作品、猥雑でバイオレンスな内容ながら、役者がしっかりしているし、構成も手堅くてとても良質のお芝居でした。

↑これって、本人たちは喜ぶかどうかわかりませんが(笑

やりたくてやっているスキャンダラス路線なのだったら別にいいんですが、カンパニーの戦略上やっている部分もあるのだとしたら、ふつーにお芝居好きが良質のお芝居をやるだけでは成り立っていかないシーンって嫌ですよね。

「フランダースの犬」って嫌な話だよな、ってのを再確認する上演で、とても満足でした。

次は「源氏物語」、「ガルガンチュア物語」と続くそうなので、どんな風に仕上げるのかなかなか楽しみで、全部観に行ってしまうかも。

 

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2007.01.07

AICのミーティングにおじゃましてきました。

Img_0552

2月に開催される「アート・イニシアティヴ・シティ」ショウケースのミーティングにおじゃましてきました。

ZAIMの事務室の隣りでのミーティングは、もう間近なので会場レイアウトや広報といった具体的な詰め。

しししかし!AICのミーティングって、コミュニティアート・ふなばしのミーティングと違って、すごーく上品・・・。というか、これが普通なのかっ?!

ミーティングの後、大友さんとZAIMの寒いカフェであれこれ作戦会議ー。

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2007.01.06

あらら。ライブin千葉。

Arara0106m

千葉にあるJAZZライブハウス・オスカーで、あらら。のショウ。

あらら。高度なスキルを持ったアーティスト集団です。今日も好調で、ライブハウスを縦横につかったパフォーマンスでした。

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2007.01.01

シベリア少女鉄道in「お台場SHOW-GEKI城」。

Fuji

フジテレビに、シベリア少女鉄道を観に行ってきましたー。
これは、「お台場SHOW-GEKI城」というイベントで、話題の小劇場のカンパニー11組にグラビアアイドルを注入にして1時間程度の作品を公演するというものです。

シベリア少女鉄道+MARI(下村真理)のWebでは公開していない作品タイトルは・・・・

「のだぬカンタービレ」!!

ぬるくて頭がかゆくなりそうなしゃべりかたの役者によるどうってことないドラマが延々とつづくと思ってたら・・・。
最後のあのシーンがやりたいがための前振りでしかなかったと分かり、がっくり&ワンダホー!なすばらしさでした。
明日とあさってまであるんで、ぜひ観にいきましょう!1500円と安いし。

2007年のスタートがこれかよ・・・。とがっくりですが、「がっくり」というのが決してけなし言葉にならないところがシベリア少女鉄道すごさだと思います。
日本語の意味を変えているよ。あんたら。

劇団のブログを読んでいると、いろいろと大変だったようですが、このような企画がもっとあるといいですよね。

Me

その後、グランパシフィック メリディアンでお茶。
ロビーで餅つきしてたりと五月蝿い。けれど、ティーサロンはさすがのサービスで快適ー。
手島龍一「ウルトラ・ダラー」読了。

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カウントダウンはHiphop。

Citta

カウントダウンは川崎のラ チッタデッラでラテンライブ!と思って勇んで行ったんですがなんかしょぼかったので、お隣のクラブチッタ川崎の「DELUX RELAX年越しSPECIAL!結束!」のHiphopに鞍替え。

クラブチッタ川崎は、久しぶりですが、いいハコですね。
天井が高くて気持ちがいい。
ちょうど日付が変わる瞬間に立ち会えました。

新年1発目のZEEBRAは超どーでもよかったんですが、やはりどーでもいいパフォーマンス。つまらん。

その後の出演者も「男ばっかし」「しゃべりがつまらん」「地味」で、およそカウントダウンの華やかさがない(笑

後悔しはじめた頃のDELIのラップの鋭さでちょっとだけ気が持ち直したけれど、やっぱし眠くなる・・・。

ふと、いつの間にか始まっていたパフォーマンスの尋常じゃない強度に「なんだ!」と思って見ていると、RINO LATINA IIだった。
CDだと、怖い系のトラックにフリーキーなフロウのともかく「怖い人」というイメージだったRINO LATINA IIですが、パフォーマンスはまさにマイク1本勝負。
ことばの強度、色気、すばらしーーーー!格が違う。

*

というわけで、大晦日からまだ寝ていないんで新年の実感もへったくれもないのですが、本年もよろしくお願いいたします。

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2006.12.27

「アジアダンス会議」に参加することになりましたー。

Asia

縁あって、下記のように、「アジアダンス会議」というものに参加することになりましたー。

アートNPOからは僕だけなので、ダンスを多面的な角度から考えるため、お役にたてればと思います。

しかし、これ、森下スタジオに6日間カンヅメなんですよね・・・。

ITI 第3回アジアダンス会議  
「流れる 切る つながる 重なる」

㈳国際演劇協会(ITI/UNESCO)日本センターでは、2003年より隔年でアジアダンス会議を主催してきました。
第1回目は、バングラ ディッシュ、韓国、マレーシア、フィリピンのダンス関係者が来日し、東京、名古屋、京都の3都市で開催し、第2回目は、インド、インドネシア、イスラエ ル、韓国、トルコから来日した振付家や研究者・批評家が京都で濃密な時間を共有しました。
第3回目となる今回は、インドネシア、シンガポール、タイ、マ レーシアから振付家/ダンサーと批評家/研究者/プレゼンターを招き、参加振付家ひとりひとりの具体的な作品を出発点として、アジアの「今ここにあるダン ス」を解き明かしていきます。
またファイナルセッションでは議論の成果を報告し、別の分野の専門家であるゲストとともに、会議の成果に違った方向から光を 当てていきます。ダンスの現場にかかわるすべての人にとって知的な刺激になることを目指し、ダンスのことだけを考え、話す贅沢な時間を共有していきます。 たくさんの方のご来場をお待ちしております。

◆会期:2007年2月6日(火)~12日(月・祝)

◆会場:森下スタジオ(http://www.saison.or.jp/studio/)地下鉄都営新宿線/都営大江戸線・森下駅A6出口5分

◆プログラム:

オープニングセッション 講師:パドミニ・チェター(振付家/ダンサー、インド)

オーバービュー「日本のダンスのこれまで、そして今」 講師:國吉和子(早稲田大学演劇博物館客員教授)

参加者によるセッション:「私のダンス」 「エクスチェンジワークショップ」 「アジアのダンス」 

ファイナルセッション ゲスト:前田比呂也(沖縄県立美術館キュレーター) 森山直人(京都造形芸術大学舞台芸術研究センター) 

※詳しいタイムスケジュールは、上記本協会HPをご覧ください。http://www.green.dti.ne.jp/~iti/framejapan.htm

※プログラムの進行により、時間等の変更がある場合があります。最新情報は、本協会ブログにてご確認ください。http://blog.goo.ne.jp/iti-japancentre/

◆参加者(五十音順):
新鋪美佳 (振付家/ダンサー)
古後奈緒子(舞踊研究者/批評家)
桜井圭介(作曲家/「吾妻橋ダンスクロッシング」オーガナイザー)
下山浩一 (NPO法人コミュニティアート・ふなばし理事長)
ジョヴィアン・ン(振付家/ダンサー/パフォーマー、シンガポール)
常樂 泰 (振付家/演出家/ダンサー)
鈴木ユキオ (振付家/ダンサー)
ズルキフリ・モハマド(アーツマネージャー/ダンサー、マレーシア)
タン・フクワン(ドラマトゥルグ/批評家/フェスティバルオーガナイザー、シンガポール)
手塚夏子 (振付家/ダンサー)
ピチェ・クランチェン(振付家/ダンサー、タイ)
ヘリー・ミナルティ(アーツマネージャー、インドネシア)
武藤大祐 (ダンス批評家)

◆参加料

通しパス:一般5,000円、学生&ユース(25歳以下)4,000円 (ワークショップを含む全てのプログラムにご参加いただけます。)
各回パス: オープニングセッション・ファイナルセッション各回1,500円(1drink) ワークショップ各回1,000円、私のダンス・アジアのダンス各回500円

※各セッションには、オブザーバーとして参加していただけます。
※ワークショップのみダンサー・振付家を対象として、ご参加いただけます。

◆お申込方法:

adc_2007@hotmail.co.jp まで、メールのタイトルに 「第3回アジアダンス会議申し込み」と記載の上、

お名前、フリガナ、ご所属、電話番号、 E-mailアドレスと参加希望プログラム、人数をお知らせ下さい。
※要事前予約、定員になり次第締め切り。
※未就学児童の入場はお断りさせていただきます。
※学生&ユースは学生証か年齢の確認できる身分証明証を受付時にご提示下さい。

◆助成:

平成18年度文化庁芸術団体人材育成支援事業

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2006.12.24

「ABSINTHE+種子田郷」。

Img_0340

ZAIMに、種子田郷さんのライブに行きました。

ON-COO Presents ZAIM Monthly Sound Art Festa Vol.4
音包OTOZUTSUMI 5「音の気配と効用・マルチサラウンド」展
「ABSINTHE+種子田郷」

という長いタイトルのライブ。
何に使うのか分からないくらいいろいろなスピーカーが積み上げられた空間で、まずはラップトップで

種子田さんのパフォーマンス。

すごかった・・・。

自分がこれまで聞いてきた“音楽”とは全く別種。次元が違う音空間、というよりサウンドによる巨大

彫刻が眼前に現れた感じです。

夜の九十九里浜(マイナーな例え・・・?)が目前に現れたような中盤に圧倒され、さらに溶岩の原に火山弾が降り注ぐような終盤

のパートは、言語化不能。これに似たものをたとえおとぎばなしや神話でも見たことがありません。

超絶的な創造物。

競演のバンドについては、コメント無し。

続いて素晴らしかったのが、1階で行われた「さとうじゅんこ(project suara)による多重唱再生&生アカペラ歌唱」。

森のように配置されたスピーカーそれぞれから流れる多重唱に、さとうじゅんこさんによる生の歌が重なる・・・。

このサウンドシステムが本当に素晴らしいのですが、それにもまして、さとうさんの歌が艶やかで輝いている。

ビジュアル的に派手なものはいっさいない。歌とサウンドによる宝石箱というより、宝物殿のような空間でしたー。

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2006.12.22

「かっこいいブーガルー」!!

Boo_1 えー、今はまっているものと言えば、「かっこいいブーガルー」渚ようこduet with半田健人

ともかく、しびれるほど、いい。
「いい」と大手を振って人様には薦められないC級さが、また痺れる。

渚ようこのおよそJ-POP文脈から外れた歌唱、半田健人の昭和男性アイドルなドンくさいムード。
あああ、親に「飲んじゃいけません」と言われて隠れて飲んだコカコーラの甘さ・・・。たまらん。

かっこいい世界は探せばきっとある~

の部分がさいこうっ。

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2006.12.21

SePT独舞 vol.16 矢内原美邦「さよなら」。

Nib ニブロールってつまんない。
というのが、僕の評価でした。なんか毒にも薬にもならんかんじ。
それが昨年のBankART1929でのOff Nibrollがとても良かったので、考えを改めて再挑戦。
フライヤーもめっちゃかわいいし。

冒頭のシーンは、矢内原美邦ともう一人の男性ダンサーで進んでいく。
まず、音響がすごくいい。
スピーカーの位置、音の質感、どれもよく考えられています。

この男性ダンサーは、およそ身体能力が高そうには見えない。ひょろひょろっとしたいまどきの男子で、シルエットがきれい。
この二人のシーンは、男性ダンサーの魅力がよく引き出されていて、演出の力量を伺わせるものでした。

しかし、中盤以降の台詞が多いシーンは、「アングラ演劇を知らない人がお芝居つくったらたまたまアングラみたいになっちゃったんだけど、当の本人はそのことに気付いていなくて、“俺らのスタイル”とか言ってそうなかんじ」。
こんなもの舞台に乗せないで欲しい。

ふたたび、矢内原美邦のソロパートは、映像と不可分なレベルのマジカルなショウとなっていて素晴らしいだけに、もったいない。

ニブロールって、矢内原さんがダンサーを食べさせてやるためにやってるカンパニーなんだろーか?

などと思ってしまいました。余計なお世話だろーけど。

*

会場で売っていたOff Nibrollの「public=un+public」のDVDを観たら、やっぱり、映像だけで観ても視覚効果・音響・グルーヴ感、いずれをとってもパーフェクト。すばらしいですー。

矢内原美邦=最高。ニブロール=ダメ。
という自分内評価は変わらず。

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2006.12.20

大木裕之さんとNEO。

大木裕之さんとNEO。

大木裕之さんと電話であれこれ話してたら、今から会おうということになり小川町へ。

カラテセントラルの西村さんも来て、NEOというスペースに連れていかれた。

なぜかNEOの佐々木さんにご飯を出していただいた。

例によって大木さんがカメラを出して撮りはじめたので、西村さんに「いっつも撮られて嫌じゃないですか?」と聞いたら、大木さんが「そんなのあなたに関係ないじゃない!僕だっていろいろ気を使ってるのよ!」とかいつになく慌てふためいてたんで爆笑。

すごい可愛かった。

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2006.12.16

盛況でした!mixiアート系コミュ合同オフ「企画プレゼンオフ」。

Img_0178

<井手実さんのプレゼンテーション>

Img_0181

<あらら。のパフォーマンス>

mixiのアート系コミュの合同オフ、盛況のうちに終わりましたっ。参加者は51名。京都や三重からこのオフのためにいらしていただいた方も・・・感謝。

協力してくださった皆さま、ありがとうございました。

コミュニケーション・アートバースタッフの皆さま、ありがとうございました。

「企画プレゼンオフ」と銘打った今回ですが、アートマネージャー・アーティスト・スペース運営者など合計12組がそれぞれの企画を思い思いの形態でプレゼンして、来場者が「投票」するというもの。

来場者は全員、1枚1000円の投票券を受け取り、よいと思った企画者に投票すると、その分のお金が丸々プレゼンテーターに入るという趣向でした。

ネットのオフ会はいろいろ参加したこともあるんですが、アサヒ・アート・スクエアのようなホールを使って開くなんてのは初めて。投票制のイベントも初めて。プレゼンテーターの半分以上は初対面。

など、“初”づくしのなか、準備も1人でやり、MCも自分というぜんぜんマネジメントがなってない・・・(笑

まあ、人手・経費などをいかにかけずにこのようなパーティを開催できるか、ということにチャレンジしたかったので、そういった意味では、成功ではないかと(自画自賛)。

参加者の皆さまも後半に行くほどヒートアップして、プレゼン終了後のアピールタイムでは行列ができてました。

アーティストや制作者にとって、いわゆる“本番”である公演や展覧会は失敗できない正念場。すべての力を投入してかかるわけです。

今回のオフ会は、気軽に参加して、お友だちやファン、パートナーを見つけることができる場を定着させていきたいと思って企画したので、定期的にやっていきたいです。

アサヒ・アート・スクエアからもお褒めの言葉をいただけたので、そういった意味でもまぁ、合格かと。

*

以下は課題。

課題といいつつ、いつも文句ばかり言っている人というのは“肯定力”が低く、「自分が嫌いな物事を肯定的な目で見てみる」という想像力も少ない人だと思うので、そういった手合いに寄与することはしたくない。

よって、自分用のメモとして書きます。

・BGMが足りなくなって同じソースを繰り返し使ってしまった。反省。
  →BGMには、参加者の行動をコントロールする効果がある。
  リラックスしてもらいたいときにはBPM遅め。アクティブに
  なってもらいたいときには、ダンサブルなもの。
  同じ曲が繰り返しかかると、時間が長く感じてしまう効果が
  ある。

・プレゼンの件数が多くて、交流のためのフリータイムが少なかった。
 →これは正解がない課題で悩むー。プレゼンが多いほど参加度が
  高まり、盛り上がる。
  でもでも、参加者からしたら、いろんな人とおしゃべりしたい
  わけだし。うーむ。
  しかし、忙しい現代人に6時間イベントとかは意味ないような
  気がするし。
  どうしたら良いでしょう?

・プレゼンの質が一部低かったという意見あり。
 →今回のプレゼンは、パワポあり、スピーチあり、パフォーマンス
  ・ライブありで、多様でした。
  プレゼンをする人にとって、自分のアピール能力がどれくらいか、
  ということは、相手によっても違うので、自分で肌で感じてもら
  いたいので、あんまし事前にあれこれ言いたくないのです。
  プレゼンの結果は、聞いた人の感想や、今回は「投票」にも現れ
  るし。
  やっていく中で向上すればいいし、逆にプレゼン下手でも心に
  響くものってものあるんじゃないかなー、という気もあるんで、
  これも正解がない“課題”です。

・コミュニケーションのための仕掛けについて。
 →これも評価が分かれているものとして、「まわりの人3人に名前
  を書いてもらうとお菓子がもらえるカード」というアトラクショ
  ンをやってみました。
  これ、どうでしたか?
  一人で来てくれた人がおしゃべりのきっかけにしてもらえたら、
  という目的でやってみました。
  もっと本格的ないわゆるアイスブレイキングも考えたんですが、
  お遊戯チックになっても嫌だなと(笑
  パーティ慣れしている民族だったらなんのイベントもやらずに
  ほっときゃいいんですが。これも課題。

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2006.12.05

歌舞伎町・夜のまち歩き。

Kb03

夜の歌舞伎町の裏表を歩く。

ディレクター・蔵本さんのお供で、来年2月の「ボランタリー・フォーラム」の打ち合わせ。

「歌舞伎町ルネッサンス」で盛り上がりつつある新宿歌舞伎町のまちづくりに迫るツアーとレクチャーのため、CETなどでお世話になっているコンサルタントの橘に案内していただいてまずは勉強勉強。

学生の時に入り浸っていたこともあって、歌舞伎町にはとても愛着があります。

最近、都知事による風俗店の取り締まりや、区長肝煎りの再開発もはじまり、ちょっとパワーが落ちていますが世界一の乗降客数を誇る新宿としては、歌舞伎町を始めとする周辺地域の活性化に取り組むことは当然の流れでしょう。

あらためて歩いてみると、まず大久保の職安通りのコリアンタウンがとても近い。
歌舞伎町というと新宿駅側を「表」ととらえがちですが、大久保エリアを視野に入れることによって、歌舞伎町が弱い「食」を強化できるということに気付きました。

「歌舞伎町ルネッサンス」もアートが重要な位置を占めることになるのですが、これだけの大型プロジェクトの場合、どのような形になるのか…は、2月においでいただければ、教えてもらえると思うので、ぜひおいでください。

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2006.12.03

コンテンポラリーダンスへの疑問。

僕はコンテンポラリーダンスの自由なかんじが大好きです。

が、同時にコンテンポラリーダンスは、とても素晴らしい振付家・ダンサーによるとてもつまらない公演が多いので、いやになります。

なんでわざわざこんなにつまらなくするのだろう?といつも思います。

・つまらない衣装

・つまらない舞台(場所)

・つまらない音楽

ダンスは多くの人の喜怒哀楽の顔に囲まれて、酒やご馳走とともにあって、幸せを運ぶものです。

貧乏くさい“劇場”で行われる“公演”をスタンダードと思い込まされてきた高度経済成長チックというか、ニュータウンチックというか、プレハブチックな状況は、コンテンポラリーダンス界ではまだ終わってない模様。コンテンポラリーダンス界は、いまだ20世紀?

とりあえず、「デートに誘えるコンテンポラリーダンス公演」を増やしたいですねー。

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よしながふみ「大奥」2。

Ohoku2

かなり長い間、本屋に行くたびに、「出てないかな~」と探していた、男女逆転「大奥」、待望の2巻。

すごい待たされたわりに、「よしながふみって本当に絵が下手だな」という感想くらいしかもてないまま読み進めていましたが、最後のページに涙がでました。

ジェンダーを溶かす慈悲の境地。

人というものは、ここまで悲惨な目に遭わないと、自分の過去にしがみつき、進化しないものなのでしょうか?

などと考えてしまいました。

トマス・ハリスの「ハンニバル」の壮絶で美しい幕切れに通じるものを感じましたです。

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2006.12.01

ポツドール公演「恋の渦」。

恥ずかしながらの初見のポツドール
新作「恋の渦」は、ありえないくらいリアルな下流恋愛模様が「人間動物園かっ!」とばかりに描き出されていて、すんばらしかったです。

まず、俳優が俳優に見えないくらい、リアル下流なキャラクター造形。ファッション・髪型・仕草・口調etc.本物の下流な人でした。
さながら旭山動物園の人間版・・・。

わずかに挿入されるドラマがこなれていない、と思うのは、この人間動物園を極めた先にあるものが見えつつあるからだとと思うのですが、それは何か今はまだ言語化できません。
ポツドールって「演劇」というより「コンテンポラリーアート」だよな。

“生理現象”まで舞台に乗せてしまっているし。しかし、裸や性行為をここまでバーン!と正面からあつかうのって、最近流行っているのでしょうか?

カーテンコールがないのもスタイリッシュでかっこいいですー。

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2006.11.26

別府リポート 17

別府リポート 17

フォーラム終了〜。
ご挨拶もそこそこにトンボ返りですー。

来年のフォーラムは、政策提言を強化。
別府は2008年の国際現代美術フェスティバル(仮)に向けて動きだしました。

僕はというと、アーティストの売り込みまくり。各方面から好感触をいただきましたっ。

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別府リポート 16

別府リポート 15

最終セッション、始まりました〜。

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別府リポート 15

別府リポート 15

雨のスタードーム内部。

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別府リポート 14

別府リポート 14

雨のスタードーム。

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別府リポート 13

別府リポート 13

セッション3、始まりました。

モデレーターは芹沢高志さんです。

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別府リポート 12

別府リポート 12

3日目会場。
スモール・ビレッジ・プロジェクトのスタードームです。

雨でちょっと心配です。

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2006.11.25

別府リポート 11

2日目、終了〜。ふぃ〜〜。
セッション1のモデレーター、まち歩き、セッション2と切れ目なく続いて、トドメは「アートまちづくり交流会」。
よく打ち合わせもないまま、来賓席で市長さんの隣に座らされ、スピーチ・事例報告、さらに淡路島アートセンターのやまぐちくにこさんの報告の掛け合いの相方までその場でこなし、冷や汗モノでした。

別府は、外食が盛んな土地柄で、交流会の後半は「B級グルメ大会」と称して、太巻き寿司・ギョーザ・芋汁などが山のようにでてきて、堪能させていただきました。

食べるのに夢中で、写真は無し(笑)

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別府リポート 10

別府リポート 10

宮島達男展が開催されているONPAKU HOUSE 。

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別府リポート 09

別府リポート 09

セッション2会場の竹瓦温泉です。

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別府リポート 08

別府リポート 08

別府地獄巡り・海地獄名物「地獄プリン」。
卵の味がしっかりとしてておいしかったですー。

日持ちは…なんと1時間だそうです。

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別府リポート 07

別府リポート 07

まち歩き中。

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別府リポート 06

別府リポート 06

まち歩き中。

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別府リポート 05

別府リポート 05

湯煙展望台。
すごいですー。

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別府リポート 04

別府リポート 04

セッション1終了〜。
これからまち歩きツアーです。

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別府リポート 03

別府リポート 03

二日目。
セッション1の会場ですー。
すごいですね…。

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別府リポート 02

別府リポート 02

開幕しました〜。
パーティーの席で加藤種男さんに「悪の親玉」と言われた…。
「それってほめことばですよねっ?!」と聞いたら、そう、と言われました(笑)

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2006.11.24

別府リポート 01

別府リポート 01

羽田空港ですー。

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2006.11.14

mixiアート系コミュ合同オフ「企画プレゼンオフ」

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来月、mixiのオフ会をやります。

とてもおもしろいものになりますんで、お友だちみんなで遊びに来てくださいね!

イベント名:mixiアート系コミュ合同オフ「企画プレゼンオフ」
http://mixi.jp/view_event.pl?id=12437023&comment_count=1&comm_id=40241

日時:2006年12月15日(金)Open 18:00-Close 21:00
会場:アサヒ・アートスクエア
(東京都墨田区吾妻橋1-23-1スーパードライホール4階)
http://www.asahibeer.co.jp/csr/philanthropy/artsquare/
参加費:1000円(企画投票券です)+オーダー
幹事:shimoyama(下山浩一) PXZ06005@nifty.ne.jp
※本企画は、「コミュニケーション・アート・バー」の企画として開催されます。


・参加者全員に投票券(1000円)を持っていただきます。
・参加者は、プレゼン(1分~10分くらい?)を聞いて、良いと思ったものに投票していただきます。
・当日、投票結果発表。


「企画プレゼンオフ」参加コミュニティ
■アートマネジメント
http://mixi.jp/view_community.pl?id=40241
■芸術と経済
http://mixi.jp/view_community.pl?id=287911
■ARTEVEKTOR アルテベクトル
http://mixi.jp/view_community.pl?id=166436
■パフォーマンス・アート
http://mixi.jp/view_community.pl?id=44717


協力コミュニティ
■コンテンポラリーダンス
http://mixi.jp/view_community.pl?id=22646
■アートコンシューマー
http://mixi.jp/view_community.pl?id=380211
■コミュニティアート
http://mixi.jp/view_community.pl?id=99940
■アサヒ・アート・フェスティバル
http://mixi.jp/view_community.pl?id=129992

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2006.11.11

レニ・バッソ「ショートピース・アンソロジー」。

Reni

レニ・バッソのスタジオ・パフォーマンス「ショートピース・アンソロジー」を観に、森下スタジオへ。

小澤剛・堀川昌義・北村明子の3人がそれぞれ振付けた作品の3本立て。

小澤剛作品「So So」 は、敷き詰められた紙で作られた3本の道を3名のダンサーがジリジリと進んでいくという内容。静謐な空気と研ぎ澄まされたダンスに魅了されました。スタジオ公演でこのクオリティはすばらしいです。

堀川昌義作品は、悪い意味で、練習をそのまま見せられているかんじ。

北村明子作品「パラダイスローグ」は、音楽の粟津裕介、映像の兼古昭彦との共同作業によってつくられた作品とのことです。
ブラウン管の中の金魚がしゃべるオープニングから笑わされました。
粟津さんは、音楽に加えて、この金魚の会話のシナリオや声まで担当されたそうです。
ダンサーでは、野沢英代さんが最高のパフォーマンスでした。野沢さんのダンスは、その視線、表情、指先まで見惚れてしまうすごい力量。野沢さんが混じると、他のダンサーがチャイルディシュに見えてしまいます。
オレンジ色のケーブルを使ったシーンは必要なかったんじゃ・・・などと思うので、パーフェクトな出来だとは思いませんが、ミュージカルを思わせるようなシーンがあったりと、ダンスシアターとしての奥行きが深まり、より充実を感じさせたショウでした。
ワーク・イン・プログレスということなので、この作品の成長が楽しみです。
最後の、粟津さんが映像の中でドラムを演奏するシーンの音楽が最高にかっこよかったです。

終演後、粟津さんとお話したところ、11月23日の「フェスタ“演、鑑、語”in船橋」のショウケースライブでは、「オープンリールを使ったライブになりそうです」とおっしゃっていたので、こちらも超楽しみですー。

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2006.11.10

post Hyo-Jun展。

Hyojun

BankART NYK「post Hyo-Jun展」を観に行きました。

野菜が食べられない作者が野菜をすごく嫌そうに食べるビデオ作品「hyojunizum」が完成度が高く素晴らしかった。野菜と格闘するパフォーマンスがやけにビシっと決まっていたので、何テイクくらい撮ったのかと伺ったら、ほとんど1テイクだそうで、パフォーマンスの勘がすごいと思いました。

新作のチューブを使った大きな作品も良かった。

ヒョジュンさんとNYKのデッキで作品のことなど、いろいろお話しました。はっと気付くと3時間近くたってた・・・(笑

在日三世というルーツと、高い作家性、馬車馬のようなバイタリティがクロスして、とても面白いクリエイションを展開していらっしゃいます。ちなみに、年齢は19歳。これまたすごい・・・。

年齢が若いということに驚いているのはバカみたいですが、ヒョジュンさんは学生として作品を製作しているのではなく、プロ意識を持ったアーティストというのが、他の19歳とは違うのです。

なにか面白いことでご一緒できるように考えてみよーっと。

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2006.11.08

全国アートNPOフォーラム in 別府。

Beppu

なんか、連日宣伝ばっか書いてますね・・・。

いよいよ今月にせまりました「全国アートNPOフォーラム in 別府」

僕がモデレーターを担当するセッションでは、これまでのアートNPOフォーラムを総括し、次につなげるというものなんで、けっこう責任重大かも・・・。

さきほどBEPPU PROJECTの山出さんと電話で打ち合わせしてたのですが、山出さんのビジョンはともかく大きい!自分のフィールドだけにとどまらないスケールの大きい発想、とても共感します。

がんばるぞ!

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2006.11.07

「フェスタ“演、鑑、語”in船橋」。

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コムケアフォーラムもあるのですが、こちらも宣伝宣伝。

「フェスタ“演、鑑、語”in船橋」

日時:2006年11月23日(祝)10:30-16:10
会場:船橋市勤労市民センター(JR船橋駅南口・徒歩7分)
主催:千葉県、フェスタ“演、鑑、語”事業船橋地区実行委員会
問い合わせ:千葉県文化振興課 tel.043-223-2408
URL:http://www.pref.chiba.jp/syozoku/e_bunka/osirase/festa/

●「フェスタ“演、鑑、語”(えんじ・みて・かたる)」とは
「フェスタ“演、鑑、語”」事業は、「ちば文化のちから」を十分に生かして魅力ある千葉県を築くため、文化のうねりを巻き起こすこと目的として、千葉県とアートNPO・芸術団体と協働により県内の4地区で開催されます。
船橋では、世界の演劇シーンをリードする演出家・鈴木忠志氏の基調講演、地域のキーパーソンによるトークセッション、ショウケースライブなど、盛りだくさんの内容となっています。
千葉のアートシーンをつくる祭り=フェスタにぜひともご来場ください。

【1】みんなでトークセッション 10:30-12:00
①「まちとアートのいい関係」
デザイン・アート・コミュニティをキーワードに、クリエイティブなまちづくりについて語ります。
<コーディネーター>
・下山浩一(NPO法人コミュニティアート・ふなばし
<パネリスト>
・岡直樹(情報ステーション)
・宮部浩司(デザイナー)
・神野真吾(千葉大学教育学部助教授)

②「今に生きる伝統文化とアート」
今年6年目を迎えた「縄文アート展」の取り組みと、三曲や木遣りといった伝統文化を今に伝える活動についてお話を伺います。
<コーディネーター>
・半田晶子(NPO法人まちアート・夢虫)
<パネリスト>
・手島千賀子(船橋三曲会会長)
・酒井清一(今日の美術を考える会)
・湯浅精一(「木遣り」、市川鳶職組合会長)

③「地域が元気になるアート活動」
地域のアート活動を盛り上げいてる団体とそのパートナーとなっている企業が、地域が元気になるアート活動について語ります。
<コーディネーター>
・武田聡(ビッグバンド・バグス・リーダー)
<パネリスト>
・佐藤澄子(船橋地区アマチュア人形連絡会「MあんどB」)
・冨澤治朗(船橋西武販売促進課)
・有村和夫(船橋市教育委員会生涯学習部文化課文化振興課係長)

【2】ショウケース    13:00-14:00
・神保ばやし
・演劇集団デキシK
・粟津裕介

【3】基調講演「都市の文化 文化の都市」    14:15-15:30
   講師:鈴木忠志(静岡県舞台芸術センター芸術総監督、舞台芸術財団演劇人会議理事長、シアター・オリンピックス国際委員)

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2006.11.05

「あらら。」の衝撃のパフォーマンス。

Arara01

昨年の「フリフリ プロジェクト」に参加してくれたミュージシャン、坪井洋さん(drums)鈴木俊介さん(piano)に、僕が大好きなダンサー・鷲野礼奈さんが加わり、新しいユニットを組んでいるという話を聞いたとき、本当にうれしかった。

と思いつつも、11月4日(土)、「山口横丁ストリートフェスタ」の会場・本町四丁目公園でのパフォーマンスは若干不安がなかったわけではない。
ダンサー1人でのパフォーマンスを野外で行うというのは、観客の集中度も低く、とても過酷なことだからです。
土曜日の昼下がり、焼きそば食べながらくつろぐイベントのお客様と商店街の旦那さんの前で、新ユニット「あらら。」のショウが始まりました。

まず驚いたのが、ミュージシャン2名のみで行われた演奏。
むっちゃミニマムでアグレッシブな現代音楽のようなJAZZ。それを公園にいた音楽に興味がなさそうな通りすがりのお客様がいやがおうにも“聞かされてしまっている”。
すごい吸引力を持つ演奏でした。

ダンサー・鷲野礼奈さんが公園の外からまるで怨霊のような勢いで柵を乗り越えて登場したのには笑わされましたが、その後しばらく抽象的なダンスが続き、再び不安になりました。
「よくある前衛ダンスっぽいセッションになるんじゃ・・・」しかし、そんな心配はこの人たちに無用でした。
超アグレッシブな演奏に対峙する鷲野さんのパフォーマンスは、コミカルで、演劇的で、すさまじい力量。
パフォーマンスのエリアから一番遠い位置で観ていた旦那さんたちが、「あんなのは踊りじゃねぇ!」なんて語っていながらも、公園内の9割の人がものすごい集中力であらら。のショウを観ているのに気付き、ぞっとしました。

こんなのありえない・・・。

ラストの曲、パルスのように切り刻まれながら演奏されるパッヘルベルの「カノン」のパフォーマンスは圧巻でした。
そして、すべての音が消え、鷲野さんの手が静かにゆっくりと降ろされるその最後の瞬間までも、観客は見ていたというより、見させられていました。
こんな児童公園でこんなにもクオリティの高いアートを見ているという事実、自分自身でも信じられません。

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「アンコール!」の声に、平魚泳さんもジャンベで加わったセッションでは、ジャンベのアフロなリズムがJAZZによく混ざり合い、楽しかった。
ジャンベのループに、包丁のように切り込んでいく鈴木さんのエレピには痺れました。

あらら。とてつもないユニットが誕生した記念すべき日でございました。

あらら。
鷲野礼奈(dance)
坪井洋(drums)
鈴木俊介(piano)

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2006.11.04

門脇篤・船橋プロジェクト。

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門脇篤さんによるアートプロジェクト「きらゆめ丸航海記」「山口横丁アートの旅」は大好評となりました。の「千葉クリエイティブ・クラスター」にアップしましたので、ご覧くださいませー。
門脇さんと知り合うことができたのも、「アサヒ・アート・フェスティバル」のおかげです。
日本中の元気なアートプロジェクトをつなぐこのアートフェスティバルは、アート史に残るものになるでしょう。いや、アート史なんかではなく関わった人々が何十年にもわたって語りつぐでしょう。

ライブや、あらら。の超絶ショウやソフトカーのお話もあるのですが、とりいそぎ速報版でっ。

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2006.10.29

[Between ECO & EGO2006]ツアーで川口ぶらぶら。

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午後、川口。
昨日のCCC円卓会議 in 松戸のゲスト、増井真理子さんが実行委員をつとめていらっしゃるアートプロジェクト[Between ECO & EGO2006]のツアーに参加してきました。

西川口には行ったことがあるのですが、なにげに初川口。
集合場所のKAWAGUCHI ART FACTORY(写真上)が駅から遠くていきなり迷いまくり・・・。
川口は、鋳物工場で栄えたまちなわけですが、鋳物産業が下火になったあと、つぶれた工場跡に高層マンションがガンガン建ち、駅前にはショッピングセンターがドーンと出来て、商業地域・工業地域・住宅地域というゾーニングがごちゃごちゃしていて、分かりにくい構造になっています。

KAWAGUCHI ART FACTORYは、現役の鋳物工場に併設されたアートセンターで、外見はトタン張りの工場そのもの。
ヒサヨシ・石川雷太・佐藤一枝・岡部昌生と4名のアーティストの展示が行われていましたが、“電磁波”をテーマにした石川雷太、フロッタージュで構成された岡部昌生の展示がとても充実していてすばらしかったです。

ちなみに、この会場は、平日は階下の鋳物工場が稼動しているため、熱気とか匂いもあるので、さらに生々しい体験になるので、オススメだそうです。

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個人の住居を使った芝崎邸(写真上)は、会場がコンパクトなせいもあり、10名のツアーで行くと狭くて充分に作品を楽しめませんでした。

燦ギャラリーのある商店街は、放置自転車がひどいけれど、自動車がないのでまあ歩きやすく楽しい感じ。

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masuii R.D.R(写真上)の丸山芳子のインスタレーションは、川口の鋳物工場から出た廃棄物と“のろ”と呼ばれるスラグを使ったもの。見ごたえがありました。
masuii R.D.Rは、リノベーションされた空間自体もステキです。

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川口市立ギャラリー・アトリア(写真上)は、天井がとても高い気持ちのよい空間で、いろいろと面白いことができそうな感じでした。

[Between ECO & EGO]は、アーティスト・イニシアティブで進められているプロジェクトで、参加しているアーティストも実力派ばかりで、安心して楽しめるものでした。

川口を代表する産業=鋳物をフィーチャーし、まちのアート資源とオーガニゼーションをつなぐ優れたシステムです。

観客の立場からは、点在する会場を束ねる工夫がもうひとつくらい欲しい感じ。
今回のようなツアーに参加すると、プロジェクトの全体がよく分かるし、まちの概観もつかめるので、とてもよかったですー。

増井様、ありがとうございました。  
  

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2006.10.28

CCC円卓会議in松戸。

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CCC円卓会議in松戸

日時:2006年10月28日(土)14:00-16:00
会場:聖徳大学生涯教育センター

<ゲスト>
増井真理子(アート記念日実行委員会)
岩崎美冴(取手アートプロジェクト・チーフインターン)
小熊浩典(NPO法人こぱてぃ-子ども参画イニシアティブ
齊藤ゆか(聖徳大学生涯教育文化学科・講師) 
夏秋英房(聖徳大学人文学部児童学科・助教授)
大成哲雄(聖徳大学児童学科・講師)

<進行>
山浦彬仁(コミュニティアートふなばし)

「千葉クリエイティブ・クラスター」の企画、CCC円卓会議の松戸バージョン。
CCC円卓会議は、地域のキーパーソンのもとを訪問し、各地域のアート環境について話し、ネットワーキングを薦めるという、「アート無きアートプロジェクト」です。
詳しい報告は山浦くんからアップされると思いますが、今回は「子ども」「松戸」という表テーマの面白さもさることながら、増井さん・岩崎さんといった力量のあるコーディネーターのお仕事についてくわしくお話が伺えたことが収穫でした。

アートプロジェクトにおいて、「人格」というのは、スキルを超えたスキルですねー。

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2006.10.23

smartball公演「My Legendary Girlfriend 」。

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smartball公演「My Legendary Girlfriend 」、めっちゃよかった。

現代口語体で淡々と語られる救いの無い話、おぞましい話自体を追うことはそんなに重要ではない。孤独では耐えられないが、愛と信頼で結ばれることが絶望的な現代人の姿が、実に正確に描かれた優れた作品でした。

役者が全裸になってのセックスシーンが何回も出てくるのですが、非常にリアルな行為から放射されるのは、空しさ・滑稽さ・悲しさ。

ツァイ・ミンリャンの「西瓜」でもリアルなセックスシーンが重要なファクターを占めていましたが、私たちは性行為という最もプライベートな空間をステージに上げて自らの生の検証を行っているわけですな。

終盤でこれで終わり?と思える暗転が数回あるのも、終わっても終わってもまだ続く悪夢、といった趣で作品世界をダメ押ししていて効果的だったと思います。

4人の女優が全員個性的で魅力的。力があり、素晴らしかったです。が、フライヤーの写真はあまりにもブスすぎ。あまりにもブスなんで最初もらったフライヤー、捨てましたもん。デザイナーあるいは写真家は一考の余地あり。

てなことは置いといて、
音楽で煽り、演技でテンションをあげて作られる「感動」とはまったく次元の異なる、真実を知る喜びとでもいうようなものが体を突きぬけ、夜空に向って

「最高だーーーーーーーっ!!!」

と叫びたくなるようなクリエイションでした。

し、

演劇ファン(小劇場ファン?)ってなんであんなにもモテなさそうなんでしょーか?特に男性。
これほど優れたアートを創り出しているんだから、smartballはもっと違った層にアピールすることを考えた方がいいじゃないでしょうか。
昔の泉谷しげるのコンサートの客みたい・・・とかいうとさらに分かりにくくなるか(笑

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2006.10.22

「踊りに行くぜ!in 前橋」。

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今日は、午前中に八街でインスタレーションの解体作業、午後は船橋で11月の門脇篤さんのプロジェクトの挨拶まわり、そして夜は前橋。
なんか移動距離長いですね。ぜんぜん疲れないですが。

前橋は、「踊りに行くぜ!in 前橋」
11月にある「全国アートNPOフォーラム in 別府」で、これまでのフォーラム開催地の「その後」を検証するセッションを担当するので、昨年の開催地・前橋のちょうど一年後を観る、ということが目的でした。

早めに着いたので、まずは、昨年僕がモデレーターを担当した若手アーティストのセッションの会場となった、カフェ「Yahman's」に直行。
マスターの山本真彦さんは、今年CCC円卓会議 in 千葉にゲストとして来ていただいて以来です。
やはりお店にいる時の方がイケメン度が20%アップですな(笑
山本さんは、弁天通り近辺で地域づくりに関心がある同世代を集めて、新しいムーブメントを作り出そうとしています。
アート・デザイン・地域づくりが自然な形で進んでいるのは、山本さんの人徳です。
そこに、やはり昨年のセッションのパネリストのアーティスト・茂木康一さんが現れ、昨年の再現のような状態になりました。感激。

皆で、裏通りを見物しながら、「踊りに行くぜ!in 前橋」会場の旧麻屋デパートに行きました。
JCDNの佐東さん、楽の会の清水さん、そしてそして前橋芸術週間の小見さんとあれこれお話する。

ほうほう堂の商店街でのストリートパフォーマンスで「踊りに行くぜ!in 前橋」が始まりました。
アーケードを往来し、やがて観客を場内にお出迎えする可愛らしいパフォーマンス。
今は廃墟となっている、旧麻屋デパートの2階に上がるとBenny Mossがすでにパフォーマンスを開始しています。
廃墟の空間で、テクノを大音量でかけ、ときにユーモラスに、ときにシリアスに彼女たちの“旅”を描く作品。
以前見た東京コンペ#2のバージョンよりも、音楽がかっこよくなって、根岸由季のムーブメントは黒光りするような切れ味。垣内友香里は音楽から浮いていて不思議な存在感だった。

屋上でパフォーマンスの室伏鴻は、人間SFX。雨がぱらつく中、全身を銀色に塗ったクリーチャーが蠢き・吼える姿は、映画を観ているようでした。

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風の村で毛糸まきまき。

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午前、八街。
山本さんと先週のCCC円卓会議 in 八街の際に設置した門脇篤さんの野外インスタレーション作品の解体作業。
風の村の建物からコスモス畑や遊歩道に張り巡らされたカラフルな毛糸は本当にステキです。
門脇さんのプロジェクトが素晴らしいのは、毛糸によって異化される風景というビジュアルの美しさもさることながら、作品がその地に住む人・関わる人の思いと営みを祝福するようにつくられている点です。
作品を受入れる人々との念入りな打ち合わせ、アーティストの方がコーディネイターよりも詳しくなっているという事前のリサーチetc.
今日の我々は緑に囲まれた村でひたすら毛糸まきまき。幸せ・・・。

風の村は、日本でもトップレベルの老人福祉施設・・・をはるかに越えた複合型地域コミュニティセンターです。
今回のCCCの企画&門脇さんに触発されて、「アート週間」なるものまで急遽開催する盛り上がりとなりました。
併設されているカフェ「アルルカン」には、生々しい裸婦の絵がズラーっと壁に展示してあって、あせった・・・(笑
責任者の冨永さんに「ア、アバンギャルドな展示デスネ・・・」と遠まわしに言ったら、「ハハハ。内部でも賛否両論ですよー」と笑っていらっしゃった。
こうした自由でのびのびとした精神、これこそが組織の元気度の表れですねー。

仙台の門脇さんに終了報告の電話を入れて、船橋に帰る。
こんどは11月の船橋のプロジェクトの挨拶まわりー。

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2006.10.21

「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」&糖朝には勝てず。

Bill_1 夜、新宿~渋谷とぶらぶら買い物。
気になっていた、ダーティ・ダズン・ブラスバンドの新作は、試聴したらいまいちだったので、スルー。

六本木の森美術館に「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」展を観にいく。
一人のアーティストの作品ばかりで、これだけ大規模なビデオアートの展覧会というのは、初めてです。
すごい見ごたえ。

液晶ディスプレイに超スローモーションのビデオを映しほとんど絵画のように見える一連の作品の美しさに感動しました。
巨大スクリーンに投影される神話的ヴィジョンの「ミレニアムの5天使」の荘厳さは、コンテンポラリーアートの到達点と言って良いでしょう。
見逃すと後悔する展覧会ですよっ。

それにしても、今の季節から冬の「東京シティビュー」の夜景の素晴らしさ。
これまた経験したものではない、至福のひと時ですねー。
ラブリーな東京タワーが眼下に見えるというぜいたく。

時間も早かったので、なんとなく六本木から青山~表参道までぶらぶら歩いて、愛する「糖朝」に。
ここや「TORAYA cafe」に来ると思わずメニューの一列全部オーダーしたくなる衝動に駆られるんですが、今日はおとなしくマンゴープリンだけ食べて帰りました。
燕巣入り杏仁デザートとか、豆腐花、百合根入りごま汁粉とかも食べたかったも食べたかった・・・。

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2006.10.19

連打、連打。

今日は、午後「フェスタ“演、鑑、語”in船橋」実行委員会、夜は「アイラブふなばし実行委員会」でした。会議連打w。

「フェスタ“演、鑑、語”in船橋」は千葉県が主催のフォーラムで、コミュニティアート・ふなばしが開催した「第3回全国アートNPOフォーラム 船橋セッション」がモデルということです。終了後も語り草になるとはうれしい限りです。
鈴木忠志さんの基調講演、デキシK粟津裕介さんのショウケース、テーマ別トークセッションなど、盛りだくさんなので、オススメです。ちなみに僕は実行委員長です。

10月11月は、なんだかよくわからないうちにたくさんのイベントがありますー。

・10月28日(土)「CCC円卓会議 in 松戸」
・11月4日(土)「きらきら夢ひろば」&「山口横丁ストリートフェスタ2006」
・11月5日(日)「船橋まちづくり会議2006 秋」
・11月19日(日)インキュベーション型コムケアフォーラム「きき耳2006」
・11月20日(月)アサヒビールロビーコンサート
・11月23日(祝)「フェスタ“演、鑑、語”in船橋」
・11月24日(金)-26(日)「全国アートNPOフォーラムin別府」

「全国アートNPOフォーラムin別府」は分科会のモデレーター、アサヒビールロビーコンサートは制作、他はすべて主催もしくは企画者。
我ことながら、コミュニティアート・ふなばしの働きぶりはすごいねー。

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2006.10.17

チャリT企画公演「アベベのベ」~物語るということの最新型。

前から気になっていたチャリT企画の公演「アベベのベ」を観にいきました。楽日。
ちなみに、週末はあらゆる催しが立て込んでいるので、平日の公演って助かります。

今から5年後の2011年10月、とあるコンビニの控え室を舞台にした、1シチュエーションの会話劇。
“社会派”というイメージの劇団なんですが、今回のお話は、安部政権が5年続き、憲法改正のための国民投票法の投票日前夜という設定で、憲法改正の是非・拉致問題などが出てくるわけですが、コンビニが舞台なだけあって登場人物がとってもフツーの人。

・狡いフツーの人
・優柔不断なフツーの人
・真面目なフツーの人
・賢いフツーの人

etc.、フツーの人が、時給が50円高いとか廃棄の弁当をくすねるとか、スケールのちっちゃいハナシがだらだらととめどなく続いていく。
だんだんと浮かび上がっていくのが低賃金でやりがいもない仕事に従事し、そんななかでもささやかな楽しみを見出そうとしている、貧しい庶民の暮らし。

そんな庶民は低賃金労働の中で、ぼろぼろに疲れ、生きがいを持ってはたらいていた者も腐っていく・・・。
出口は無し。

追い詰められていく庶民が、その場しのぎの“突破口”を求めて、「憲法ってやつが変われば自分の生活も変わるかも」と思わされて、操作されていく様子が、説明を排した日常会話で綴られていくのは非常にスリリングでした。

チャリT企画を“社会派”と呼ぶのはちょっと違うと思いました。
稲作をしている民族が稲作をテーマにした劇をつくるのは当たり前。
牧畜をしている民族が牧畜を背景としたアートをつくるのは当たり前。
チャリT企画は、今の日本を生きる人々の思いや体験を的確に切り取り、アートとして提示する手立てに優れたアーティストということなんだと思いました。

「東京ノート」に続く優れた作品です。

文句をつけるとしたら、これほど優れた演劇を、「演劇ファン」だけに観せておくのはもったいないです。
国益に反します。
チャリT企画はぜひまちに出て、東京を出て、この優れたお芝居を今を生きるすべての人に届けてもらいたいです。

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2006.10.15

門脇篤さんと挨拶まわり。

Kadow 昨日のCCC円卓会議 in 八街につづき、門脇篤さんといっしょに、11月の「きらきら夢ひろば」「山口横丁ストリートフェスタ」のロケハンと挨拶まわり。

商店街の事務局長さん、森田呉服店etc.に伺い、商店街の状況を細かく伺い、こちらのプロジェクトについてもお話する。
門脇さんは、ほんとうに話上手で、商店街関係の方々ともぽんぽんとテンポ良くハナシを進めてくださるので、ご一緒していて楽しい。
お昼は、手打ち蕎麦の大和屋で皆でおいしい蕎麦を食べる。

11月は、同じ日に2ヶ所で門脇さんのプロジェクトが展開されます。
楽しみ~。

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2006.10.09

AAN meets CCC。

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「千葉クリエイティブ・クラスター」CCC円卓会議特別版として、横浜のAANを訪問してきました。
松林さん蔵本さんシモヤマの3名。

AANが入居している、北仲WHITEが今月でクローズということで、お忙しい中、嘉藤さん大友さんがにこやかに迎えてくださいました。

AANのアートアーカイブ事業や現在進行中のアートイニシアティブについてオハナシを伺い、「アサヒ・アート・フェスティバル2006」でも話題になっているアートの傾向や、クオリティ・オブ・ライフとアートについてなど、密度の高い対話の時間となりました。

嘉藤さん、大友さん、ありがとうございましたー。
CCCのポイントは、「キーパーソンによる濃密な対話」なのですが、まさにそれを体現できた一日でした。

終了後、みんなでBankART NYKのオープンスタジオを見学し、ZAIMまで歩き来年2月のAANのフォーラムのことなども相談。
ZAIMのカフェはすっごいオシャレでした。

BankART NYKや北仲WHITEと比べると、ZAIMは単なる古いビルの再利用ですねー。
全体的なオシャレ度は低し。
もっとも、今回は夜に見たので、明るい時間はどんな感じなのでしょうか。

そうそう、BankART NYKのオープンスタジオは、若手アーティスト・南 孝俊さんに会うために行ったのですが、南さんはアイドル然としたルックスなのにお話が非常に硬派・社会派で感銘を受けました。
ビデオインスタレーションがとても素敵な出来で、ぜひ一度組んでみたいと思いました。はい。

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2006.10.03

安全なアート。

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先週の「アサヒ・アート・フェスティバル2006」の最終報告会は、全国のアートプロジェクトの興味深い報告と同時に、おもしろい議論がされました。

そのなかでも、個人的に興味を引かれているのは、「アートの傾向」です。
日本で地域密着型あるいは市民参加型のアートが活発になっているのは、いわば流行のようなもので、ある程度の周期で衰勢を繰り返すもののようです。
僕は、劇場や美術館で見る“アート”があんまりおもしろいと思えないので、この流行は歓迎です。

ただ、地域密着型あるいは市民参加型のアートが流行っていることと、またアートマネジメントの考えが徐々に普及するに従って、いわゆる「安全なアート」が多くなっているような印象を受けます。

アートは、さまざまなものを表現するので、喜びや楽しみを表現するのと同じように、苦しみや悲しみも表現します。
安心を与えるのもアートですし、痛みやショックを与えるのもアートの持つ役割の一つです。

最近の傾向として、ショッキングな作品や、社会の不正義を告発するアートが減っているように感じます。
また、セックスを扱った作品も少なくなっているような。

「地域」「市民参加」「協働」などを織り込むと、受かりやすくなる助成金制度、その制度を使うために企画書を書くアートNPO、議会に表面的な“説明責任”を果たそうとする公立の美術館・劇場etc.のアートに関わる人の悪影響なのでしょうか?

社会意識が低いアーティストが悪いのでしょうか?

それとも、社会の不正義から目をそらせる現在の日本社会自体の方向性なのでしょうか?

どれも当たっていると思いますが、僕はアートNPOの立場なので、アートNPOが関わることによって気付かないうちに“安全なアート”ばかりを送り出したりすることがないように、社会の問題を隠蔽することに加担しないようにありたいものでございますー。

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2006.10.01

アサヒ・アート・フェスティバル2006 最終報告会。

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昨日と今日の2日間、「アサヒ・アート・フェスティバル2006」の最終報告会が開かれました。
1日目は全参加企画の報告。コミュニティアート・ふなばしの「千葉クリエイティブ・クラスター」の報告は、蔵本さんがばっちり決めてくれました。
2日目は「アサヒ・アート・フェスティバル」について意見を出し合う分科会とパネルディスカッションが開催されました。
飲み会が激しくて、激眠。

僕は、分科会「ネットワーク」のモデレーターを担当。

記録をアップしますね。

アサヒ・アート・フェスティバル2006では、企画間の交流を促進するため、旅費の補助を行いました。
「カフェ・ライン」「フォーラムキャラバン」といった、過去のネットワーク企画も踏まえ、AAFにおけるネットワークの検証を行い、次年度の企画に反映させることを目的に、ディスカッションを行いました。

●出席者からは、以下のようなコメントが寄せられました。

・地域で活動していると、団体の風通しが悪くなることがある。こうした状況を打破するためにも、他の企画との交流が有効。
・“ネットワーク”を自己目的化させないことが重要。ネットワークの目的と効果をオンタイムでチェックすべき。
・他の企画を訪問し、準備作業をいっしょに行ったことが、深い交流につながった。
・交流はしたいが、旅費が非常に高いことが障害になっている。
・ネットワークに参加したいが、イベントの会期中などは時間がない。
・各団体のトップ(代表)がネットワークに参加することが重要だが、現場を取り仕切っている若手スタッフが他の現場を見ることが非常に重要。

●今後のネットワーク企画のプランとしては、以下のものがあげられました。

・「ネットワーク会議」を、東京だけでなく、各地で開催する。
・各企画ご当地の観光資源をアピールし、自費でも訪れたくなるようにアピールする。
・AAF以外のイベントと関連させて招聘を行う。
・助成金の5%を交流に使うようにお願いする。
・1人の人がAAFの全企画を見て回るということは、有効なのではないか。

以上。

全国のアートプロデューサーの集まりだけに、現場の知が凝縮された場となりました。
これ以外にも、コミュニティにおけるプロジェクトの構造の分析や、アートの質についてなど、おもしろいコメント・報告が満載。

全国のプロデューサーの皆さまとも心おきなく話せるようになり、充実した2日間。

次は、青森と別府の「全国アートNPOフォーラム」、がんばります!

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2006.09.26

わが愛は終わりぬ 夜の調べと共に

劇団四季の「オペラ座の怪人」を観てきました。

今、舞台鑑賞教育プログラムを作っていて、そのリサーチの一環です。

「オペラ座の怪人」
という作品自体は、非常に多面的なアプローチが可能なポテンシャルを持っています。
文化的・歴史的バックグラウンド、作品研究などなど。

ジョエル・シュマッカーの映画版を先に観たんですが、ファントム役のフレディ・マーキュリーみたいな歌唱が気になる以外は、とても良く出来ている作品です。
舞台ものの映画化としては、かなり優れていると思いました。

で、劇団四季のミュージカル版はというと、

ともかく歌に圧倒されます。
クリスティーヌ役の沼尾みゆきの高音部が辛そうで興ざめだった以外は、歌唱レベルが高く、特にファントム役の佐野正幸の歌が素晴らしい。カルロッタ役の岩本潤子は、勘違いしたスターという複雑な役を歌唱で表現するという高度なパフォーマンスで魅せた。

舞台表現ならではのフォーメーションや効果が魅力的な部分もあります。

ただ、映画版を先に観てしまうと、「なんかショボイ・・・」と思ってしまう部分も否定できません。

あと!ダンスが悲惨。
下手というわけではなくて、日本人の貧弱なプロポーションを魅力的に見せる衣装というものが考えられていません。
ヘンなカツラつけて、ショート丈のスカートはいていると、チンチクリンで、シロートのコスプレみたい。安っぽい。
これは、コンテンポラリーダンスを観ていても同じことを感じることが多いんですが、欧米人のすらっとしたプロポーションを基準につくった踊りのボキャブラリーやコレオグラフを日本人がそのまんまコピーすると、幼稚園児のお遊戯みたく見えるんですよね。

劇団四季版「オペラ座の怪人」に戻ると、作品自体は高いレベルのものになっているのに、ダンスシーンだけなんでこんなに質が低いのか?
ちうわけで、映画版で感激して盛り上がっても、劇団四季の舞台版を観ると、作品研究意欲が萎え萎え~。

さんざん貶しましたが、ダンスがなく、歌で進む終盤は、とても良かった。
ファントムの最後、「わが愛は終わりぬ 夜の調べと共に」に、涙がこぼれてしまいました。

「ダークマン」のダークマン、「バットマン・リターンズ」のペンギンとか、虐げられて心が歪んでしまった悪のヒーローって好きなんですよね。
「オペラ座の怪人」のファントム=エリックもMy心の殿堂入り~。

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2006.09.24

つくばアートシーン。

クリエイティブハウス・AKUAKUといえば、知らない人はいない、つくばのライブハウスです。
2000年にクローズするまで、20年に渡って、山下洋輔・渋さ知らず・岩下徹といったキラ星のようなアーティストの公演を行い、糸井重里・宮台真司もゲストに来ているという、単にライブハウスというよりは、アートとカルチャーの拠点のお店でした。

AKUAKUの野口修さんが、新しくアートNPOを立ち上げるということで、その準備会の第1回シンポジウムにゲストとして呼んでいただいて、行ってきました。

シンポジウムの前に、テンカウントという、若手アーティストの共同運営によるアトリエに伺い、見学。
元カラオケボックスだった物件の1フロアをリノベーションした空間は、アットーホームな雰囲気でした。

シンポジウム会場の、ゆかりの里は、森の中のホールに宿泊施設・野外劇場・バーベキュー場などを備えた、快適な場所でした。
つくばというと、TXのつくば駅あたりの無機質な感じしか知らなかったので、ほっと心が和みました。
今回のシンポジウムは、ランチ付きで、オーガニック野菜を使用したサラダ・野菜スープ・黒米のご飯・紫蘇ジュースなどがあまりにもおいしくて、つい食べすぎ~。

ENDO企画のパフォーマンスの後、まずシモヤマの講演の後、NPO法人自然生クラブ・ENDO企画・百景社・テンカウントの紹介とシンポジウム。

パネリストは、つくばでクオリティの高いアート活動を行っている団体ばかりなんですが、シンポジウムでも、みんなでつくばのアートシーンを盛り上げていこう!と気が合い、良かったですー。

個人的には、自然生クラブのヤナセさんの、知的障害者とともに生きる暖かさと、農地で採れる野菜の宅配事業や国際的な公演活動のダイナミックさのギャップにすっかりファンになりました。

今日は眠いのでここまで・・・。

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2006.09.23

スペースノイド公演「スタンレーの魔女」。

大好きな激弾スペースノイドもとい、激弾が取れた「スペースノイド」の公演「スタンレーの魔女」を観に、池袋・シアターグリーンに。

スペースノイドは、コントのライブをやったり、赤フン姿でストリートパフォーマンスしてオタクと戦ったり、「童貞」と大書したTシャツを売ったりと、なんだかよく分からない活動をやったりしていながら、良質の演劇作品を上演したりと、全貌が掴みにくい謎のアーティスト集団です。

今回の「スタンレーの魔女」は、なんと!松本零士原作!
第2次世界大戦の落ちこぼれ爆撃機隊のお話。
グダグダした舞台の日常のシーンは、笑ってしまうほど、スペースノイドの日ごろの若者グラフィティとおんなじ。
その落ちこぼれ兵士たちが力を合わせて爆撃機を発進させ出陣するが・・・。

僕が大ショックを受けた本に、プリモ・レーヴィの「アウシュビッツは終わらない」というのがあります。
ナチスドイツの強制収容所というと、地獄というか想像を絶する世界と私たちは思いがちですが、地獄のような強制収容所でも、心和むひと時はあったし、うれしいこともちゃんとある。
「今日のスープには野菜が一切れ入ってた!」と、収容者は心躍らすのです。
私たちの日常も実は、強制収容所と同じ程度の“自由”の中で、ひとかけらの幸運に一喜一憂しているにすぎない・・・そう、ここもアウシュビッツも本質的に変わるものではないという内容に衝撃を受けました。

スペースノイドのグダグダな面々が演じる戦争の日々に、同様のものを感じました。
演出の御笠之忠次さんにこの点を聞いたところ、いわゆる兵士らしくみせるようなトレーニングはしていないし、そのように見せようとも考えていない、と言われたので、戦場と現代の私たちを地続きに描くというのは確信的な演出です。

自分の命と引き換えに友を支えるというドラマが、スペースノイドの面々にとって、リアルなのでしょうか?

年間1万人が交通事故で殺され、3万人が自殺に追い込まれる現代日本はすでに“戦時”と言えるのか。

そんなことを考えさせられる「スタンレーの魔女」でした。

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2006.09.18

NUDO公演「二十世紀遺産」。

横浜美術館の帰り、王子に寄って、NUDO公演「二十世紀遺産」を観ました。

タイトルどおり、集団就職~TV文化の普及~公害病、さらには911までを、スラムに暮らすとある家族の物語として綴る脚本が、秀逸でした。
昨日観た、庭劇団ペニノより面白かったです。何がどうなるのか読めなくて。
ちなみに、上演台本をサイトで、公演前に公開したりと、いろいろとおましろい仕掛けも多し。

これが、ただの学生劇団の公演だったら、「とっても良かった」で終わるんですが、NUDOは、映像・演劇ほかさまざまなジャンルの表現を追求する集団ということなので、観る側としては、「もう一歩」を期待してしまいます。

俳優は、とても上手い人(弟役の人、お父さん役の人すごい上手いです)もいますが、まぁ、ふつー。
しかしながら、この決して俳優術で言うならば決して達者とは言えない役者を板に乗せるのならば、どのようなパフォーマンスを見せたいのか、ということにもっと自覚的であって欲しい。
このとても良く出来た脚本を上演することが、NUDOというコミュニティにとってどのようなインパクトがあったのか、よく分からない。
どのような観客と、どのような世界を共有したいと考えているのか、どのようなコミュニケーションをはかりたいと考えているのか。
それらが明確でなかったと思います。
映像の使い方も明確でなかった。白黒TVっぽいノリを生かそうとしたのかもしれないけれど、目と耳の肥えた現代のお客に重要なのは、どのようなコンテンツがながれるのか、ではなく、画質・音質だと思います。

と、NUDOの、表現者の核心たるNUDE=裸体は今回はまだ見えなかった。

とてもおもしろい作品であったので、つい過剰な要求をしてしまいますが、次のアクションがとても楽しみなチームです。

公演、お疲れ様でした。

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「日本×画展(にほんガテン!)」しょく発する6人・・・謎。

Image006

アサヒビールの加藤さんに招待券をいただいたにもかかわらず、行けていなかった横浜美術館「日本×画展」に滑りこみセーフ。

感想は

・松井冬子が美人だ。
・期待の新人・藤井雷の絵手紙はおもしろい。
・しりあがり寿は天才だ。
・小瀬村真美も美人だ。女性アーティストは顔で選んでいるにちがいない。

です。
もそっと真面目に書くと、せっかく鳴り物入りでがんばった「アーティスト・イン・ミュージアム横浜2006」についてのコーナーがなかったりするのがぜんぜん理解できないという点を除くと、楽しい雰囲気の良い展覧会だったと思います。
が、東谷隆司さんが日記でおっしゃっていたように、変化球系の作家ばかりを登用しているので、「これのどこが日本画なのよ?」という感じで、この展覧会を見ても、アートの楽しさは伝わっても、日本画のすばらしさや、日本画の可能性、そして日本画の問題点はぜんぜん伝わってこないです。
見た目はオモシロイけれど、深みがない。
企画者、企画に溺れると言うといいすぎでしょうか。
日本画のアーティストのパワーがダイレクトに響いて来ない。

「日本画ってこんなにつまんないものなんか?」という疑問が残る「日本×画展」でございました。

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庭劇団ペニノ。

Penino

つくばで伝説のライブハウス・AKUAKUを主宰されていた、野口修さんが新しく芸術文化NPOを立ち上げるとのことで、第1回シンポジウムに講師としてお招きいただくことになりました。
山下洋輔、岩下徹などなぐ超一流のアートをつくばの地で展開されていた野口さんは、僕にとって天上人といってもいい方なので、これは非常に光栄なことです。
今日はわざわざ一家そろって船橋に打ち合わせに来てくださり、コミュニティアート・ふなばしの皆とワイワイとお話させていただきました。
9月24日は、茨城を代表するアートNPOや劇団が勢ぞろいなので、とても楽しみです。

野口さんと別れた後、前々から気になっていた、庭劇団ペニノの公演「UNDERGROUND」を大場くんと観ました。
スズナリもひさしぶりだなぁ。

「UNDERGROUND」は、台詞らしい台詞がほとんどなく、JAZZの生バンドの演奏に乗せて、謎の手術室の奇怪な騒動が進んでいくというショウでした。

うーん。新しいものを創ろうとするものすごい努力は感じるんだけど、もうちょっと元気があってもいいんじゃないでしょーか。
グラン・ギニョルな雰囲気と、不条理なまでに日常的な役者の演技の取り合わせの化学反応を見せたいのだろうけど、今回は不発。
マメ山田に頼りすぎという印象も。

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2006.08.25

「スタンレーの魔女」「ダブル・ハッピネス」。

Double 電車で寝過ごして、起きたら新宿だった・・・。
これも天のお導きかと思って、南口のGAPに行って、パンツを物色していたところ、カーゴパンツを掲げていたそのときに、スペースノイドの伊藤さんに声をかけられた。
すごい久しぶり&グッドタイミング。
スペースノイドの9月公演は、いきなし松本零士原作の「スタンレーの魔女」なもんで、とうとうスペースノイドもまともな劇団になってしまったのかと、心配していたところでした(すごい余計なお世話)。

ライブ・演劇公演・ストリートパフォーマンス・お笑いと、さまざまな形態の活動を目まぐるしくローテーションしているスペースノイドは、一般の演劇ファンや演劇関係者からはとらえどころがない集団と思われていると思いますが、独自の姿勢がすばらしいと思います。
スタンスなんか、自分で決めればいいんだよね。

あれこれ話が盛り上がり、GAPの店員にすっかり訝しがられてしまいました。

「ダブル・ハッピネス」杉山文野著がとてもおもしろかった。
性同一性障害の人のエッセイという形態は、いわゆるマイノリティが自分のことを書くパターンなわけですが、“体育会系男子”の実直さを巧みな筆致で描いていて、一人の若者の身辺記として楽しく読める。
杉山さん、チャーミングです。

Image254

「ダブル・ハッピネス」を読んでいたら、猛烈に歌舞伎町「すずや」のとんかつ茶漬けが食べたくなったので、明日の「CCC円卓会議 in 銚子」ウリパラムのライブに使う座布団を買って大荷物を抱えたまま、「すずや」に。
夏限定の冷たいバージョンのとんかつ茶漬けを頼んだのですが、脂身の少ないとんかつ・しょう油ダレ・刻みのり・アラレ(お茶漬けに入っているアレ)に、濃く入れた冷茶がぴったりで、いくらでも食べられる。
というか、お茶をかけないままでも腹いっぱい食べたいし、お茶漬けバージョンでも腹いっぱい食べたい・・・。超迷いながら貪り食べてしまう、悩ましい美味でした。
「すずや」は歌舞伎町の入り口に位置するんですが、お客さんがみんななんかしらないけどパワフルでとても雰囲気がよかった。
デート客、多し。

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2006.08.24

「ファントム・オブ・パラダイス」。

Para 最近、「オペラ座の怪人」関係の資料を集めてます。
ウェーバーのミュージカルは激しく関心がないんですが、ガストン・ルルーの原作はおもしろそう。
怪奇小説の系譜も調べたいです。
最初に映画化された、ロン・チェイニー出演のサイレント・バージョンが今日届いてました。

昨日は、アーサー・ルービン版の「オペラの怪人」(超つまんなかった・・・)、今日はブライアン・デ・パルマ版「ファントム・オブ・パラダイス」を観てました。
「ファントム・オブ・パラダイス」は、最高。
ラストの狂乱のライブシーンが素晴らしい。こんなの映画館で上映していいのか?というくらいクレイジーで感激w。
ファントム以上にバケモノなスワンも素晴らしいー。
もはや「オペラ座の怪人」の翻案というレベルを超えているような気もしますが、これくらいパワーがある作品こそ、オマージュと呼ぶにふさわしいと思います。
人間という存在の、醜さ・愚かさ・小ささを怒涛のバカパワーで描ききる、超一流のB級映画です。

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2006.08.23

CAP HOUSE、別次元の豊穣さ。

Cap01

「淡路島アートフェスティバル2006」からの帰り、時間があったので、神戸の若手アーティスト・権基英さんとお茶。
その後、権さんといっしょにCAP HOUSEに行ってきました。
CAP HOUSEは、旧神戸移住センターの建物を活用して、アーティストの創造拠点としている特定非営利活動法人芸術と計画会議(CAP)によるプロジェクトです。

CAPの下田さん、杉山さんとはアートNPOリンクでいつもお会いしているのですが、会議のときはあわただしくゆっくりお話することもなかったので、今回の訪問はとても楽しみでした。

Cap02

Cap03

CAP HOUSEは、アーティストのアトリエにギャラリーとカフェを併設した、100%アーティストによるアーティストのための創造拠点です。
そう、アートNPOが日本でも活発になっていますが、CAP HOUSEは、アーティストによる運営という点が大きな特徴です。
CAP HOUSEの間取りなどは、サイトにありますので、ご覧いただくとして、ともかく広い!大きい!そして何にもない(笑
北仲WHITEを3倍くらいの大きさにして、倍くらいボロくした感じ。
しかし、その雰囲気は、「ここが日本か?!」と思うくらいの自由でクリエイティブな空気が大きな建物全体に充満しています。
CAP HOUSEほどの規模のアーティスト・ランの創造拠点は世界的にもそうはないと思います。まさしく日本を代表するアートセンターと言って差し支えないでしょう。

今回は、創設者である杉山さんに1階から4階までくまなくご案内していただくという幸運に恵まれました。
7年間にわたって、育ってきた場所の豊穣なパワーを感じるスポットです。
CAP HOUSEは、まさにアーティストにとって本当に使いやすい拠点とは?
ということに関して、細部にわたってまでディスカッションを重ね、その活動をアーカイブとしてすべて保存してあるという(!)点も、凡百のアートスペースや集団と大きく異なる点だと思います。
これがまた、サイトでみることができるというのもまた、すごい・・・。

大先輩の豊穣な仕事に圧倒され大感激のCAP HOUSE訪問でした。

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2006.08.21

「GOTEN GOTEN 2006アート湯治祭」。

Hikarinobon

東鳴子で開催された「GOTEN GOTEN 2006アート湯治祭」のリポートを、「千葉クリエイティブ・クラスター」のサイトにアップしました。
ご覧くださいませ。

とても長いと各方面から不評のシモヤマリポートですが、それには理由があります。

・関わったスタッフのお名前は、ご本人が不快でなければできるだけ全員書く。
 →単に“スタッフの方々”では」なるべく済まさない。
・アーティストのお名前や作品名はできるだけ正確な表記をする。
 →有名無名を問わず。氏名表示権の考えに準ずるものです。
・単なる見聞記にとどまらない比較や考察を行う。

なーんてやってると、長くなるわけです。

「GOTEN GOTEN 2006アート湯治祭」についてリポートに書かなかったことをこっちに書きますー。

・鳴子名物「栗団子」は優れものの味だった。
・pH1.7、強酸性の潟沼の水は酸っぱかった(驚)。
・湯治は3泊以上が望ましいそうです。

栗団子。僕はお菓子ハンターの異名を取る、美味しいお菓子の狩人なんで、そこいらの土産物のクッキーや餅には興味ナシ。
しかし、餅屋さんで、栗団子の日持ちについて聞いた時の、店の奥さんの「日持ちはしません(きっぱり)」にやられました。
そう、本当においしいお菓子は日持ちがしないものが多いんですよねー。

潟沼の水は、火山の影響で、全国有数の高い酸性度なのです。
「pH1.7」つったら、酢かレモン汁ですよっ。というわけで、そんなに酸性が強いなら食中毒菌も心配あるまいし、と思い口に含んだら、酸っぱい。
が、旅館大沼の大沼さんに「この水を飲んだのはあなたが初めてですよ」とあきれられました。
考えてみたら重金属とか溶けてるかもしれないですよね・・・。まあ、飲んではいないし。

泊めていただいた旅館大沼は、重曹泉かけ流しの8つのお風呂を有する超本格派の湯治旅館。
お湯がまろやかで、染み込むようです。
極楽・・・とか思ってたら、湯治はそんなに甘くなかった。
2泊した3日目の朝、からだがだるい・・・。
湯治は、最初の何日目かに、からだに蓄積した毒素がでてくることがあって、一時的に具合が悪くなることがままあるそうですが、僕のばあいもそれでしょう。
普段の生活の無茶をズバっと指摘される湯治は、けっして甘やかなだけの癒しではないのです。
魅力的でした。※その後、帰った今でも調子がすごくいいです!

今回の最大の収穫は、門脇篤さん、大場陽子さんといった非常に優れたアーティストを出会えたこと。
さらには、旅館大沼の大沼伸治さんというすばらしい地域プロデューサーと仲良くなれたことです。
日本にもまだまだすごい人がいっぱいいらっしゃいますねー。

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2006.08.14

「淡路島アートフェスティバル2006」。

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「淡路島アートフェスティバル2006」に行って来ました。
「千葉クリエイティブ・クラスター」の方にリポートをアップしたので、ぜひ読んでやってくださいまし。

オフィシャルなリポートに書かなかったこと。

・リゾレッタの「ブルーベリーのリゾット」は最高だ。毎日食べたい。
・AWAJIC HORRORの安部さんと、ホラー映画談義を朝までやりたい。
・日の出亭のお風呂に入ってみたい。

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「ブルーベリーのリゾット」というのが、ほんとうにすごかった!!!
フレッシュブルーベリーが入ったリゾットで、レモンの味が強いんですよ。それでいて、甘くはなくてブイヨンも効いているという、ジャンルは違うけど、鴨のオレンジソースのような料理。
ミステリアスで、超美味。

あああ、淡路島、また行きたい~。

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2006.08.09

「クラブカルチャー!」。

Club
ネットの力について熟知している者はそれを伝える力がない。伝える力を持つものはネットを知らない。
ネットに関する言説のうち、ほとんどが非常にイライラするのは、このミスマッチによるものです。

これと同じようなことがクラブについても言えると思います。
クラブの盛り上がりや、クラブが持っているパワーについて正確に描かれている本というものは、内輪受けの雑誌以外ほとんどないと思います。

「クラブカルチャー!」湯山玲子著がとっても良かった。
NY、イビサ、シンガポール、上海、北京、香港、ホンデ、バーミンガム、シェフィールド、そして東京。
世界各地のクラブの熱気、そして東京のクラブ史を非常に丁寧に描いた貴重な本です。
何よりもうれしいのが、湯山さんがいかにクラブとそのバックボーンまでを敬愛しているか、というのが細やかなことば遣いからひしひしと伝わってくる文章。
そしてその文章の優美さは、この本を単純なリポートものを超える、「アート」にしている。
すてきな表現がいくつもあるんですが、たとえば、シーク教徒、華僑、マレー人がまったく違ったノリで踊るシンガポールのクラブ「ズーク」のこんな描写・・・

四つ打ちという誰もが参加できる白い画用紙に、それぞれの血から生まれたグルーヴが異なるリズムを身体で描いてゆく。
   “夜のコスモポリタン”

ハウスの持つあの覚めた酩酊が、文字から湧き上がってくる。

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「The 茶,GAGA」。

7月のポタライブにつづき、「千葉クリエイティブ・クラスター」のフリンジ企画パート2です。

船橋を拠点に活動する気鋭の若手演劇集団デキシKのカフェ公演です。

デキシKは、旗揚げ公演から欠かさず観ていますが、脚本・演出ともにしっかりとした力を持っている集団です。

役者の力量が必ずしも高くないのを逆手に取ったリアリティのある演出がスリリング。

今回は、案内にもありますように、銘店・中国茶房「大可堂」を会場にした贅沢な公演です。

ぜひぜひお越しくださいね~。

くわしくは↓

□■□
■□■ Act in Cafe Vol.2「The 茶,GAGA」
□■□

船橋を代表する隠れた名店、「中国茶房 大可堂」。
そこを拠点として活動する一つのサークルがあった、「船橋超常現象研究会」という名のそのサークルは早い話しがSFオタク達の集まりだこの物語は「大可堂」に巣くうオタク達の日々のドラマである。

カフェを演劇空間に変えてしまう「Act in Cafe」。第1回でも好評を博した、船橋を拠点に活動する演劇集団「デキシK」による書き下ろし作品を、中国茶房「大可堂」の格調高い空間でお楽しみいただきます。

日時:2006年8月20日(日)開演15:30、18:30(2回公演 上演時間約40分)
会場:中国茶房「大可堂」JR船橋駅北口下車・徒歩5分
   
http://daikado.gozaru.jp/
出演:海老原生、萩原聖子、藤原正明、新沼きいろ、橋本勝興、横山翔太、丸山一夫
作・演出:喜久田裕介
料金:500円 
※座席数が限られております。確実にご覧いただくためにはご予約をお願いいたします。

予約:お名前、希望回、枚数、連絡先をご記入の上、PXZ06005@nifty.ne.jpまでお送
りください。

アサヒアートフェスティバル2006「千葉クリエイティブ・クラスター」フリンジ企画
http://www.chibacreativecluster.org/

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2006.08.08

「ULTIMATE MC BATTLE GRAND CHAMPION SHIP TOUR GUIDE 2005」。

「ULTIMATE MC BATTLE GRAND CHAMPION SHIP TOUR GUIDE 2005」
・・・タイトル、長っ。
MSCの漢が主催する、フリースタイルのMCバトルの決勝戦のライブDVD。

そこいらにいる頭の悪いあんちゃんが歌い出したような(注:超ほめことば)MSC、大好きなんですが、「解説」で出てくるメンバーのあまりのダメダメぶりにいきなし試練を感じました・・・。

「8miles」よりももっと泥臭くていけてない分生々しいフリースタイル合戦といいつつも、けっこう“フリースタイルという名の様式”にはまっているMCもけっこう多くて、面白いものと面白くないものが半分半分くらい。

優勝のカルデラビスタは、危なげない分スリルにやや欠ける。アルバムもあんまし良くなかったしなぁ。
漢は、予想通り、鋭さに欠け、いまいち。だがこれは漢が主催するイベントなんだから、言ってみればホスト。こんなかんじでいいんでないかと思わせる良い意味での「テキトー」。

KEN THE 390、メテオ、デジといった、既存のタイプに当てはまらないMCに惹かれました。
特にデジ!下手そうなルックスを裏切る後半の追い上げ、手に汗握らせていただきました。

これだけ層の厚いシーンがあるということから、今後が楽しみなラップシーンですが、「ULTIMATE~」を観ている限りは、女性が少ないのが気になります。
バトルも、なんかアメリカのマネしてるみたい。

これって、どーにかならないの?

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2006.08.06

「混沌から踊り出る星たち2006」。

スパイラルに京都造形芸術大学の卒展「混沌から踊り出る星たち2006」展を観に行きました。

井口智広による錆びた釘を使ったインスタレーション「釘」、金田良によるファンタジックなインスタレーション「Cosmic line」が見応えがあった。

・伊藤誠による和菓子のパッケージを服にした「人+服=物+パッケージ」
・原田依紗帆によるゴミくずで作った服「ゴミ族女用上下着衣」
の2点は、プロジェクト的な性格が強い作品で、おもしろい試みをしているのだから、梅田頼子、高岡麻衣、松原江里による京都タワーをテーマにしたプロジェクト「タワケン参上!!」くらいプレゼンテーションの仕方を考えれば良いのに、と思いました。
ちょっともったいない。

日本画作品のクオリティも高く、面白い展覧会でしたが、大学がすごい力を入れているわりには、ドカン!とくるものがなく、ちょっとというかかなりもったいない。

展覧会の運営もアートプロデュース学科の学生が京都からわざわざ来て担当しているのだから、もっとアピールしてもいいんじゃないでしょうか。

この日は、スタッフで来ていたカワイさんと、ラスチカス→神南軒とテラスハシゴコースでディープな対話がございました。

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2006.08.04

「RIZE」DVD発売!

Rize

映画公開時に「目からウロコ!」と大騒ぎしていた「RIZE」のDVDが発売されました!
LAのサウスセントラル地区で貧民街の若者の踊る「クランプ」というダンスを2年半に渡って撮ったドキュメンタリー作品です。
何度見てもすばらしい作品です。ドキュメンタリーというと、真面目そうとか暗いとかいうイメージを持つ人もいると思いますが、「RIZE」はすごい迫力で、映画館で観ていて何度も立ち上がりそうになりました。
ともかく、ダンスがすごい!監督も、余計な演出やカットをせずにダンスをありのままに差し出すことに配慮したと何度も語ってます。

ダンスの素晴らしさ、表現することのミラクルな力、コミュニティとアートについて知性と感性を直撃する、現時点で最高峰の作品です(断言)。
DVDは、デビッド・ラシャペルによる秀逸なオーディオコメンタリー付きで、作品の背景についても深く知ることができます。

資料的価値は、DVD版の方が上です。これはお買い得ですよ!

デビッド・ラシャペルのコメントから印象に残ったもの。

LAのサウスセントラルは、ハリウッドから車で45分。サウスセントラルの若者は「ギャングかクランプか」その2つのうちどちらかの道しか選ぶことはない。

サウスセントラルは、アメリカでも最も貧しく治安も悪い地域だが、デビッド・ラシャペルは断言する。「ここは活気があり、クリエイティブである」と。貧しいが人々の暮らしは豊かであると。

NYは、誰でも電車に15分も乗ればトランプタワーにたどり着くが、LAは違う。黒人や低所得層を“向こう側”に隔離するために設計されている都市だ。

食事はファストフード。それが嫌ならば車で遠くまで出かけて食料品店に行くしかない。選択肢が少ない。
子どもが集まる場所も少ない。コンビニの前に集まるか、ギャングになるか、どこかのダンスグループに入るか。
サウスセントラルに多くあるのは、酒店・教会・ファストフード店。それ以外は少ない。コミュニティセンターなども少ない。

などなど。

「RIZE」の作中、アフリカンダンスの資料映像が挿入される。
クランプダンスとの共通点に驚きを超えて感動する。痙攣する身体・押し合うギャラリー・顔や身体へのペインティング。
さらに驚くのは、クランプのダンサーが誰一人としてアフリカンダンスを知らなかったという事実だ。
彼女/彼らは「RIZE」の試写でアフリカンダンスと初めて出会ったそうだ。
黒人がアフリカについて学ぶ場がないということである。
ハーレムでの試写では、アフリカンダンスのシーンで拳が上がったそうだ。

「ダンス遺伝子」などというものの存在を確かめることはできないと思うが、祖先のダンスが時を越えて現れるかのように見えるこのシーンには感動する。

ラシャペルのコメントで何度も繰り返し、強調されること、それはサウスセントラルの家族の暮らしがいかに暖かで活気に溢れているか、である。
家族4世代が笑い・踊り・髪を結い、楽しそうに暮らしているシーンが何度も出てくる。
一般のマスメディアでサウスセントラルが取り上げられるのは、ドラッグの密売・発砲事件などネガティブなものばかりであり、実際の人々の暮らしを歪曲して広報していることに対する批判が明確に提示されている。

作中でサウスセントラルの若者が「自分たちはヒップホップ世代とは違う」と言っている。
クランプ世代のアーティストにとっては、ヒップホップ=コマーシャルなものという認識があるようだ。「ヒップホップは拝金主義に走った」などというコメントも出てくるくらいだ。
ヒップホップは個人的に大好きだし、非常に優れた作品を多く生み出してきたが、違和感があるのは、コマーシャリズム以外にも、男尊女卑というか、男性憎悪・女性蔑視のムードだ。それこそPR戦略なのかも知れないけど。
「RIZE」のダンスのシーンが印象的なのは、男女が混じってダンスバトルをしているのがデフォルトであるという点だ。
男性と女性でのダンスバトルもあるくらい。
クランプの激しいながらピースフルでフレンドリーなコミュニティ感覚が「新世代のヒップホップ」になれば楽しいな。

<おまけ>
特定のコミュニティに由来するアートを描いた映像作品としては、以下のようなものがあります。

・「8マイル」舞台:デトロイト、アート:ラップ、監督:カーティス・ハンソン。
一言:ドラマだが、実話に基づいているとのこと。エミネムが主演して超有名な作品。雰囲気はとても暗い。
・「パリ、夜は眠らない。」舞台:ニューヨーク、アート:ドラァグクイーン、監督:ジェニー・リヴィングストン
一言:黒人・ゲイ・貧困層というコミュニティから生まれたドラァグパフォーマンスの高度な“倒錯”に目からウロコ。
・「Wigstock:The Movie」舞台:ニューヨーク、ドラァグクイーン、アート:監督:バリー・シルズ
一言:ニューヨーク最大のドラァグクイーンの祭典のドキュメンタリー。「パリ、夜は眠らない。」がインドアならば、こちらはアウトドア。

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2006.08.03

清水永子さんinAAF学校。

AAF学校第10回は、清水永子さん(楽の会/AAFすみだ川アーツのれん会)が講師でした。
「アートに出会う仕掛け作り」というタイトルで、2002年から行ってきた水上バスを使った「水上アートバス」について、貴重な映像を見ながら、プロジェクトづくりの裏側のお話を伺いました。
改めて、水上アートバスの素晴らしさがトータルに理解できました。
パフォーマンスをビデオで見るというほどばかばかしいことはないと僕は思っていますが、今年の白井剛さんのパフォーマンスは、ビデオで観ても神秘性が伝わってくる非常に優れたものでした。現場に立ち会えた人、うらやましい。

ただ、清水さんのお話を伺っていて、僕も含むプロデューサーの仕事というのは、言語化していない部分がとても多いという問題点もあらためて浮かびました。
教育の現場では、10年くらい前に「神様実践」という言い方がポジティブ・ネガティブの両面で使われました。優れた実践者の仕事は、スキル化されないものが多いため、他の人が使うことができない。実際以上に属人的なものとして扱われることが多かったためです。
アートの現場もまたしかり。
これでは、技術や知識が蓄積せず、日本のアートシーンの成長は望めないわけです。

いまさら「大切なのはアートを愛する心です」なんてことを聞きたい人はいないわけなので、アートマネジメントにおける人材育成はいいかげん本気で取り組まないといけないんですよねー。

「時間が無い」「人手が無い」「お金が無い」というのを都合のよいエクスキューズとして使っていなか、自分自身をチェックしないと、ね。自戒を込めて。

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2006.08.02

ナム・ジュン・パイク、八谷和彦、高嶺格。

Image072
ワタリウム美術館に、「さよならナム・ジュン・パイク」展を観にいきました。
八谷和彦さんと高嶺格さんのトーク&パフォーマンスが主目的ですが。

「ケージの森/森の啓示」「時は三角形」「キャンドルTV」といった、現代美術の教科書のような密度の高い展示ですが、「ケージの森/森の啓示」は植物に元気がなかったり、「時は三角形」は全貌をよく観るためにはフロアが狭く、「カタログの写真の方が良く見えるなぁ」という感想を持ったりもしました。
マース・カニングハム舞踊団のダンサーが踊る映像の前で熱帯魚が泳ぐ「TVフィッシュ」の神秘性は、素晴らしかった。

トークは、液晶モニターを顔につけた高嶺さんと頭にプロジェクターをつけた八谷が、客席の観客に分け入り触れながらの登場。

高嶺格さんが、NYでパイクに会ったときに「パイクさんをおんぶしてブルックリン橋を渡りたい」と言って断られ話に、八谷さんのプロジェクト「エアボード」「オープンスカイ」、高嶺格さんのビデオ作品を見ながら、2人のアーティストの創造の動機のような部分についてかなり突っ込んだお話しとなりました。
高嶺さんの「アジアの純真」「spitz」はなかなか観ることが出来ない種類の作品なので、来た人はお得でした。
以前、高嶺さんのお宅で見せていただいたICCのでパフォーマンスがもう一度観たかったのですが、これは上映なしでざんねん。

トーク終了後、4階で八谷さん、高嶺さん、和多利さんに、浦野さんと僕も混ぜていただいてプチ飲み会。
初めて知ったんですが、ワタリウム美術館は、ナム・ジュン・パイクと長い交流を持っていて、パイクのコレクションでは世界一だそうなのです。すごい。
マルチメディア作品は、絵や彫刻に比べて、格段に保存が面倒というのも改めて知りました。
Hi8で撮影された作品は、DVDに焼いても画質が劣るし、CDの寿命はせいぜい10年。フォーマットはクルクル変わるし、テープやディスクにもカビが生えるし。
ビデオインスタレーションは、映写機材がすぐに生産中止になってしまったり、壊れたり。
現在大量に作られているマルチメディア作品のアーカイブは、重要かつ急を要する仕事です。

八谷さんの次のプロジェクトはロケットだそうです。スケールが違う・・・すごいなぁ。

解散後、高嶺さん、浦野さん、僕は高嶺さんの宿泊先で、飲み会。
すごい重要なハナシをしたような気もしますが、ほとんど忘れました・・・。でもこの3人だと90%はエロい話しなんですよね。

高嶺さんは、9月に伊丹のAI・ホールで、京都造形芸術大学の学生と創る舞台作品の準備中で、そのアイディアがとても面白かった。
伊丹、行きたいなぁ。

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2006.07.30

「北仲OPEN!!」。

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北仲BLICKと北仲WHITEの入居団体の活動を紹介する「北仲OPEN!!2006」で、AANがレクチャーを開催するので、山浦くんと2人で行ってきました。

オープンアトリエ、ワークショップ、カフェと文化祭のような状態の北仲WHITEの館内をうろうろしていると、階段のところで、大阪アーツアポリアの中西さんにバッタリ会ってものすごい驚いた。
中西さんも「北仲OPEN!!」イベントで、ワークショップとレクチャーを行われたとのこと。中西さんの知り合いの酵母アーティストの作品のパンを買って、皆で食べました。

嘉藤笑子さんによる「台湾のアートシーン」と「オランダのアートシーン」のレクチャー2本立てはそれぞれとても充実していました。

台湾は、アートも国威発揚の場と考えられている節があり、国内に芸術大学も複数あるなんて初めて知りました。

オランダのアートシーンは、アーティストによる空き物件の不法占拠からの経緯でアーティストイニシアティブの活動がとても盛んな印象でした。
トルコ系の移民に注目して創ったビデオ作品がとても面白かった。

2本のレクチャーを聞いての感想は、「日本でいうアートNPOみたいなものは無いの?」だったんですが、嘉藤さんのお話を聞いて納得。
日本以外の海外ではアーティストによる活動が活発で、アートプロジェクトも展覧会もアーティストのイニシアティブで進められることが多いとのこと。

日本では「アートと社会のつなぎ手の重要性」なんて言われていますが、日本以外の国ではアーティスト自身がガンガン社会に自己アピールしているわけね・・・。

アーティスト
キュレーター
プロデューサー

なんて分業化されている日本のアートシーンですが、まだまだ暴れ方が足りないねー。

AANの嘉藤さん、大友さんは、アートに関するまっすぐでぶれない姿勢、さっぱりした人柄で、いつお会いしても惚れ惚れです。

で、
10月にCCC円卓会議をAANと共同で開催することになりました。

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2006.07.29

CCC円卓会議 in 木更津。

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「CCC円卓会議 in 木更津」は、前回のWi-CANPとガラっと趣が変わり、ドラマ&映画「木更津キャッツアイ」という作品と、木更津の地域について濃いトークセッションとなりました。

ゲストは、
木更津市商工会議所の石井さん、「木更津キャッツアイ」地域サイト「木更津 猫網 ネコネット」管理人・伊東さん、作品に登場するお店を再現した「バーバータブチ」店長・五十嵐さんのキャッツアイチーム。
千葉県文化振興課の小倉課長さん。
チャレンジセンターLet'sきさらづの筒井さん。

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作品のファンにはよく知られていることですが、この作品はほとんどのシーンをロケで撮影しているため、木更津のまちのそこここがこれでもかっ!というほど登場しています。

ヒット作品と地域経済を連動させようとする地域の試みについて、現場ならではのお話が飛び出してきました。

さらに、われらが敏腕事務局長・蔵本さんの出身の鳥取の「水木しげるロード」の事例も皆で検証しました。

・これからの都市経営には「キャラ」「物語」「ビジュアルイメージ」が重要となる。
・アートを目当てにまちを訪れたお客様を「もてなす」という態度が重要。

といったお話は、アサヒアートフェスティバルで今年出ている話題とリンクしていますし、フェスティバルの今後を示唆する部分があります。

願わくば、「木更津キャッツアイ」プロジェクトで作られた地域広報や創作支援の体制を千葉のアーティストと連携して育てていって欲しいと思います。

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店長・五十嵐さんの特別なとりはからいで、開店準備中の「バーバータブチ」も見学させていただき濃厚なCCC円卓会議in木更津となりました。

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2006.07.28

「アフリカ・リミックス」展~アフリカン・アートの過去と現在。

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「アフリカ・リミックス」展、堪能しました。

 ・アイデンティティと歴史
 ・身体と魂
 ・都市と大地

と展示は3つのゾーンから構成されています。
僕の好きなビデオアートが多かったことを引いても、「身体と魂」のゾーンが一番クオリティが高かったと思います。

印象に残った作品は、

・「祖母の古い家の木 ある対話」シャディ・エル=ノショカティ(エジプト)
 →初老の男性と女性がそれぞれ語る2面スクリーンからなるビデオインスタレーション。エジプトではおそらくこんな風に家族がダイアローグすることは無いのでは?と思わせ味わい深い。

・「出血する人々」ルル・シャリネ(エチオピア)
 →6人の男性が白い部屋に横たわり、自ら腕を傷つけ出血する様を映すビデオ作品。儀礼・エイズ・戦乱等多層的なイメージを喚起させられる。

・「手の施せないことに対する下手な繕い。死なんてクソくらえ/至上の愛」モハメド・エル=バーズ(モロッコ)
 →老若男女のポートレイトの顔の部分が発火している写真が連なっている。鮮烈な印象。

*

今日は関連企画のレクチャーがありました。

「出口を見つけろ―アフリカン・アートの過去と現在」真島一郎

このレクチャーが秀逸だった。
植民地時代からの流れを手際よくまとめ、ブリュリィ・ブアブレが現在のコートディヴォワールで置かれている政治的なポジションまでを語る圧巻の120分。

僕は白人の国が大嫌いなんですが、その理由は

アメリカ=昔奴隷制、今武器商人
ヨーロッパ=植民地、優性思想

なのです。
福祉分野などで特に北欧を褒め称える無知な人がいますが、かの国々が障害者を“断種”し、異民族を殺してきた優性の嵐を知らないのでしょう。

過去にドロボーをしても人殺しをしても、いま羽振りが良い人が好き。そんな人が多いようで。

なんて書きつつも、帰りに寄った、鬼畜フランス人の「アトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」のケーキは信じられないくらい美味しかった。
というのもまた事実。

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2006.07.27

ポタライブ in AAF学校。

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アサヒアートフェスティバルが今年から始めた学校、それがAAF学校です。
今日の講師は、ポタライブ主宰の岸井大輔さん

今、アートプロデューサーやコーディネイターは持てはやされていますが、もっとアーティストの創造活動に迫るべきでは?と考えて、照屋勇賢さん、とりのマーク(仮称)さんとポタライブに登場していただきました。
コンテンポラリーアートや、プロジェクト型の演劇は、膨大なプロセスがあったり、バックグラウンドとなる構想が重層的であったりするので、1回かぎりのショウを見ただけでは理解しづらいものもあります。だいいちせっかく準備をしてきたのに天候に恵まれず・・・なんてこともありえるわけで。
アーティストも人間なわけで、調子が良いときも不調のときもある。
たまたま作品がウケることもあれば良い作品なのにタイミングの問題でまったく評判にならなかったり。
そんなアーティストが何を考えどのようなプロセスで作品をつくっているのか、ということにがっつりと迫るのがAAF学校です。
僕は、果敢にチャレンジし続けるアーティストを、好調のときも不調のときも支えていきたいし、ともに歩んでいきたいと考えています。

岸井さんのレクチャーは、スライドとビデオを駆使してとてもわかりやすいもので、非常に充実した内容でした。
お散歩演劇ポタライブがどのような変遷をたどっているのか、創作のプロセス、作品をつくっていて困ったことetc.、アーティストの生のことばで語る2時間弱、貴重な講義となって、聞き逃した人がかわいそうなくらいです。

岸井さん、AAF2006事務局の皆さま、お疲れさまでした。

やってよかったー!

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2006.07.26

フェスタ“演、鑑、語”in船橋。

千葉県主催の事業、「フェスタ“演、鑑、語”in船橋」実行委員会の初回がありました。

今日の美術を考える会の酒井さん、まちアート・夢虫の半田さん、をはじめ、船橋吹奏楽団、船橋三曲協会、企業からは船橋西武と豪華なメンバーで、「千葉発の文化をつくる」をテーマにしたイベントをつくります。

僕はなんと実行委員長になってしまいました。

11月23日(祝)、会場は船橋市勤労市民センターです。

以上、一部業務連絡でした。

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バーバータブチ。

Tabuchi

7月29日のCCC円卓会議in木更津の直前打ち合わせに行ってきました。
AQUA木更津の8回にチャレンジセンター Let'sきさらづを訪ねると、PCに向かっていた筒井さんがすっと登場。

今回のCCC円卓会議は、ドラマ&映画「木更津キャッツアイ」というプロジェクトとまちがどのように付き合うのか、そして何を学ぶのか、という点をフィーチャーしたいと考えています。木更津商工会議所が中心になってつくっているこのサイトがとてもおもしろいです。

超濃厚な打ち合わせの後、筒井さんに「バーバータブチ」に連れて行っていただきました。

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2006.07.24

「三条会のレミング」。

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千葉公園というより護国神社境内の特設劇場その名も「三条会劇場」を会場にした野外公演。
三条会は、「黒蜥蜴」「ベルサイユの薔薇」「若草物語」といった暗くて下世話で過剰で重厚なスタイルから、「幸福な王子/サロメ」「斑女/卒塔婆小町」以降の劇場空間を伸びやかに使ったよりオリジナルなスタイルに変貌したと思っています。
今回の野外公演は寺山修司の「レミング」をどのように演出するのか?ととても楽しみでした。

「三条会のレミング」と題されたこの公演は、役者がのびのびと楽しそうに演じていて、演出の関美能留さんも「院長」役で出演するなど、夏休みにふさわしい楽しいものになりました。
いつものテンションを期待していると肩透かしを食らいます。
三条会は、地方公演や海外公演を経たり、稽古場を持ったりするなかで、すごく大人の劇団としてゆとりが出てきた感じで、とてもうれしいです。
専属照明家の佐野一敏さんの照明はとても美しい。粟津裕介さんの音楽はぜひもっと聴きたいと思えるほど存在感があった。

千葉は、商業演劇の旅公演(死後だよね)以外の公演を打つための小劇場がなく、とても厳しいというか寂しい状況ですが、三条会のような劇団があるということがとても誇りに思えます。

*

終演後、宮澤さんと、中川さんと合流して千葉のビストロ「マイヨジョーヌ」に。
クスクスや内臓料理が美味しいお店ですが、今日もラム肉の入ったクスクスを堪能しました。
スタッフの方に聞いたら、内臓料理は、とても力を入れていて、定番メニューにしているし、メニュー黒板に書いていない日も声をかけて欲しいと言われたので、近々また行こうと思いました。内蔵食べに。

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2006.07.21

「嫌われ松子の一生」「ゆれる」。

Shibu

気がつけばバブリーな建築物がいつの間にか増えている・・・。

邦画がやけに豊作ですねー。

「嫌われ松子の一生」。
ミュージカルに見えないミュージカル映画として、画期的な作品です。
刑務所のシーンが「シカゴ」のパクリとして失敗しているというか、弾けているボニー・ピンクに比べて、AIのナンバーがしょぼいのと、老醜をさらす松子がいまいち汚くなりきれていないのはまあ置いといて、瑛太と中谷美紀の世界の往復が映画として奥行きを深くしています。

 目に観えているものがすべてではないのだ、と。

感謝されることなく、誉められることなく、無残に嬲り殺され現世を退場した松子の魂が、肉体から離れ、過去と現在、空間を駆け巡るラストに心を打たれました。
松子に自分を重ねて観た僕は、人としていったいどーなんでしょうか。

*

「ゆれる」は、映画話法が古臭く退屈な序盤に拍子抜けさせておいて、“事件”をターニングポイントに得体の知れない渦巻きに飲み込まれました。
オダギリジョーと香川照之の演技バトルに衝撃を受けます。バケモノじみた“普通の人”を演じる香川照之、こんなすごい俳優だとは・・・。
昨日家で「X-MEN2」とかみてたんですが、香川照之のほうがよっぽどミュータントだよ。
かたやオダギリジョーは、一時期の浅野忠信のように、ギョーカイ人のアイドルみたいになっているんじゃないの?とすごい距離を置いて見ていたのですが、こんなにもしっかりと芝居ができるとは。貴重な映画俳優ですねー・
作品としては、内外ともにマンガ原作、小説原作の作品ラッシュの映画界において、オリジナル作品としてこれまでのクオリティをたたき出す監督の力量は素晴らしいです。
個人的にはまったく共感できない弟の行動ではありますが、現代日本の地方都市を舞台に神話的世界を提示する良作です。
あと、渋谷のアミューズCQNのシートは硬さが心地よい優れものです。

「ゲルマニウムの夜」が良かった新井浩文がデブってて嫌だったとか、蟹江敬三みたいな手垢のついた役者はキャスティング失敗だろとか、文句もありますが、オダギリジョーの美形っぷりには気圧されるものがありますな。

「ラブ★コン」「嫌われ松子の一生」「ゆれる」ともに、おすすめです。

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2006.07.19

ヌスラットの声が聞こえてきた。

Kabo

コミュニティケア活動支援センターの佐藤修さんと、コムケア・フォーラムの打ち合わせ。

さんざん脱線しながら、大筋がだいたいまとまった(笑

今考えているのは、インキュベーション型のフォーラムと呼んでいる、事業提案型のフォーラム。
コムケアのネットワークなので、事業の提案は優れた人がたくさんいるわけですが、フォーラムの切り盛りをするチームを強力にするという方針でいくことになりました。

*

アサヒアートフェスティバルの実行委員会の飲み会のときに、「コミュニティアート・ふなばしは以前のアグレッシブさが最近ないけどどうなったの?」と清水永子さんに言われました。
清水さんには、僕が高嶺格さんの「木村さん」をart-Link 上野・谷中で上演したときにいろいろと相談に乗っていただいたり、「God Bless America」の展示もいちはやく観に来てくださったりと、シモヤマ・ワークスを観てくださっている恩人です。
そういえば、大木裕之さんの作品を上映するときには、○○○とか映っていてはまずいものが現れたりするので警察に捕まらないかとヒヤヒヤしたりは日常でした。

というようなプロジェクトをやっていて思ったのは、東京村ならいざ知らず、船橋でこのような前衛的なアートを成立させるには、まず土壌作りからしないといけないなー、ということです。

人は、衣食足りて礼節を知り、心に瑞々しさと安心を抱いてアートを知る。
というのは言い尽くせていないような気がしますが、人間が分断されて萎縮しているまちでは、他者に対する関心も薄く、寛容の心も少なくなり、のびのびとしたアートが成立しないと考えたのです。
まずは、“魂のコミュニティ”をつくることだと思って、若年者プロジェクトとして「cafe-3-」を展開し、「ちばNPOユースフォーラム」を起こしました。商店街とのコラボも進めました。

そんな中でアートシーンを見れば、地方ではおもしろい動きが活発ですが、都市部では劇場や美術館に来るのは、一部の社会階層の人になりつつあり、僕が大好きなコンテンポラリーアートは、民衆の暮らしから隔離されつつあるようです。

映画「マトリックス」で、ネロと仲間たちが隠れている巨大な洞窟のなかで行われている宴。
あんなものを街なかでやりたいのです。

去年の「フリフリ プロジェクト」は、三浦宏之さんをはじめとする素晴らしいアーティストのおかげで、誰もみたことのないまったく新しいダンスが出現しました。
が、それでも不満だったこととして、せっかく街なかでライブ演奏をしながらパフォーマンスを行っていたのにも関わらず、道行く人にいっしょに踊ってもらえなかった、というのがあります。

現在準備中の新しいプロジェクトでは、買い物帰りのおばさんやホームレス、キャッチのホストまでがいっしょに踊ってしまうようなものを目指します。
それには、ダンス、民俗芸能、民俗音楽、祭祀、ダンスミュージック、社会学、臨床心理学、教育学、ファシリテーションetc.の知識と経験が必要だということも再認識しました。

どんなものになるかはお楽しみに~。

とか書いたら、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの声が流れてきた。
吉兆なり。

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2006.07.17

「ラブ★コン」すげいよかった。

Love_1 「ラブ★コン」 、すげい面白かった!
藤澤恵麻がすばらしすぎる。鼻の穴でこれだけ演技ができる女優がかっていただろうかっ!スクリーン栄えする良い俳優さんです。全編藤澤恵麻を見ているだけで飽きない。
モデル出身というと、止まっている状態では美形でも、台詞を言ったり動いたりするともうダメダメな役者もどきが多いですが、藤澤恵麻は微細な表情そして全身でお芝居ができる逸材です。

全編に渡って、キャスティング、CG、衣装、ナレーション、小物に至るまで、非常に細かなところまで作りこんであるところがすばらしい~!特にリサの衣装はどれも可愛くてこっちの方が「キュン死」だよ。
ムツゴロウさんが出ているのを知らなかったので、爆笑してしまった。
そう、邦画でギャグタッチというもので笑えたためしがなかったのですが、「ラブ★コン」はコメディとしても秀逸。

身長にコンプレックスがある男女の恋が瑞々しく楽しく切なく描ききれていて、心から楽しめるバブルガム・ムービーです(誉めことば)。
心にうるおいが無くなっているすべての人にオススメの良作です。

小池徹平は、可愛い顔で愛嬌を振りまいて、けなげ・・・と、20年前の映画における“ヒロイン”のポジションですな。“お色気シーン”がないのが不思議なくらいですー。
玉置成実は映画初出演のわりに、品が無く清潔感がまったくなく、この先が案じられる(よけいなお世話)。

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2006.07.16

納涼パーティ

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「千葉クリエイティブ・クラスター」の納涼パーティは、千葉でもっともクオリティの高い中国茶房・大可堂で、にぎやかに行われました!

船 橋市を拠点に活動する若手演劇集団デキシKの皆さん、この日本番を終えたばかりの「ポタライブ」の皆さん、CCC円卓会議でお世話になる生活クラブ・ボラ ンティア活動情報センター(VAIC)のお2人、千葉大学のデザイン集団CUPOなどなど、さまざまなジャンルのクリエーターが大集合し、おいしいお料理 と、ビールを楽しみました。

新発売のプライムタイムが一番人気だったのは、言うまでもありません。ええ。

CCCのような複合的で、さまざまなジャンルの人が関わるプロジェクトは、パーティが重要なポジションを占めてくるので、コミュニティアート・ふなばしのメンバーは、アロハにレイ、ハゲヅラまで仕込んでがんばりましたー。

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2006.07.15

「LAND OF THE DEAD」。

ECDの新作「Crystal Voyager」、「LAND OF THE DEAD」という曲がすばらしすぎる!!!
リズムマシンを使った超単純でチープなループに朴訥なラップが乗っているだけ。
それなのにそれなのに選ばれていることばのインパクトがすさまじい磁場を創り出している。

この曲に涙する自分は、生きているのかはたまた死んでいるのか。

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2006.07.14

アートNPOフォーラム。

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ココログがあまりにも重いため、書くのが苦痛になっていたのと、そのトラブルをココログが解消するための大規模メンテナンスが入ったので、エントリーに間が空いてしまいました。

僕も理事をしているアートNPOリンクの事業である「全国アートNPOフォーラム」、なななんと!今年は青森と別府の2ヶ所開催です。
10月青森、11月別府。
青森は、県立美術館のオープンに沸くさなか、別府は2008年の国際アートフェスティバル開催への足がかりとしても行われる重要なフォーラムとなります。

ただいま開催中の「アサヒ・アート・フェスティバル2006」は、全国のプロジェクト型アートの祭典。

こうして見ると、全国まんべんなく各地域で新しいタイプのアートムーブメントが盛り上がりつつあるということが分かります。
もっとも、こういった動きは、10年くらいを周期に盛り上がったり廃れたりするものなのだそうなので、今はたまたま盛り上がり時ということになります。

ただ、前橋市のYa-man's Gallery、那覇のスタジオ解放区などなど、20代が中心になって新しいコミュニティを広げている例を見ると、みなとてもシタタカに地域に根を張って活動しています。
このような動きは、日本のアート史の1ページとして後々まで語られるものになるでしょう。

昨日のアサヒ・アート・フェスティバル実行委員会で、AAFの取り組みを誰でも手に取れるような本にしたいね、という話で盛り上がりました。

アートと社会を結ぶ動きについては、塩谷陽子さんの「ニューヨーク」がとても素晴らしい内容でアートマネージャー必携の書として支持されていますが、日本の事例を取り扱っているものは、まだ良いものがありません。
そもそも、こんなに新書が刊行されているのに、アートに関するものがほとんどないという状況です。
プロジェクト型アートは、プロセスやコンテクストが膨大になるため、全貌を正確に捉えることが難しいので、書籍に向くと思うので、ぜひ芹沢高志さんに書いてもらいたいと言ってた加藤種男さんに僕も1票(笑

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2006.07.12

「照屋勇賢――水に浮かぶ島」展

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アサヒ・アート・コラボレーション「照屋勇賢―水に浮かぶ島」展、遅まきながら行ってきました。

会場に足を踏み入れての第一印象は、「なんか薄いな」。

コミュニティアート・ふなばしの大場くんがボランティアスタッフとして製作段階から関わっているので、断片的な情報が入っていたのですが、旧作も含んだ展示は凄みで押していくタイプではないし、隙間が多い感じの会場構成は、虚を突かれたかんじ。

ただ、会場でだらだらしているうちにいろいろと仕込まれた小ネタに気づいたり、日が陰るにしたがって窓のインスタレーションがよりくっきりと分かったりとかで、時間の経過とともに、芳醇な世界に感覚が開いていく。

デザートプロジェクトは一見あまり大きくなくて見過ごしてしまいそうになったけれど、見れば見るほど細部まで作りこまれていて、ゼリーの質感が見ていて心地よく、やんわりとしかし明確に世界を提示してくる。

ご本人とちょっとだけお話しましたが、とても控えめでステキな方だった。

良いものを見たなー、と満足できる展覧会でした。

会期があとちょっとなので、未見の人は急ぐべし。

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2006.07.02

鹿鳴館・・・。

ココログ重い。
パソ通の経験、ぜんぜん生かされてないですね。

伊勢丹メンズ館に行ったら、ものすごい混雑だった。
おお、セールだったんですねー。
コムデ・ギャルソンがもはや目ぼしいものが売れてしまった後らしく、なーんもなかったので、イッセイ・ミヤケを見に行った。
すごいラブリーなシャツが安くなってたので、2枚も買ってしまった。

ほくほくしながら伊勢丹の前を通ったら、昔の知り合いに急に声をかけられた。偶然。
「これから大木裕之さんが出るお芝居やるんで来ませんか?20分くらいです」と言われたので、観にいくことにした。
会場は、新宿2丁目のど真ん中のコミュニティセンターakta。AIDS、HIVに関する啓発を行う情報センターです。

若手アーティスト・カラテセントラルの展覧会のイベントとして、ビデオ作品の上映とお芝居をやるとのこと。
大木さんとあれこれ話していてもなかなかイベントが始まらない。
このお芝居というのが、仲間内で三島由紀夫の「鹿鳴館」を読むというもので、人に観せるようなものではない。
が!出演者がフツーの人から、大木裕之、東京ドラァグクイーン界のボス・ジュヌヴィエーヴ&エスムラルダ。豪華な出演者が無駄に使われていて、それでいて暖かい雰囲気で、なんとも言えないくつろぎ空間となっていました。

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2006.07.01

ポタライブ・ワークショップ。

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「ポタライブの学校」改め「ポタライブ・ワークショップ」。

岸井大輔さん(ポタライブ主宰)を講師に、2時間の充実した内容のワークショップとなりました。
会場のスタジオカフェ st@rJがちょっとレイアウトが変わり、オシャレになってて好感度↑↑。
「まちから作品を作る」をテーマに、作品づくりの実習から、作品論まで、さすがの岸井ワールド。
7月27日(木)のAAF学校も楽しみです。

ワークショップの中で、岸井さんが「会場の周辺で気になる場所を写真に撮って来ましょう」という課題を出した。
さっそく外に出て、きょろきょろしていたら、船橋は不思議な風景だらけ。
つい下を見勝ちなので、顔を上げると、上半身裸の70歳くらいの男性が自転車に乗って走っている・・・。
よく見れば、前が開くタイプの肌着をはだけているだけなのだけれど、ぱっと見は裸。

江戸時代くらいまでは、全裸に近い姿で歩く庶民の男女が珍しくなかったそうだけれど、平成日本で上半身だけでも裸で街なかをうろうろする人はいない。

ちょっとだけ、ほっとするひと時でした(笑

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2006.06.17

AAFグランド・オープン・パーティ。

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午後、吾妻橋。
すみだリバーサイドギャラリーの会議室で、アートNPOリンクの総会。

いつもながら、事務局の樋口さんの丁寧な仕事には、感謝の一言しかないですー。

本年度事業のアートNPOのリサーチや、海外交流、そして今年開催される「全国アートNPOフォーラム」について、全国から集まったアートNPOがディスカッション。
今年の「全国アートNPOフォーラム」は、青森と別府の2ヶ所開催(すごい)。
別府は、若手スタッフに焦点をしぼったセッションを計画しているので、いくつかアドバイスを差し上げた。

夕方、水上アートバスに参加していた人たちが戻り、「アサヒ・アート・フェスティバル2006」のグランド・オープン・パーティ。
「千葉クリエイティブ・クラスター」関連では、Wi-CANの皆さま、ポタライブの岸井さん、呑み快の若井さん、行政の方など、多くの方々がご来場くださって、とてもうれしかった。
「論より証拠」ではありませんが、コミュニティアート・ふなばしが普段お付き合いしている皆さまと会って、ご自分でよく見ていただくのが一番だと思っているので、AAF関係者ともお話しいただけたようで、うれしいかぎりです。  

パーティでは、青森の空間実験室の日沼さんの提案で開設された「全国うまいもの市」がすごい人だかり。せっかく全国のアートプロジェクトが集まるのだから自慢の品を持ち寄ろう!という趣旨です。
あおもりNPOサポートセンターの三澤さんがクーラーボックスで運んでくださった「まぼろしの豆腐」はみな美味死してましたっ。仙台のはっぴぃはっぱプロジェクトの吉川さん持参の茄子のお漬物もおいしかった。我々「千葉クリエイティブ・クラスター」は八街産の最高級落花生。これまた好評でした。たしかに香りが違う。

今年、AAF2006実行委員会は、僕や山浦くんが声をかけまくったせいもあって、学生の参加がとても多くなりました。というわけで、パーティのプログラムとして、近郷さん、檜山さん、高宮さんによる、全国の企画へのミニインタビューコーナーをやったのですが、これも好評でした。
近郷さんのMC、上手い!
沖縄のスタジオ解放区にインタビューしたら、林さんが踊りだして笑った。さすが役者が違う(笑

相撲甚句を初めとするアトラクションも楽しく、全国のアートプロデューサーとワイワイお話しできるAAFのパーティは、本当に楽しい。
パーティで会ったことがご縁で始まるプロジェクトも多いし。

来月すぐに「ポタライブの学校」から始まる、「千葉クリエイティブ・クラスター」、がんばりますよ!

全国の企画担当者の皆さま、事務局の皆さま、お疲れ様でした。

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2006.06.14

マンガを読む人、読まない人。

毎週買っているマンガ週刊誌は、スピリッツとモーニングとスペリオール(これは隔週)。
いくら「新宿スワン」が読みたいからといって、ヤンマガは馬鹿っぽいので買いたくない。
なーんて思ってたところ、

「マンガを読めない子どもが増えている」というニュースがありましたが、これ、ホントです。
僕の周りの高校生も、驚くほどマンガ、読んでないです。
昔は、月曜日の教室は、少年ジャンプの回し読み状態だったし、「ガラスの仮面」とかがとつぜんクラスで流行して、みんなで奪い合って読んでたりしてました。

が、今の高校生って、マンガ読んでないです。
一部の人は読んでますが。
漢字がほとんど読めなかったり、基本的な読解力が無いから、

・吹き出しの文章を読み取れない。
・コマ割りが理解できない。

たしかに、「DEATH NOTE」なんか、字が多すぎて読んでて頭いたくなる・・・。
「マンガばかり読んでると馬鹿になる」「もっと本を読みなさい」なんてことを、何十年も前の自分の記憶を頼りにうわ言のようにほざいている人こそ「馬鹿」です。
TVや新聞みたいな間接情報ばっか見てないで現実を見なさい。

そういえば、ファッション誌もカー雑誌も、マージャン誌とかでさえも読んでるのを見かけなくなってきた・・・。

マンガや雑誌を読んでいる人というのは、現代日本では、「知的な人」ということになりました。

ちょっと前まで、マンガは児童期~思春期の共通体験だった時期がありました。
今の小学生が20年後に語る共通の思い出は、ポケモン、ラブ・アンド・ベリーあたりになるのでしょーか。

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2006.06.10

「千葉クリエイティブ・クラスター」。

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さあてと、いよいよ動き出します、「千葉クリエイティブ・クラスター」。

AAF2006参加企画 

■■「千葉クリエイティブ・クラスター」            
■■千葉発!アートNPOがつなぐ“地域資源のNEXT STAGE”
 

<コンセプト>
「千葉クリエイティブ・クラスター」(略称:CCC)は地域発の市民参加型アートの質と量の向上をはかる、基盤形成のためのプロジェクトです。千葉県内のコミュニティ拠点相互の人材交流を促進することにより、地域の創造活動の“つなぎ手”の情報力・ネットワーク力を高めます。
10年後の千葉が「もっとも創造活動しやすい県」になることを目指します。

<千葉クリエイティブ・クラスター事業>
・CCC円卓会議
「地域を育てるアート」をテーマに、地域住民・アートNPO・アーティスト・行政担当者、AAF2006 関係者の参加による巡回型グループワーク+シンポジウムです。
・CCCフリンジ企画
広報・人材紹介の面で千葉県内におけるアート活動を支援します。

http://www.kanshin.jp/ccc/

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2006.06.09

大可堂で。

船橋が誇る中国茶房・大可堂で、劇団デキシK主宰の喜久田裕介さんと8月の公演の打ち合わせ。
デキシKは、旗揚げ公演から欠かさず観ているが、脚本・演出を手がける喜久田さんの確かな実力と魅力的な“視点”が大好きで、ペタペタと仲良くさせていただいている。
8月公演は、昨年のAct in cafeシリーズの第2弾としてオシャレでヒヤッとさせるものにしたい。

大可堂は、本当にすばらしい時間を過ごせる茶房なのは、誰でも知っているわけですが、たくさんありすぎて目移りしてしまうお茶の数々から、一番おいしいお茶をいただくのは、ひたすら店長の秋山さんに「今のおススメは何ですか?」と聞くことです!
今日いただいた、金萱茶というお茶はバニラのような香りがする素晴らしい銘茶だった。
思わず、「家用に買います」と言ったら、「高いですよ~」と言われた。
だがしかし、両親にも飲ませてあげたかったので、50gだけ買った。2000円なり。
「100g4000円!!」と思うかもしれませんが、その価値はある、アロマと癒しのお茶です。おススメ。
だいたい、いい中国茶は、何回もお湯を注いで楽しめるし、飲んだ満足感もとっても大きいので、値段相応でっす。

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「ALL HANDS TOGETHER」。

All 古今東西の大衆音楽愛好家のワタクシとしては、週刊文春の「考えるヒット」で近田春夫が誉めるよりも先に、良いシングルを取り上げたい。
というわけで、けっこういつもあせりながらブログのエントリーを書いているわけなので、中島美嘉の「ALL HANDS TOGETHER」についても早く書かなくちゃ・・・だった。

ニューオリンズの凄腕ミュージシャンが参加したこの曲、いいです。
アラン・トゥーサンのピアノ、泣けます。
すげい作品であることは間違いない。

ただ、曲の作り方があまりにも盛り上げようというのが強すぎて、ちと鼻につく。
中島美嘉の歌も、超豪華なミュージシャンの演奏&ゴスペルクワイアを前にすると、線が細すぎ呑まれてます。
あらゆる楽器が歌いまくりで豊穣の一言に尽きる豪華なインストバージョンを聴くと、「美嘉いらず」。これでは中島美嘉の作品としては成功とは言えないでしょう。

“肩書きに埋もれ 口だけな奴にも どうかこの温もりが届きますように”

というくだりは、とても共感ですが。

結局、作曲のCOLDFEETによる、豪華ミュージシャンをまったく排し、土屋公平の歪んだギターをフィーチャーしたトラックに中島美嘉の歌だけがふてぶてしく迫ってくるエレクトロハウスなREMIXがいちばん自分的にはシックリした。

関ジャニ∞の「∞SAKAおばちゃんROCK」は、おバカ系歌謡曲の正統な継承者として、すばらすぃ~。

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2006.06.07

池田亮司コンサート。

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有楽町、東京国際フォーラム。

「CI」はたいくつだった。

「datamatics」は目からウロコのオーディオヴィジュアル体験だった。
パルス音とノイズが織り成すタペストリーは、さまざまな表情を見せつつ、「歴史を音で表したらこんな感じ」。ミニマムな映像の向こうにさまざまな産業のマボロシが現れてくる。
音に導かれたシーンはやがて映像とまろやかに融合し、データの風が吹いてくる。
高解像度の3D映像のドットと線は共鳴し、つながり、あたかも「データ生命体」が誕生するその瞬間に立ち会ったような気分になった。

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2006.06.02

JOUソロダンス「祝+葬」。

40flayer

JOUさんの生誕40周年記念公演は、生前葬だった。。。
TALK'N DANCEシリーズの一環としてのこの公演は、ポクポクという木魚の音と共に始まった。
野和田恵里花さんとのデュオの鮮やかさは、眼福だった。。。

しかし、この公演のメインは、ダンスではない。

JOUさんのトークなのだ。
おしゃべり。一応話す内容は考えてあると言っていたが、ふだんと変わらぬおしゃべり。
これがダンスと同じ舞台に乗せられて、しゃべりときどきダンス。
JOUさんというアーティストのトータルな魅力が劇場に満ちる好企画だった。
ステキで華やかな、大人のアート。

JOUさんにはぜひ「コンテンポラリーダンス界のさだまさし」になっていただきたい(笑

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クラムボン「LOVER ALBUM」。

Clamm 前作「てん、」も衝撃的だったけど、新作も凛とした冷たい空気が押し寄せてくるすげい迫力のカバー集。
不穏な音空間が素晴らしいです。

個人的なベストは、Small Circle of Friendsの「波よせて」。エンドレスリピート状態ですっ。

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2006.05.28

リーフレット。

コミュニティアート・ふなばしの定例ミーティング。

今年の重点事業、「千葉クリエイティブ・クラスター」について、詰める。
<収穫祭>船橋プロジェクト、「フリフリ プロジェクト」と、いつもかなりコンセプチュアルなコミュニティアート・ふなばしのプロジェクト群ですが、今回の「千葉クリエイティブ・クラスター」は、もはや“コンセプトだけ”と言っても過言でない。

なワケで、蔵本さんを中心に、特に重要なリーフレットのデザインについて、かなりの時間を費やした。

サイトは、関心空間を使って構築しようと思うんですが、どうでしょうか?>皆さま
フラッシュ系はちょっと違うし、ブログでは情報量がフォローできなさげ。
でもでもー、携帯対応とかはどうかなぁ。>関心空間

お昼は、コミュニティアート・ふなばし内で最近ブームの「謝謝」。
宮澤さんのマネをして、豚角煮+ご飯というガテン系。美味しかった・・・。

それはそうと、安室のPVにはまってしまった。
「Can't Sleep~」、やばい。カワイイ。キュート。良曲。
昔の曲とか、もういらないでしょ。

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2006.05.27

デキシK公演「海神ブルゥ」。

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デキシK公演「海神ブルゥ」。船橋を拠点に活動している若手劇団の4作目。
作演出の喜久田裕介さんは、お目にかかると好青年なんだけど、とてもきっちりした作品を創るので驚く。

今回は、大学の演劇部を舞台にした青春グラフィティというか、人情モノなんですが、90分があっという間。
キツネにつままれたような思いだ。

セットは手が込んでいるとは言えないし、照明も雑(失礼)。音響もビミョー。
そんな中で、確かに世界が動いているのは、喜久田さんの力量としか言えないワケです。

役者の技量が全体的にアップしていて、かなり強度が上がってきている。
とても面白いので、ぜひご覧ください。

今日の差し入れは、コージーコーナーのジャンボシュークリーム。

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2006.05.22

「ALL HANDS TOGETHER」。

中島美嘉の新曲「ALL HANDS TOGETHER」はかなりすごそう。というか、ツボです。

すげいいい曲です。

唯一ケチをつけるなら、PVの本人が、もヒトツ元気さが欲しい。けど、元気そうな中島美嘉というのもなんか違うきもしますが。

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2006.05.19

capsule。

Cap capsuleの新作「FRUITS CLiPPER」、渋かった・・・。
iTMSで先行配信されていた「jelly」の別バージョン、ハードなアレンジに痺れた。
中田ヤスタカは、今もっとも勢いのあるアーティストの1人ですね。

このところ、各所で誉められていた安室奈美恵、なんか元アイドルというのを過剰に意識したようなアート性をマイナーと勘違いしたようショボイ曲群、ぜんぜんイイと思えなかったんですが、「CAN'T SLEEP,CAN'T EAT,I'M SICK」は素晴らしいです。
ヴォーカルを部品のように組み合わせて築き上げる精巧なサウンドプロダクションで、盛り上げます。
REMIXもカップリングされているんだけど、オリジナルがとても凝ってて完成度が高いんで、REMIXが負けている。

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2006.05.12

PS3と格差社会。

E3速報--価格発表で拍手消えたPS3
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20060511/102074/

ゲームや娯楽としてのインターネットって、所得が比較的低い人の余暇の過ごし方です。
所得が高い層ので多いのは、アウトドア関係。

ってことは、PS3はゲームを楽しむ大多数の層の経済感覚にマッチした価格設定をすべきだったのではないでしょうか。
このあたり、任天堂の庶民感覚に今回は軍配が上がるでしょう。

「軍配が上がる」なんて、日常会話で使わないな。ところで(笑

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2006.05.07

新宿スワン。

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「新宿スワン」第4巻。
“青春ほのぼのノワール”とでも呼ぶべきこの作品のヒデヨシ編は、マンガという表現形態ならではの劇的な展開で、手に汗握らされたー。

 「人を不幸にしか出来ない世界、

 オマエはソコにドップリつかってんだよ!!」

というセリフにどきっとした。
ストーリーの中で、タツヒコは結局この問いかけに対して答えを出せていない。
タツヒコの心に影を投げつつも、日常が続いていく。

人は思いのままに生きることはできない。できることしかできない。

そんな諦念までもさらっと描きつつパワフルに転がっていく「新宿スワン」、目が離せません。

今、僕が単行本を買っている作品は、エヴァとデスノと「新宿スワン」の3つなんですが、最近のデスノの怒涛の展開が気になって週刊少年ジャンプまで買っている身としても、ヤンマガは買いたくない。ちなみに週刊誌で買ってるのはスピリッツとモーニングです。

「新宿スワン」は、深夜ドラマ化とかしそうだなー。

GWは、「エンジェルス・イン・アメリカ」のDVDを観ようと思ってたんですが、昔TPTがやった舞台版と比べてあんましヒネリがなくて、意気込みが萎えたので、オクラ入りしそう・・・。
80年代、エイズがテーマ、舞台作品の映画化ということで、映画「RENT」までつまらなさそうに見えてきた・・・という思わぬ余波も。

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2006.05.06

降神・パッパルデッレ・表参道。

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連休は結局(いつもながら)仕事ばっかりしてたんで、「自分にご褒美♪」と、ライブに行くことにしました。

表参道ヒルズの「TORAYA CAFE」に行きたかったんですが、表参道は、観光モードの人波。表参道は駅ナカがさらに充実していた。
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青山通り側から進む気がせず、「糖朝」の新メニューでもやっつけようか、と思ったら、こちらも行列。
青山通りを赤坂方面にプラプラ歩いていたら、美味しそうなイタリアンのお店があったんで、パスタを食べることにしました。

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「ソバ粉を打ち込んだパッパルデッレ・鹿肉ソース」というに惹かれ、オーダーしたら、これが。大当たり。
鹿肉のひき肉に、タケノコ・ジャガイモ・ズッキーニが加わり、ビーフとは一味違う上品な鹿肉の旨み、コリコリとしたタケノコ、口の中でほろりと崩れるジャガイモ、しっかりした食べ応えのズッキーニと、食感の競演も美味い最高の一皿でした。
美味に満たされた後、発泡性のミネラルウォーターを大きなグラスで飲み干すと、爽やかな風が体を通り抜けるようで、至福のひと時。

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観たかったライブとは、ぬあんと、降神とタカツキバンドが出るという豪華版。
外苑前の「月見ル君想フ」は、なんだかんだでSMRYTRPSやRAMRIDERやスイカなどよく来るライブハウスですー。
さぞ混んでいるだろーなーと思って地下に降りると、開演10分前だというのにお客がぜんぜんいない。20人くらい。GWだからなのか?

KIMONO MY HOUSEのヴォーカル・ギター・DJという珍しいセットのオリジナル・ラヴっぽくそつないステージにつづいて、2番目にタカツキバンド登場。
ステージにただ1人、ウッドベースを弾き語るオープニングから引き込まれる。すごい力量だ。
ドラムスとエレピを加えたライブ、女性シンガーをフィーチャーした「あまやどり」に圧倒された。この曲のエレピの暴れ具合、素晴らしかった。最高。

3番目のbosston cruising maniaに驚かされ、降神はラスト。
今日は、志人がすごいパワーで引っ張る引っ張る。
幻想的なトラックが素晴らしい「月曜日の夢追い人」に酔わされていたら、甘かった。
降神のライブは、HIPHOPなどというジャンルをあっさりと離陸し、ポエトリーリーディングなどという大人しいものでははく、演劇よりも生々しく、音楽あるいはアートなんていう安全なものではない。
農村におけるお神楽のようなものだろうか。生々しく荒々しいという意味で、呪術的要素が生きた「芸能」と呼ぶのがもっとも適切なのではないかと思う。
MCらしいMCはなく、曲間もすべて台詞というかアジテーション。

ライブは2回目なのだけど、目が点になり、開いた口がふさがらなかった。呆然。これ以上感想書けません。

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2006.05.05

「IT'S IN THE STARS」。

Its書くタイミングをすっかり外してしまいましたが、Wind-sの「IT'S IN THE STARS」、すごいイイです。
どーでもいいポップスが続いていたり、添え物メンバーのダサいラップがサゲだったりと、ダメモードだったWind-sですが、今回はシングルながらGTSのノンストップ・ミックスと、気合が入ってます。
曲は大バコ系ハウス。
これに乗るヴォーカルが尋常じゃない。
矢野顕子の唄は、音符で表現することがない膨大な情報量を誇りますが、今回の「IT'S IN THE STARS」における慶太のヴォーカルワークは、フェイクの多様による尋常じゃない情感が、いやエロが溢れ出てくる。

 “みんな 誰かを 愛さずにはいられなくて”

なんてフレーズで、体に電気が走りますー。

でもでもー、PVとかライブは非常にダサいので、慶太はぜひGTS専属の“楽器”としてがんばっていだきたい。

GTSも自曲がツマンナイ割に、アイドルとかだと良い仕事するよな。

こういう現象を見るにつけ、「アーティストの自我ってなんなんだろ?」と思うのです。

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2006.05.04

Ryoji ikeda CI + datamatics [prototype]  その2

カンヴァセーションのサイトより。

池田はライブ公演を「音楽を人々に聴いてもらえる"場"」「自己の作品を発表する最も精緻で最適な装置」と捉え、そのために必要な特殊なステージ及び映像セットと、クオリティをとことん追求したハイ・ファイ音響システムで今回の公演に臨む。未知の重厚な超ハイクォリティ視聴覚体験があなたを待っている。

すごい楽しみ~。

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田中ロウマ。

今もっとも注目しているアーティストといえば、

降神。そして田中ロウマ。
PVかなりやばいです。ダンスのキレが違う。
http://www.oricon.co.jp/music/special/060412_01.html

日本のR&Bのアーティストって、人気が出てくるとゴスペラーズや10000Promises.みたくカラオケ系歌謡バラードばかりになっちゃうか、L.L BROTHERSみたく腐れB系でビンボーくさくなっちゃうので鬱。
DOUBLEはサウンドプロダクションはとても良いんで大好きなんですが、自分でディレクションするというPVがダサすぎ。
三浦大知は、がんばっていると思うけど、Folder時代から続く周囲の大人におもちゃにされてる観がぬぐいされず、次点。
みんな一長一短なので、田中ロウマにぜひがんばってもらいたい。


降神、人気が出るのはいいことなんでしょうけれど、変なことしなくなっちゃったらイヤだなー。

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2006.05.02

Ryoji ikeda CI + datamatics [prototype]

わぁい。
ライブだっ。

山中透さんにしろ、池田亮司さんにしろ、貧弱な再生機器によっては聴こえない音があるアーティストは、ライブが楽しみ~。

http://www.conversation.co.jp/schedule/ikeda_ryoji/index.html

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2006.05.01

千葉駅前のシタール。

千葉駅前は、夜になると、ストリートミュージシャンがにぎやかにライブをしている。
それもギターを一人で鳴らして歌う人から、PAや横断幕まで持ち込んで大々的にやる人までいろいろ。

共通しているのは、フォークロック系ばかりなのが、非常に不服。
HIPHOPやFUNKやレゲエとかはないんか?

と思ってたら、ある日美しいシタールの調べが聞こえてきたので、思わず足を止めた。
シタールとドラムスのユニットが、なかなか良かった。

その後、通りかかるたびに探していたんですが、今日また遭遇できました。
リズムがロックマナーなんで、聞いたら、あえてインド音楽から距離を置いているそうな。
オーセンティックなインド音楽と比べると、リズムの単調さが気になったのですが、よーく聴いていると、なんだか得体の知れない世界にトリップしてくる・・・。

すばらしいミュージシャンだと思います。

バンド名はまだないそうです。HPとかも無いそうなので、気になった人は千葉駅に行ってみましょう。
幸運ならば彼らに会えるでしょう。

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2006.04.27

世界の音を訪ねる―音の錬金術師の旅日記。

Photo RAMRIDERのRemix「PORTABLE DISCO 8bit edition」が、すばらしい。
ピコピコ音に癒される~。

聴きながら、久保田麻琴さんの「世界の音を訪ねる―音の錬金術師の旅日記」を読むと、極楽。

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2006.04.24

チョコレートビースト。

Choco
club indigoの面々に会いたい!とワクワクしながらページを開いた「インディゴの夜 チョコレートビースト」。こんな思いで本を開くなんて、すごい久しぶり。

club indigoの魅力的なホストたちがストリートのネットワークを駆使して事件を解決する爽快さも大きい。若い男の子のライフスタイルがこんなにもフィーチャーされる小説というのは珍しいと思う。
が、一番の魅力は、主人公が若くも美しくも無い、ややくたびれた30女というところだと思う。

ステレオタイプの人物造詣をすり抜けるこのシリーズ、ステキでっす。

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2006.04.22

美しく愛の雄叫び・・・。

Bono bonobosの「Beautiful」、最初に聴いた時には、掟破りのキャッチーな、というより既視感のあると言ったほうが良いサビに引いた。

が、中毒になったようにこればっか聴いてます。ハイ。

蔡 忠浩のヴォーカルは、いままでなんか過剰にコントロールされているようで聴いててキュークツだったけど、今回は、トラックとせめぎ合い、エロティックな「ある感じ」を聞き手に催させる。

美しく愛の雄叫び・・・なんて歌詞、どーかと思うが、蔡が歌えばどんな歌詞でも名曲に聴こえるだろう。すごい歌手だと思います。

と、なんとなくネットで調べてたら、こんなライブがっ!
即チケット買いに走りましたとも!!
無事ゲット。しあわせー。とりあえず5月11日までは生きる希望ができました(大げさ)。

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2006.04.21

インディゴの夜。

Indio 加藤実秋の「インディゴの夜」が素晴らしかった。

石田衣良って、風俗ネタを取り入れているようだけど、その実何を書いても40男である石田衣良のナルシーな姿しか見えてこないんで、読むのがダルくなってくるんですが、「インディゴの夜」は、渋谷というコミュニティそのものの姿が眼前に現れてくる。いびつなキャラクターすべてに愛情が行き届いている。

都市に生かされている、夜に癒されている人の健気さや切なさがのびのびと、洒脱にそして一番大事なことだけれど、「正確に」描かれている。

これは自分が描かれている作品だ、と思える。

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2006.04.20

プロデューサーズ。

Pro_1 「プロデューサーズ」、すごい面白かった。

アメリカというのは、いまだに大嫌いな国No.1ですが、こういった洒落た作品を見せられると、日本はまだまだ・・・。

エンターテイメントの真髄をみせつけられます。

ユマ・サーマンのバカっぷりが素晴らしいですー。

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2006.04.13

AAF2006実行委員会 0413

Aafjikkouiinkai0413

アサヒアートスクエアで、「アサヒアートフェスティバル2006」実行委員会。
6月17日の「グランドオープニングパーティ」、記者発表、検証などについて話合う。
「グランドオープニングパーティ」は、AAF2006で最も華やかなパーティで去年も全国の企画者の皆さまと大いに語りとっても楽しかった。今年のパフォーマンスは、石垣島の唄い手か相撲甚句になりそう。
検証は、けっきょく実行委員は手がけないことになりそうですが、AAF企画参加者や実行委員にスキルが残るように、コーディネイトをしていく予定です。

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2006.04.04

(-2)LDK。

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麻布ディープラッツで、ポタライブでお世話になっている、岸井大輔さんのユニット、(-2)LDKの公演。
垣内友香里さん、丹羽洋子さんと、これまでごいっしょさせていただいたダンサーも総出演の豪華出演者。
観客は、劇場の中を歩きながら、同時多発型のパフォーマンスが進んでいくというスタイル。
ぜんぜん関係ないけど、OM2の真壁さんに声をかけていただいて驚いた。いらしてるとは。。。
お客様は、学生から大人まで、さらにはカップルも多くとても良い雰囲気。

垣内さんのパフォーマンスは非常に正確なものだった。
丹羽さんは、動きだすだけで“メインディッシュ”。眼福です。
明日は2公演だそうなので、どう進化するかが楽しみですね。

伊藤キムさんが、ホールを使った同時多発型公演「on the map」、劇場の表裏そして舞台と客席を入れ替える「劇場遊園」をやっているが、非常に巧みな処置で手堅くまとめた反面、表現としてのスリリングさは無かった。
前衛演劇は、かなりの部分がやりつくされているんですよねー。
別に、まったく新しい形態を使うことが目的なのではないワケですが、過去の人がやったこととの「距離感」を正確に提示して欲しいのです。

お手伝いの大場くん、お疲れ様でした(業務連絡)。

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2006.04.01

大木裕之さんに電話。

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パフォーミングアーツに興味がなくなってしまった。
まぁ、一時的なものだとは思いますが。

映画の力と比較すると、テーマ性・情報量・インパクトなど、アートとしての総合的なクオリティは、演劇・ダンスともに情けないとしか言いようがない。

演劇にしか表現できない世界、ダンスでしか伝わらないもの、どちらもあるとは思うけれど、今上演されている作品にそのようなものを感じることができないのだ。

なんてことを思い、大木裕之さんに電話して話した。
大木さんは、パフォーミングアーツの人は、もっと映画を観るべき、ととてもまともなことを言った(笑

小汚いシアターで拷問のように監禁されながら見させられるダンスよりも、地域イベントを企画して跳ね回っているNPOスタッフに“心躍る”ものを観る。クリエイティビティを感じる。

今踊るべき人/舞うべき人それは、ダンサーとかではなく、崩壊家庭の名もない子どもたちであり、四面楚歌の民主党の前原前代表とかだろ。

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2006.03.31

「ドッグヴィル」。

Dog 3時間近い作品だけど、ちっとも長く感じなかった。
これでもか!というくらい、「フツーの人の邪悪さ」を抉るように描く。観ていて気分が悪くなるほどに。
善良なドッグヴィルの村人たちが、だんだんと変貌し、ニコール・キッドマンを下品で邪悪な振る舞いで蝕む姿は、見ていて吐き気がする。こんなのに比べたら、血しぶきが飛んだりする“俗悪な”映画やゲームの方がはるかに罪がない。

全編通して、巨大なスタジオ内に作られた、地面に白線を描いただけのセットで演じられていくという演劇的ともいうべき前衛的な演出が、この寓話的な世界とマッチしていて、少しも違和感を感じさせない。あ、“的”が3つも続いてますね。

あまりにあっけないフィナーレにはちょっと「?」でしたが、本作はトリアー監督の「アメリカ三部作」の第一作目で、同じ主人公の物語が「マンダレイ」に続くそうなので、壮大な世界に付き合ってみようかと。

「ファンタスティック・フォー」も観たんですが、こちらは見終わった後のディスクをフリスビー代わりに窓から投げたくなるような愚作で鼻白みました。まぁ、観るほうが悪いとも言えるが。。。

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「誰も知らない」。

Daremo 「ちばNPOユースフォーラム2006」の前に、日本における貧困家庭を描いている作品を見ておきたい、という作品鑑賞としては、“不純”な動機で観たのが「誰も知らない」です。
しかし、この映画は、ジャーナリスティックな関心を吸収し、乱反射させ、カオスに導く磁場を持った、「アート」だった。

柳楽優弥演じる長男の着ているTシャツが垢まみれになり、ボロボロになっていく様子に目頭が熱くなる・・・。

是枝監督が演出ノートで言っているように、この大人から見捨てられた子どもたちだけの共同体は、決して悲惨なだけではなく、黄金色に輝く時間もあったのであろうことが、よく伝わってくる。
「良い暮らし/悪い暮らし」といった境界を無化する生の営みのリアリティが伝わってくる。

じっさいの困窮家庭の状況を知るものとしては、あんな柳楽優弥みたいな美少年はいないということも思ってしまう。
美は、富の結果となりつつある。この日本でも。

柳楽優弥のネパールの仏像のように謎めいた面(おもて)が、「作品」に神話的な深みを与えている。

メイキングや舞台挨拶で見ると、「単に挙動不審な子ども」にしか見えないので、スクリーンでの佇まいは、すべて「演技」だということになるわけなので、恐るべし俳優だと思う。

柳楽つながりで観た「星になった少年」は、愚鈍な作品で「時間を返せ!」だったが、柳楽優弥の演技だけは良かった。
舞台作品などやってもらいですー。

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2006.03.30

アートNPOいろいろ。

な、なんか頭の悪いタイトルですね、、、

午後、丸の内。
文化庁で、アートNPOに関する勉強会。
いきなし、河合隼雄さんが目の前に座って、動転した。
文化庁長官でらっしゃるので、出席なさっても不思議はないのだが、自分の人生観に決定的に影響を与えた「明恵 夢を生きる」の著者を前にして、緊張するなというのがムリ。

多岐に渡るお話しがでたが、まだまだ行政の方にとってNPOに関する情報は絶対的に不足しているようです。
この辺は、千葉県庁の方とは違う。さすが「NPO立県」と見直しました。

終了後、近くの中華料理店で皆で食事をしているとき、特定非営利活動法人remoの甲斐さんから、アートプロジェクトの記録プロジェクトについてとか、DANCEBOXの大谷さんから大谷さんが暗黒舞踏の踊り手だったりとか、面白いお話をいろいろ伺う。

2次会(?)で、近くにある企業メセナ協議会にみんなで伺い、メセ協の皆さまとなぜか「動物占い」の話で盛り上がった。

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2006.03.26

A History of Violence。

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僕が崇拝に近く愛している映画監督といえば、デビッド・クローネンバーグ。
最新作「ヒストリー・オブ・バイオレンス」は期待に違わぬ素晴らしい出来だった。

映画のストーリー自体は、目新しいものではない。
夫として、父として、平和な市民として生活している男には、殺し屋としての過去があった・・・というもの。

クローネンバーグの今回の筆致は、抑制が効いたもので、表面的にみるならばとても「ザ・フライ」と同じ監督とは思えないのではないでしょーか。
今回の最大の視覚効果、それはヴィゴ・モーンテンセンの存在そのもの。
ひとりSFXです。この人の顔、この人の背中がっ!

どこから見ても平和そのものの家庭が、主人公の過去せいで、暴力に引きずり込まれていく。
おとなしい長男も家族を守るため、ギャングをショットガンで撃ち抜く。
実の兄を殺して団欒の食卓に帰還した主人公を、妻は、息子は、娘は受け入れることが出来るのか?受け入れるとしたらその意味は?受け入れなさえしなければイノセントでいられるのか?
主人公の、妻の、息子の、息詰まる視線と汗ばむ表情のアップのラストシーンは、クローネンバーグ作品中、最も鮮やかな幕切れだと思う。
兄殺しのエピソードを入れたり、最後の殺人のシーンの後に泉で手を洗わせたりとキリスト教っぽいシーンを入れたりしているのは、ご愛嬌として見逃そう(笑
圧巻の、階段でのセックスシーンとかも細部まで行き届いていて、「ゲルマニウムの夜」なんかは気迫が違う。
ぜんぜん関係ないけど、邦画ってセックスシーンがダメだよな。なぜ??

「A History of Violence」は、「A History of Sin」。私たちが今ここで生きているという事実は、私たちとその祖先の「A History of Violence」の証拠だ。
主人公が名前を変えて過去を捨てようとしたように、私たちもまた名前を変えて、殺人者・略奪者としての過去を隠しているに過ぎない。過去でないかも知れない。現在の世界の不公正を知知りながら私たちは、殺人者・略奪者としての自分を隠して小市民として暮らしているとも言える。私たちもまた、「A History of Violence」の登場人物なのだ。
「日本の少年犯罪は増えていない」というのが、統計上の事実ですが、そんな“事実”はぜんぜん人気がなくて、相変わらず“凶悪化する少年”のフィクション話に夢中な人たちは、「A History of Idiot」の登場人物だろうか。

アメリカは最高に嫌いな国だけど、この「ヒストリー・オブ・バイオレンス」や「ミリオンダラー・ベイビー」といった深い思索をアートとして昇華させているというのは事実。

ちなみに、クローネンバーグ作品で最も好きなものを3つ挙げるならば、

・「Mバタフライ」※なんとDVDが出てない!信じられない!!
・「ザ・ブルード 怒りのメタファー」
・「裸のランチ」

なわけですが、グロテスクなビジュアルが魅力のクローネンバーグ作品のもう一つの系譜である、「最もグロテスクなもの、それは人間の心」の系譜である「Mバタフライ」のグループに入る作品か。

猛烈に「裸のランチ」が観たくなってきた。。。

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2006.03.19

アーツアポリア オープンアトリエ『どこかに繋がる場所』

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大阪出張。
大阪アーツアポリア企画のオープンアトリエ 『どこかに繋がる場所』のゲストにお招きいただきました。

今日は、このプロジェクトに参加しているアーティストによるプレゼンテーションがメインで、僕はコメンテーター。

トークセッションに先立って、展示を観て回りました。
どのアーティストの作品も、質が高く、アーツアポリアの巨大レンガ倉庫と見事にマッチしていてカッコいい。
梅田哲也のサウンドインスタレーション、さいとうあずさのペインティング作品が特に高いクオリティで新鮮な衝撃だった。

会場にセッティングされたコタツに入ってのコメントは、支持されてやったものの、よく考えてみたら、相当恥ずかしい図だったのでは・・・。
アーティストの皆さんのプレゼンテーションは、とてもしっかりした内容に驚く。
福重明子さんの病院でのプロジェクトは、つくりが丁寧で、今後期待大ですー。

休憩時間に背中を叩く人が・・・と思うと、南隆雄さんだ!
福重さんのお友だちということでいらしていたのだそうです。映像ユニット・るさんちまんでの横浜トリエンナーレ参加も記憶に新しい南さんですが、現在注目は“樺太”だそうです(笑
パーティで南さんといろいろとマル秘トーク。

これだけ元気のいいアーティストと、数ヶ月に渡ってガップリよつに取り組むアーツアポリアは、本当に偉いと思う。尊敬、です。
アーツアポリアは、ゆったりとしてるし、人懐っこい人が多い。団体の理念は、細部に表れるものですが、一つ一つのことば、振る舞いが柔らかでかつブレがない。

中西さん、木坂さん、小島さん、ありがとうございました。

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2006.02.25

「RIZE」、観なきゃダメです!!

1000734_01 公開が楽しみで仕方なかった「RIZE」を観に、渋谷のライズXへ。
デビッド・ラシャペルが初監督というので、内心「だいじょうぶかなー?」などと思っていたのは、上映開始とともに霧消し、作品の世界に引きずり込まれた。
トミー・ザ・クラウンのパーティの様子も激しく心惹かれましたが、次々に出てくるクランプ・ダンスにはヤラれましたっ。

コ、コミュニティアートですよっ!!!

詳しい内容は、今はまだ言語化したくない。
アートについて考えている人間は、必ず観るべし。

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明神慈ワークショップ。

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コミュニティアート実践講座 最終回。
「ワークショップコーディネイターのためのワークショップ」演劇編。
ポかリン記憶舎の明神慈さんを講師にお迎えしてのワークショップ。

前回のJOUさん、そして明神さんと共通しているのは、第一線で活躍する気鋭のアーティストであり、かつワークショップの達人であるという点です。
ワークショップは上手だけど、アーティストとしてはイマイチだとか、アーティストとして優秀だけど、ワークショップはヘタクソ、というのでは、今回の講師はお願いできません。
もっとも、コミュニティアート・ふなばしがワークショップをお願いするのは、一級のアーティストばかりですが。

フラフープをつかった導入から、自分のからだと対話するエクササイズ、そして他者と触れ合うワークまで、これまた2時間の間にさまざまな要素がぎっしりと詰まったワークショップとなりました。
目を閉じたまま2人組になって触れ合っていく「ブラインド・ダンス」というワークは、もっと時間があればさらにトンデモナイ展開になるものなので、継続していくとおもしろいことになりそうです。

船橋で注目の若手劇団・デキシKの皆さまが参加してくださったり、名古屋からはるばる来てくださった方(!)がいらっしゃったりとで、非常ににぎやかなワークショップとなりました。

明神さん、アシスタントをつとめてくださったポかリン記憶舎看板女優の中島美紀さん、デキシKの皆さん、すべての参加者の皆さん、ありがとうございました。

千葉のアートシーンとして見てみると、アップトゥデイトな活動を行っているのは、

・佐倉市立美術館
・Wi-CANプロジェクト
・三条会
・NPO法人せんす
・NPO法人コミュニティアート・ふなばし

あたりになるかと思います。
うーん。
公立美術館・ホールにもっとがんばって欲しい。NPOが意欲的な活動を展開しているのは、さすが「NPO立県」ということなのでしょうか?

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2006.02.18

コミュニティアート実践講座第 3回・4回。

今回は、事例特集。
「向島・谷中編」は、曽我高明さん(現代美術製作所)と浦野むつみさん(scai the bathhouseスタッフ)、「取手・千葉編」は奥村圭二郎さん(取手アートプロジェクト)と山下樹里さん(Wi-CANプロジェクト)と、関東を代表するアートプロジェクトのディレクター・中心スタッフが集結するという超ゴージャスな内容となりました。

どのプロジェクトも、地域とアートの関わりについて、真摯な取り組みを積み重ねていて、それぞれにユニークなムーブメントを創り上げてきているということが良く分かる、アートプロジェクトに関心がある人ならば、必須の内容と言えるものでした。

●向島
→まちづくりNPOなど他のジャンルのセクターとのコラボレーションが上手く進んでいる。アートの質と地域への広がりのバランスが良い。
●谷中
→「art-Link 上野-谷中」の歴史がきちんと整理されている。上野の文化施設と谷中の寺町という地域資源に恵まれている。
●取手
→市・大学・市民の協働が功を奏している。地域のアーティストへの働きかけが順調。幅広い年齢のインターンに支えられてプロジェクト内部の人間関係も良好。
●千葉
→大学・NPO・美術館という協働がうまくいっている。異なるジャンルのセクターの組み合わせによって、新しい価値を提示している。拠点「wi-canp」をうまく活用している。

事例の報告があまりにもボリュームがあり、プロジェクト間の比較があまり出来なかったのが唯一惜しかった部分ですが、それはまた続編で。

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2006.02.17

「ワークショップ・オーガナイザーのためのワークショップ」。

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コミュニティアート実践講座のワークショップシリーズ1回目。

ダンサー・振付家のJOUさんをお迎えしての、「ワークショップ・オーガナイザーのためのワークショップ」。
JOUさんとは、2004年の<収穫祭>船橋プロジェクトの際に、いろいろとお世話になって以来のご縁です。

今回のワークショップでは、一般的なダンスのワークショップではなく、ワークショップをオーガナイズする人が考えなければいけないこと、配慮すべきことを、レクチャーと実演で学びました。
ダンス経験がほとんどない参加者に対して、ゲーム風の導入で、何気ない仕草からダンスが生まれることを教えたり、単純な振りを反復することによって、少しずつ参加者の体を開いていくテクニック編はさすが。
今回のレクチャーでは、ワークショップ・オーガナイザーが考えなければならないことを、

・ワークショップの目的
・評価
・健康管理や安全

とほぼ網羅した内容になっていて、2時間にまとめあげるとは、おそるべし(笑
今回の講師は、最初からJOUさんしかありえない!と思っていたのですが、大正解でした。
JOUさん、ありがとう!!
特に、「ワークショップの目的を決してぶらさないことが重要」というお話は、アートプロジェクトについても言えることですよね。

演劇に関しては、教育への活用などが試みられたり、アゴラ劇場を中心にした「ワークショップ研究会」の活動が有名です。
が、ダンステクニックやトレーニングのクラスは、いくらでもありますが、今回のような内容の講座は、日本ではまだ珍しいのではないでしょうか。

とても有意義な内容に、参加者一堂、「JOUさんステキ~☆」と目が星になっていました。

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2006.02.15

アートNPOリンク理事会。

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午後、市ヶ谷。
ニッセイ基礎研究所で、アートNPOリンクの理事会。
アートNPOリンクは、今年から特定非営利活動法人となりました。理事は全国に散らばっているので、理事会を開くにも大仕事です。

超有能な事務局・樋口さんの作ってくれた一抱えもある資料を読みながらの会議は、「第4回全国アートNPOフォーラム」の開催地の決定やら、来年度事業計画など、議題が山盛りで、1時に始まった会議が終わったのが、6時・・・。脳貧血になるかと思いました。
今後は、各地域で活動する芸術団体・アーティストにとって、アートNPOがアンブレラ・オーガニゼイションとなる可能性が高いので、政策レベルまで勉強しておかないとー。
自分のフィールドだけでも別に良いのですが、他の地域や全国的な動き、世界的な状況を見ていると、ローカルな活動に対するヒントも多く得られます。
隣りに座っていたアサヒビールの加藤さんが、「ヨーロッパのアートによる地域再生に対して、日本が選考しているのは、NPOとの協働」と仰ってました。なるほど。
あとは、弘前のharappaの立木さんの青森県のアート事情のお話しがとても面白かった。
大阪のremoの甲斐さんの、アートプロジェクト評価の手法は、もっと詳しく聞きたかったー。

いつもは、終わった後みんなで飲み会となるのですが、怒涛の先週、そして今週は「コミュニティアート実践講座」の講義もあるので、お先に帰らせていただきました。

仕事をセーブするのも仕事のうち。

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2006.02.13

生命を「消費財」にしようとする人々。

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「ボランタリーフォーラム」、そして「アサヒ・アート・フェスティバル」と2つの大きな場で、地域とアートについて考える週末でした。

その中で出来てきた話の中に、「アートプロジェクトに参加するアーティストが偏っている」というものがありました。
これは果たして良いことなのか、悪いことなのか。

確かに、情報としては、あるアーティストが複数の地域のアートプロジェクトに参加していて、「なんだか○○さんばっかり・・・」という声があるのも事実。僕自身もそのように思ったことがあります。
実際に、地域のオーガナイザーがアーティストにコネクションがなくて困っているいるという事情もあり、他の地域に参加しているアーティストに「ウチにも来てください」というケースもあるようです。

ただ、言いたいのは、いちおうアート関係者ならば、
「もっとよく事情を聞いてから悪口言えよ。」
ってこと。

地域にかかわって作品を成立させること。
劇場でない空間でパフォーマンスを上演すること。
いずれを取ってみても、単なる興行を超えた一回性の代替不可能な“できごと”です。

アートプロジェクトが現在の日本で盛んになっているのは、こうしたかけがえのない時間を知る人が増えたせい、というのは、ちょっとオツムがパラダイスすぎると思いますが、プロジェクトに関わる人、立ち会う人がどのような体験をしたのだろうか?と考えを馳せる「イマジネーション」が私たちはともすると足りなくなっているのではないでしょうか?

私たちは誰も、大量生産の品物のように扱われたくはないと思っています。
しかし、他者の生に対しては、非常に乱暴な態度で“消費”しようとする志向が強いと思います。

「生命を消費財にしようとする人」になるために生きてきたわけではないでしょう?あなたは!

小さなもの。細やかなもの。まだ評価が固まっていないもの。取るにならないと思われているもの。今は悪いことと思われているもの。
そんなものに対する関心が僕の原動力です。

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岸井大輔さん。

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お散歩演劇「ポタライブ」でお世話になっている、劇作家で演出家の岸井大輔さんが、4月に麻布die pratzeで劇場公演を行う。
その公演に関して、日記で書いていらっしゃる内容がとても面白かった。
http://plaza.rakuten.co.jp/kishii/diary/200602130000/

皆さん、ぜひご覧ください。

これまで、船橋では、3本のポタライブを作っていただきました。
新作が観たい気持ちももちろんあるのですが、この3作品は大切にしたいので、レパートリーとして再演を繰り返して、大切なまちの財産になればいいなぁ、と思ってます。

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2006.02.12

「アサヒ・アート・フェスティバル2006」拡大実行委員会。

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AAF2006拡大実行委員会
全国から集結した企画担当者の皆さまは、深夜までの宴会のせいか、若干静か・・・に見えたのは一瞬で、「広報」「アートプロジェクトと評価」「ネットワーキング」といった議題にかなりシビアで熱い、現場ならではの議論が飛び交いました。

僕とn-markの武藤さんとAANの嘉藤さんのテーブルは「ここが一番使いそうだから」ということで専用マイクをいただきました(笑

AAFで開催されるような新しいスタイルのアートは、そもそも評価の基準がない。だからこそ、新しい評価を創造しないと、従来型の陳腐な数字比べに絡め取られてしまう、という加藤種男さんの意見に納得。
僕としては、社会の先端で行われる創造活動を、質問紙・インタビューなどさまざまな手法を駆使して記録していきたいし、各地の企画担当者相互の評価によって新しい価値観を生み出したいので、今年は「検証チーム」として参加しています。

さぁ、これからが本番だー!

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2006.02.11

「ボランタリーフォーラム」&「AAF2006」。

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「ボランタリーフォーラム」2日目。

今年はアート企画は、2本のトークセッション。

【トークセッション1】地域から発信するアート~神楽坂編~
 
出演:日置圭子(神楽坂まち飛びフェスタ実行委員長、NPO法人 粋なまちづくり倶楽部副理事長、真壁茂夫(小劇場die pratze/オーナー)
モデレーター:柿崎桃子(神楽坂演劇祭実行委員会代表・アートと社会を考える会)
【トークセッション2】地域を育むアート
出演:奥村圭二郎(取手アートプロジェクト)、小見純一(前橋芸術週間)、若林朋子(社団法人企業メセナ協議会)
モデレーター:下山浩一(特定非営利活動法人コミュニティアート・ふなばし)

午前の神楽坂編は、日置さんによる「神楽坂まち飛びフェスタ」の、神楽坂において“面”として展開しているコミュニティプロジェクトのすばらしいお話しと、die pratzeの真壁さんの骨太なアート論で、ステキな時間となりました。

午後の「地域を育むアート」は、僕がモデレーター。まさに今最も注目のアートプロジェクト2つと、企業メセナの専門家によるトークセッションで、非常に豪華で密度の高いセッションとなりました。
というのも、午前にあった「市民参加型アートのようなものがアートをスポイルする」という指摘について、各パネリストから、現場に即したコメントがいただけ、会場の参加者からも、質の高いコメントが多く寄せられたためです。
アートマネジメント講座の類のものは、数多く開催されるようになりました。このことは良いことだと思います。ただ、開催するからには、本当に受講者のためになるものにしたい!と強く思って頑張ったので、まぁまぁ満足できる結果ではないかと。

開催にあたって、細やかにマネジメントしてくださったTVACの皆さま、ありがとうございました。

↑と感謝しつつ、終了後は即吾妻橋のアサヒ・アート・スクエアに移動。
「アサヒ・アート・フェスティバル2006」のネットワーク会議なのです、今日は。
全国のアートプロジェクトの担当者が一堂に集う、もっとも貴重な日なのです。
着いたころにはすでにプレゼンは終わっていて、パネルディスカッションがはじまるところでした。
「AAFへの期待~地域創造に着目して」と題しての吉本光宏さんの講演のあと、竹田直樹さん、玉虫美香子、吉田ちひろさんを交えたパネルディスカッション。
アートプロジェクトの歴史背景や、クオリティといった、現在もっともホットなトピックに及ぶ、中身の濃いお話しばかりで、この種の催しに懐疑的な僕も、素直に「良かった」と言えるものでした。

AAFが公募制になって2年目ということで、参加企画の担当者もリラックスした雰囲気で、交流会もかなり盛り上がり、前島アートセンターの宮城さんの泡盛をご馳走になったりと、楽しいパーティで終わりました。
明日はAAF2006の拡大実行委員会。

それにしても、アートプロジェクトについて、朝から晩まで考えさせられる今週末ですー。濃すぎ。

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2006.02.04

金魚King-yo「ミルク」。

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午前、船橋。
とある人物に呼び出されてお会いする。ああ、時間の無駄。
まあ、こういうのは“税金”みたいなもんで、パブリックな活動にはつきもののなので、あきらめてお相手する。
とか言いつつ実は、ワタクシ、クレーマーにはめっぽう強いんです。ふふふ。

午後、渋谷。
大場くんと、ダンス・ワークショップに使う布や楽器を買出しに、仲屋むげん堂に行く。
おもしろいものがいっぱい。
西武百貨店の地下のピザ屋さんに入ったんですが、そこが出色の美味さだった。
4種のチーズのピザにハチミツがかかっていて、美味。こんな味の世界ははじめて。すごかった。パンプキンプディングのタルトも上質だったー。

夜、神楽坂。
金魚公演「ミルク」を観る。
すごいショック。
パフォーマーの“フィット”ぶりがすごい。
ダンスというと、「振り付け」と「ダンス」があるわけですが、大体において、ダンサーを客観視できている振付家というものがとても少ないので、振付家あるいはダンサーの頭の中にあるであろうビジョンと観客が見せられている実際のダンスって、かなりの落差があります。
それを感じるからこそ、ダンスってつまんないわけです。
しかし!
「ミルク」におけるダンサーの動きは、過不足ない組み立てられ方をしていて、ダンスが成立しているからこそ形成される豊かな場が立ち上がっていた。
なかでもやはり鈴木ユキオのパフォーマンスは、決して派手な要素はないけれど、観ている側の感覚を引きずり回すような魔力を発していた。
すばらしいパフォーマンスだった。

帰りに、TVACに寄って、カフェの採寸など。

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2006.01.31

RAM RIDER@月見ル君想フ。

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コムケア運営委員会をサボって(ごめんなさい!)、RAM RIDERのライブ。
青山の月見ル君想フは、アットホームないい感じのライブハウスです。そういえば、SMRYTRPSやタカツキもここでしたねー。
チケットは完売。

いきなし「MUSIC」からはじまり、いきなし盛り上がる。歌下手だなー、と思いつつも、それが別にマイナスじゃないところが、この人の味だと思う。
バンドは、ギター・ベース・ドラム・VJで、けっこうバンド寄りの音でした。

メガネ男子萌え~、な女子にはたまらんだろうな、な文化系王子様は、なにげに最近空いてたポスト?と思わされる正統派ぶりです。

正直いって、ライブアーティストとしての力量はまだまだだと思ってしまいましたが、アンコールで1コーラス丸々リズムレスでやった「SWEET DANCE」の迫力が最初から出せればすごいことになるのでは。

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2006.01.26

三浦大知?

miuradaichi再デビュー、とても期待していたんだけど、出すシングルがことごとく?、な三浦大知。
アルバム先行シングル「No Limit featuring 宇多丸(from RHYMESTER)」も、もう少し違ったやりかたがあるんじゃ・・・。
アルバムもライナーノートがわざわざ付いているんですが、内容がかなり?

プロデューサーがしっかりしていない感じ。ていうかダサイ。
力があるヴォーカリストなんだから、それに見合ったプロデューサーを付けてあげて欲しいです。
「三浦大知利権」とかあるんだろうな、きっと。
リミックスアルバムを出して、それを機に、この状況を脱却してほしいものです。

ハウスmixとか、クセのあるラッパーと絡んで欲しいですー。

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2006.01.09

「ゲルマニウムの夜」。

geruma2 午前、上野。
本番前の岸井さんと、「船橋まち歩きマイスター」養成講座とコミュニティアート実践講座の打ち合わせ。
「ポタライブ」では昨年もお世話になりましたが、岸井さんのヴィジョンはいつも正確で、お話を聞いているととても勉強になります。はい。
コミュニティアート・ふなばしは、「アサヒ・アート・フェスティバル2006」に参加が内定していますが、こちらもでも力を貸していただく予定。

国立博物館敷地内、一角座。「ゲルマニウムの夜」を観る。
花村萬月は、無頼っぽいイメージの割りに、小説はチャイルディッシュ。人物描写が底が浅くて「いい大人が読むものではない」というのが僕の評価です。
が、ポスターがとても印象的だったのと、国立博物館内に立てた専用の劇場で6ヶ月以上のロングランという上映形態がとても気になって、観てきました。

「背徳」「暴力」とか表現される作品ですが、まず第1印象は、「新井浩文のプロモーションビデオみたい」。
それほど、新井浩文の魅力オンパレード。スクリーン栄えする良い役者さんです。
notイケメンのブサイク系。死んだ魚のような目が素晴らしい。

神だとか罪だとかの問答のくだりは、湿った日本の風土でペラペラやられてもぜんぜんリアリティ無し。
「ミリオンダラー・ベイビー」なんかをよく見て勉強して欲しい。

暴力シーンやエロシーンが多いんですが、全体的な印象はとてもさわやか。
豚・鶏・牛・犬といったケダモノが出てくるシーンが多くて、しかも存在感があるので、人獣mixの世界が甦った感じです。
清濁に目配りしつつ、風俗的なアイテムを丁寧に排除し、新しくかつ普遍的なトーンの青春映画です。
「混沌を生きる生々しいパワー」がテーマだと思いました。

DVDが出たら買うと思います。

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2005.12.28

「ノルデスチ・アトミコ Vol.1」、ステキすぎ。

nordeste 「ノルデスチ・アトミコ Vol.1」、むっちゃカッコよかった・・・。陶然。
素朴なんだけど、グルーヴィー。
久保田真琴さんは、いつでも間違いがない。

「STUDIO VOICE」最新号のワールドミュージック特集は硬派で良かったが、久保田さんのインタビューは、うんうんとうなずかされるー。

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2005.12.25

「ロード・オブ・ドッグタウン」「疾走」「電車男」。

「昼、渋谷。
シネマライズ渋谷で「ロード・オブ・ドッグタウン」を観る。
スケートボードを巡る若者の群集劇。
ともかく、出演者が皆チャーミング。
エンディングは、あんなに説明調にしないで欲しかったけれど、観終わって心に残っているのは、スケートボードを駆るアクロバティックな映像の数々。
自分までスケートボードやってるようなかんじ。すばらしい。

夕方、銀座。
Apple Store銀座で、ピリカラザリガニ団のライブを観る。
ビルの中の多目的スペースは、ピリカラザリガニ団に合わないかなー、なんて思っていても、曲が進むにしたがって、空気にハッピーなグルーヴが満ちてくる。
団長の石原さんはいつも元気でいいなあ。

ライブの後、和光のサロンで、モンブランを食べる。
栗の美味しさに痺れる。

シネスイッチ銀座で、本日2本目の映画「疾走」を観る。
ともかく、主役2人、手越と韓がすばらしい演技!
神父役の豊川悦司の衣装が信じられないダサさで不愉快だった以外は、登場人物がみな抑えた演技で、離人症的な“膜がかかったような”世界をうまく映像化できていたと思う。
良かった点として、きちんと書いておきたいのが、「性」について。中学生や高校生が登場する作品が嘘くさいのは、性に関する表現をないがしろにしているからだと思っているんですが、いかがでしょう?1日に3回も4回もオナニーしている年頃の人が出てくるのに、性に関する描写がいっさいないという作品が多い中、SABU監督は、きちんと「人間」を描いていると思う。
これまたエンディングで余計な説明が入らなければ、さらに良かった。
「ロード~」くらいの決定打となる絵が撮れていれば、「傑作」と言えるところだった。

勢いで、家に帰ってDVD「電車男」を観る。
予想に反して、とてもていねいな作りで、不覚にも(ほんとに)涙がこぼれそうになってしまった。ステキな恋愛映画の佳作です。デートにおすすめ。
でも、これ、スクリーンで観るよりも、PCの画面で観た方が良いのでは?
2ちゃん住人の3人組とかのスカスカした臭い演技を銀幕で観たくない。

んでもって、PSPで出た、「真・女神転生」やるぞぉ!

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2005.12.24

「半島を出よ」。

「半島を出よ」村上龍、読了。
高麗遠征軍、日本政府、孤児、福岡市役所etc.を物凄い緻密な描写で、多数の登場人物を描き抜くのに腰を抜かしそうになり、皆さまに「これスゴイよ!」と触れ回ってましたが、下巻になって、ストーリーが勢いを増すのにしたがって、?が増え、スペクタクルな大冒険活劇っぷりに興ざめ。12万人の兵隊が「帰っちゃった」に至っては、「そりゃねーよ!」だよ。。。とほほ。

「ヒュウガ・ウイルス」「イン・ザ・ミソスープ」「共生虫」「希望の国のエグソダス」みなそれぞれに素晴らしい作品だと思います。大好き。
しかし、「共生虫」の“粛清”は良かったけど、「半島を出よ」のサービス過剰は、作品の質を損なうものだと思います。ざんねん。

今作での村上龍のウンチクぶりは、井上ひさし化?

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2005.12.18

「森下真樹ダンスショウ!!」Bプロ。

午前、船橋。

コミュニティアート・ふなばしの定例ミーティング。
2006年は、冒頭から「NPO活動発表会」や「ちばNPOユースフォーラム」といった重要なイベントが続くので、準備に力も入ります。

午後、駒場。
アゴラ劇場で、「森下真樹ダンスショウ!!」Bプロ。
・「peel slowly」森下真樹+白井剛のデュオ
・「森下ひとり芝居」+β
・「森下アワーヅ」
3パートのうち、一見“身内で騒いでるだけ”の「森下アワーヅ」が一番オモシロかった。
前回のクラブイベント「Funka!」のコミュニティ感の延長が、「この人たちの中からオモシロいことが生まれるんだろうな」という期待を抱かてくれる。
身内コミュニティは、両刃の剣なので、Study of live works 発条ト周辺の、これからの動きが楽しみです。

観客は、素晴らしい作品“のみ”を求める。
けれど、アーティストは人間なので、食事もするし、休息も必要。刺激を受ける環境も大事だし、人格的な成長を促す出会いも必要。
傑作ばかりできるわけではなくて、駄作もたくさん作る。
練習も必要だし、学習する場も必要。
3000円のチケットを「高い」と言うお客は、アーティストと呼ばれる人たちの収入をご存知なのだろうか?

僕はアートを創る側の人間なので、アーティストの日常を“シャドウワーク”としてしまうことに抵抗を覚える。
創造のためのコミュニティを可視化する「森下アワーヅ」は支持、ってことで。

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2005.12.17

横浜トリエンナーレ、志人のソロ&呑み快

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午後、横浜。

「横浜トリエンナーレ」。
グラインダーマンのパフォーマンスに、「フリフリ プロジェクト」に参加してくれたダンサーの伊豆牧さんが出演しているので、3時に間に合うようにがんばったら、なんとか観ることができました。
グラインダーマンって、すごいと思ったことが一度もないんですが、不思議と古びることがない魅力がありますねー。

ぐうぜん、蔵本さんもこの日来ていたので、会場で合流する。
目的の高嶺格さんの作品「鹿児島エスペラント」は、会場でもダントツの完成度とインパクトでした。
この作品の前の行列がすごくて、なんと「40分待ち」!
会場スタッフが「高嶺スグルさんの作品はこちらです!」と連呼していたのがなんとも・・・。

全体的に、なんとも牧歌的な雰囲気がただよう、成熟した雰囲気の展覧会で、とてもリラックスして楽しめました。

帰りに、新宿のタワレコに寄り、降神の志人のソロと呑み快のCDを買う。

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2005.12.16

「ユメデアエルヨ」。

jacket 今ハマってるもの。「おいでよ どうぶつの森」。RAMRIDER。
「おいでよ どうぶつの森」のWi-Fiステーションが千葉駅にもあるんですが、いつ見ても小学生が群がってます。小学生に混じっておとなも。
そう、これ、おもしろいです。
「ゲーム」というものへの概念が変わる良質のエンターテイメントツールです。
アイテムを売ったり買ったりすることができるタヌキのお店の営業時間が夜11時までなんで、帰りが遅いとかなりくやしいです。
NPCの住民たちが、いろいろと話しかけてきてくれて楽しい。ひたすら浜辺で貝を拾って楽しい。スコップで化石を掘って楽しい。
“もうひとつの世界”に遊びに行く感覚。
ニンテンドーDSのWi-Fi通信は、インターネットを使いつつもとても安全なつくりになっている(すばらしいです)ので難しいかもしれませんが、住民からのメールが携帯に届いたりしたら、かなりやばくなりますねー。

RAMRIDER、アルバム「PORTABLE DISCO」が良かったんで、さかのぼって「ユメデアエルヨ」のシングルまで買っちゃいましたよ。
ヘタな歌って、好きなんですよねー。

アイドルとかも、スキルがない人を魅力的に見せる、技術がない唄を魅力的に聴かせるところが好き。
理由の1つは、ディレクターの「解釈」が見えるからと、あとパフォーマーの“華”そのものがダイレクトに見えるからです。

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2005.12.14

Port B公演「Re:Re:Re:place」。

夜、吾妻橋。
アサヒアートスクエアで、Port B公演「Re:Re:Re:place」を観る。
隅田川と古隅田川の行方(不明)とサブタイトルがあり、謡曲「隅田川」の梅若伝説が根付く鐘淵と春日部、二つの隅田川、紡績、鉄道などを題材に、フィールドワークを重ねた演劇公演ということで、とても興味を引かれた。「特別出演」として、鐘ヶ淵町会長や東武博物館長などもクレジットされているとあれば、観ないわけにはいかないでしょう!

「隅田川」は、大好きな曲だし、川や鉄道のエピソードも興味深い。群馬出身としては、桐生も触れられていて、さまざまな思いが頭を巡った。
けれど、いわゆる「お勉強」としても、アートとしても、インパクトが弱い。
なにせ能が出てくるからには、このスカスカした感じは「間」の美学?とも思ったけれど、そんな強度もない。
例えば、「ポタライブ」は、繊細さを重んじるアートだけれど、観客の心に与えるインパクトはとても大きいです。

発想はとても良いと思うので、ぜひ継続して取り組んで、成長させて欲しいプロジェクトです。

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2005.12.10

「はなぞの」。

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午後、船橋。
まちアート・夢虫の皆さまと、来年3月のSPAC公演「ディオニュソス」の打ち合わせ。

SPACですよ、SPAC!船橋でSPACというすごい公演です。
「ディオニュソス」は、TVや新聞が市民を発狂させている現在、あらためて観たい作品です。
コミュニティアート・ふなばしも、協力団体として、この「ディオニュソス」を多くの市民の皆さまに楽しんでいただけるためにお手伝いいたします。

夜、神楽坂。
セッションハウスで、三浦宏之さんの公演「はなぞの」を皆で観にいく。
先日「東京コンペ2」の作品もとても良かったが、今日の白眉は、三浦さんのソロ。
「重力」というものが存在しないかのようなイリュージョンじみたダンス。
背筋がぞわぞわした。
そして、ソロの終盤の三浦さんの眼。
すさまじいダンサーだと思いました。

今年の「フリフリ プロジェクト」が縁で、五木田さんが今回の公演に参加していてうれしい。
三浦さん、江戸川卍丸、五木田さんとお話しして、帰る。

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神楽坂のガレットのお店「ル・ブルターニュ」で皆でチーズや生ハムやサーモンが入ったガレット、パテ、リエットなどをたらふく食べる。塩バターキャラメルのクレープ、イチゴソースのクレープもとっても美味しかった。こういうお店は大人数で行くに限りますねー。
大場くんがナイフとフォークの使い方が上手かった。

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2005.12.01

「大奥」、面白いです。

oh-oku よしながふみの「大奥」、おもしろすぎ。
女尊男卑という設定自体は、古くはマンガでは「ラブ・シンクロイド」、小説では「フェミニズムの帝国」などがありますが、女性将軍のキャラなども魅力的。

SFマンガとして重厚な設定で魅了させた「ラブ・シンクロイド」や、志の高さに感動させられた「フェミニズムの帝国」に名作たち対して、どんな世界を観せてくれるのか、これからが楽しみです。

男性で構成される大奥の描写が、一昔前の男ばかりの会社のように見えるところは、狙ったものなんでしょーか?

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2005.11.30

「ROCK THE PARTY!!!」、イィッ!

flcf_4087 DOUBLEの「ROCK THE PARTY!!!」、イイッ!
オルケスタ・デ・ラ・ルスの参加が個人的には超タノシミだったんですが、想像よりも押さえた使い方は流石DOUBLE。
が、後半に行くにしたがって、ゴージャスに、スペクタクルに盛り上げていってくれます。体揺れます。
BOY KENが暴れまくるのに、しっかりキャッチーなヴァースでDOUBLEの楽曲になっているあたりのプロデュースワークは白眉です。
PVのサルサダンスも、吹き替えでないところ、スゴイです。
新たな代表曲ですね。

曲はいいんですが、PV見てていつも思うんだけど、DOUBLEって、痩せているワリにビッチなメイク&ファッションでビンボー臭く見えるときがかなりある。ギャル雑誌読みすぎの千葉駅にたむろってる女子高生みたいというか。ライブで見ても、小柄なんですよね。じっさい。
その辺のナイーブさが魅力というか、趣味が悪いと見るか、好みが分かれるところではないかと。
PVのサルサダンスは、エレガントで華のある魅力が炸裂なだけに、なんとかして欲しいす。
↑みたいな意見をしてくれる人が周りにいないのか?

SUDIO APARTMENT REMIXは、ラテンハウスで、おおっ!と思わず身を乗り出したけど、エロ度低めで星3つくらいですー。

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2005.11.25

「アートスタッフ円卓会議」つけたし。

蛇足。

つなげばいいってもんじゃないのも分かってる。
けど、所詮自分の考えちゃんなんて、陳腐なものに過ぎないんだから、バンバン他人と考えをぶつけ合って、磨いたほうがいい。
どうせぶつけ合うなら、他流試合をって、感じですー。

脆弱なナルシズムにおさらば!(おさらば教。)

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2005.11.23

アートスタッフ円卓会議。

tap1123

取手アートプロジェクト(TAP)との共同企画でのイベント「アートスタッフ円卓会議」。
アートプロジェクトを支えるボランティア・インターン・運営スタッフ特有の課題について、当事者同士で語り合いましょう、という企画です。
TAPもとても大掛かりなプロジェクトなので、さぞ現場は大変だろうと思っていたのですが、TAPの運営スタッフ・インターン・サポーターの方々とお話しして意外や意外。会期半ばを過ぎたというのに、みなさんとっても和やか。

まずはその秘訣について、根掘り葉掘り聞いているうちに、開始時間となりました。

TAPは、取手市主導で始まった経緯もあり、いわゆる「大人」がメインのスタート時から、現在の若手が多い状態にスライドしていったために、幅広い年齢層が支えているというのが、チームの雰囲気が良い理由のようです。
また、組織内でヒエラルキーをつくらないという姿勢も徹底していて、サポーターも自由に意見が言える雰囲気ができているとのことです。

今日は、神楽坂演劇祭の柿崎さん、アート・オゥトノミー・ネットワーク(AAN)の渡辺さんも参加してくださり、コミュニティアート・ふなばしからの大場くん&近郷さんも合わせて、なかなか豪華なメンバーでのセッションとなりました。

以下、ディスカッションの中から出た意見です。シモヤマのコメントつき。

【1】アートスタッフの良いところ
・いろいろなタイプの人に会える。
・人脈が広がる。
・現場の作業を体験的に身につけることができる。
・学生のうちからアートの現場を知ることができる。

↑コーディネイターは、スタッフが人脈を広げることができる場をキチンと設定する必要がありますねー。また、現場についても、単に目の前の仕事だけでなく、その仕事がどのような意味があるのか、など説明することが大切ですね。

【2】アートスタッフの悪いところ
・時間にルーズ。会議が非効率的。
・スタッフをやっていると自分の展示・公演が見られない。
・ケア、保障、社会的な評価がついてこない。安定性がない。

↑「自分の展示・公演が見られない」というのは、スタッフの宿命のような部分もありますが、できたものを見てもらうのも、勉強のうちだと思いますし、また自分が作ったものに関心を持たないというのも、どーかと・・・。

【3】アートスタッフの課題
・インターンの役割分担が不明確なことが多い。
・プロジェクトの主体が見えないことが多い。
・責任が過大。
・ケア、保障が足りない。
・いかに地元の人を巻き込めるか。
・誰のためにやっているのか分からなくなることがある。
・長く続けるためのケア(交通費など)が必要。

↑これらの意見は、やはりスタッフ経験者ならではの視点ですよね。
感激したのは、TAPのインターンの方から、「このようなプロジェクトは1年間の関わりだけでは、全容が見えてこない。2年目から動けるようになってくる」という発言があったことです。
特に、アート専用施設以外でのプロジェクトは、本当に複雑な要素が絡むので、ロングスパンで見ていかないと分からないことが多いのです。
ただ、長く関わるには、交通費の負担や、過重労働がネックになってきます。

今日行われたセッションで明らかになった課題を一気に解決することは、無理です。
しかし、アートNPOとしては、これらの課題を蓋することなく、スタッフ・マネージャー・ディレクター・プロデューサーが協力して解決していく姿勢を示すことが重要だと思います。
プロジェクトの企画者にとっては、耳が痛いこと、言い訳したいこと、反論したいことなどいろいろある訳ですが、それはそれとして、スタッフレベルで自由に話す場って大切です。
「アートスタッフ円卓会議」、あちこちでやっていきたいです。

「アーティスト会議」もぜひやってもらいたいんですが・・・。アーティスト自身に。

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2005.11.22

黄金の寺院が出現した。

DCF_0151

ぱるるプラザ千葉で、勤務先の高校の芸術鑑賞会。
いきなり担当を命じられて、着任したてで学校の様子も分からないままプランを立て、サムルノリグループ・ウリパラムに出演を依頼したのが、この夏。
サムルノリのイメージにはあまり合わないよーなコンサートホールを会場に押さえ、手探りでの開催でした。
ウリパラムは、喜納昌吉さんの「花の祭り」への出演などで、有名なグループですが、じっさいにお会いしたのは今回が初めてです。
ちなみにー、学校の芸術鑑賞会って、「授業時間確保」が優先され、縮小傾向です。しかし、劇団やアーティストにとっては重要な稼ぎ口なので、学校にいると連日売り込みがものすごいです。いや、売り込む側のお気持ちは分かるのでムゲにはできないので、よけいシンドイですー。

で!
ウリパラムの演奏は、想像以上のクオリティ。
思わず拝みたくなるような神々しいパフォーマンスでした。うぉぉっ!
先日大森高校でのライブを、「黄金の音の流れ」と表現しましたが、今日の演奏では、黄金の寺院が出現したような、天国ライブ。

すごいです・・・。

イベント会場のようなシチュエーションでは、祝祭性に目を奪われてしまいがちなサムルノリですが、今回のようなコンサートホールでの公演では、高い演奏力に圧倒されます。

高い芸術性と、呼ばれればどこにでも出かけていく庶民性を両立させているすごいグループです。

後半、生徒をステージに上げての体験コーナーも大好評。
ほのぼの高クオリティな気分の良い1日となりました。
ウリパラムの皆さまに感謝。

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2005.11.20

「乱歩地獄」。

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午前、船橋。
船橋市市民活動サポートセンターでコミュニティアート・ふなばしの定例ミーティング。
毎週のミーティングですが、さいきん事業が増えたり、いろいろな仕事の依頼が多くなったので、ミーティングも合理化しないとー。

終了後、新しくできたというカフェを見学に。ちょうど社長さんがいらっしゃったので、いろいろとお話しを伺う。

カフェについ長居をしてしまったので、お腹激減り。
イタリアンのお店「今日和」でランチバイキング。
用事がある山本さんが早く帰った後、金さん、蔵本さん、大場くんと携帯で変顔を撮りあったりなんかしていてついまた長居。

夕方、新宿。

伊勢丹メンズ館。ISSEY MIYAKEのシャツがすごい可愛くて色違い2枚買い。

「乱歩地獄」を観る。
しっかし、浅野忠信、いろんな作品に出すぎ。あんまし好きな役者じゃないんですよ。
監督はなぜもっといろいろな俳優をつかわないのでしょうか?
かなーり不満に思いつつ観たのですが、どれもオモシロかった。
「鏡地獄」の成宮はあんな役やっていいのか?

まさかの映画化の「芋虫」(←大好き!)も微妙なアレンジが良かった。

オムニバスなのにどの作品にも出てくる浅野忠信にイラつきつつも、浅野が主役の「蟲」での演技は素晴らしいと言わざるを得ない。
デートとかでうっかり観に来た高校生カップルとかはカワイソーですな。
SMとフリークスと腐乱死体で。

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2005.11.13

「再考!地域とアートプロジェクト」。

DCF_0295

ココログ重い。

午後、横浜。
BankART1929
8月に船橋で開催したAAFフォーラムキャラバンでは、川俣さんが、今のアートプロジェクト流行りに異論を唱えていらっしゃったので、楽しみにしていったのですが、あんまし「再考!」って感じじゃんかかった。「!」はいったい何なのだろう。
しかしいよいよ、アートが政治と直結しつつある状況がよく分かり、とても興味深い内容でした。
横浜市は、BankART1929みたいな施設をあと20個くらいつくるそうで、ひぃっ!ってかんじですねー。横浜市、うらやましい。
ろくなアイディアも出せない“負け組”自治体の管理職はとっととクビにして、横浜市から人材を引き抜くべきですな。

「再考!地域とアートプロジェクト」

1 プロジェクトの発明家に学ぶ「ナント流・アートプロジェクトのつくり方」
ジャン・ブレーズ(リュー・ユニーク ディレクター)

2 ディスカッション ナント VS 横浜
ジャン・ブレーズ(リュー・ユニーク ディレクター)
ジャン=ルイ・ボナン(ナント市文化局)
川俣正(横浜トリエンナーレ・総合ディレクター)
加藤種男(横浜市芸術文化財団 専務理事)

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2005.11.12

「取手アートプロジェクト」「ウリパラム」。

DCF_0287

午前、取手。

「取手アートプロジェクト2005」の企画「TAPヒルズ」のテナントとして依頼をいただいたのが先週。
フットワークの軽いアートNPOとしては、「できません」と言うのは悔しいので、急遽準備をして参加する。
「TAPヒルズ」とは、2年前に使われなくなった茨城県学生寮の建物と敷地をつかったアートプロジェクトで、食堂をカフェにしたり、各部屋に展示をしたり。
なにせボロい。ほとんど廃墟。これを会場として使っているので、実に味わいのある空間になっている。
「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」といい、TAPヒルズといい、廃墟に縁のある今日この頃。

コミュニティアート・ふなばしは、映像作品「光の庭のこどもたち」の上映をしつつ、会期中展示物を増やしていきます。
また、得意とするコミュニケーション・プログラムでは、「アートプロジェクトに携わるスタッフ」に注目し、「ボランティア」「インターン」と称され、アートプロジェクトには欠かせない存在でありながら、プロデューサーなどに比べてきちんと扱われているとは言えない、「アートを支える人」相互のコミュニケーションをはかるトークを行います。
コミュニティアート・ふなばしも、学生スタッフが多いので神経を使っていますが、よくアートプロジェクトに関わったせいで、「過労で倒れた」「単位を落とした」「卒業できなかった」「友だちが減った」(笑)というのはチラホラ聞くところです。
そんなネガティブなハナシでなくても、他のプロジェクトについて知ったり、裏側を支えるスタッフに本音のハナシを聞くことによって、自分が関わっているアートプロジェクトの秀でている点が再認識できたり、アートの意義を再確認できたりすることは、スタッフ交流の効果です。

とか、いろいろとプランを考えて臨んでいるわけですがー、事務局スタッフのやり取りが、なーんかイマイチあんまり丁寧じゃない。「事務連絡」ではあっても「コミュニケーション」じゃない感じ。
忙しいのか?高名なアーティスト以外は関心が無いのか?
こっちは急な要請に応えているんですけどね。。。。
ま、逆に言えばこれだけ大規模なプロジェクトで、スタッフのホスピタリティが完璧だったら、それはそれでイヤミだよね。不備も美徳ってことで、勝手になっとく。

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夜、蒲田。
サムルノリ・グループ「ウリパラム」と打ち合わせ。
ちょうど、都立大森高等学校の定時制の文化祭に出演されるとのことなので、聴きに行きました。
ウリパラムの演奏は、すばらしい・・・!
サムルノリは、単体で聴いているとケンガリの金属音が耳に障ることもあるのですが、今日のアンサンブルではオーガニックなポリリズムが、演奏者のテンションが上がるとともに、黄金色の流れのようになっていくのが観えました。

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2005.11.10

AAF2006実行委員会 1110。

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夜、吾妻橋。アサヒアートスクエア。

アサヒアートフェスティバル2006実行委員会」としては、第2回の会議ですが、前回が10人くらいしか集まらなかったので、実質初回と呼んで良い内容&参加者でした。

今回は、学生の参加が多く、一気に平均年齢が下がり、平均身長が上がりました(笑
特に、山浦彬仁くん率いる「VOICE of TSUKUBA」のメンバーが10名以上も参加してくれて、うれしかった。

楽の会の清水さんは、質問攻めに遭ってました。

「自尊心を持てること。他者に思いやりと感謝の気持ちを持てること」、コミュニティの構成メンバーそれぞれに、この心理状態を創るのが、コミュニティオーガナイザーの役割だなー、と改めて思いました。

すっごい盛り上がった楽しい会議でした。

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2005.11.06

「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」終了~。

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今日は、「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」。

僕の担当する分科会は、“ユースセッション”と題された「NO ART,NO LIFE」。
地元で活動する若手アーティストと、NPO法人アーツ・イニシアティブ・トウキョウの小沢さんをパネリストに、アーティストとまちの関係について語るプログラムです。

パネリストがアーティストメイン、観客は女子高生や奥さん方から、企業のメセナ担当者まで・・・。こんな集まりのモデレーターなんて、やったことありませんって!

前島さん、高橋さん、茂木さんといった、非常に優れた作品を創っているアーティストのお話がとても楽しかった。
小沢さんのお話も、スケールが大きいかと思わせておいて、常にアートシーンを俯瞰した視点があって、さすが。

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しかし、寒い!

アーケードとはいえ、商店街で屋外。目の前をバイクやトラックが行き交う。
急遽後半は、昨日OPENした、アートカフェ「Ya-man's」の代表・山本さんをフィーチャーしたグループワークに切り替え、少人数のグループで、 「地域のアート拠点を育てるには?」というお題で、観客の皆さまにパネリストも加わっていただいてアイディアを出していただくワークショップとした。
これが正解で、さまざまな年齢層の観客相互がコミュニケーションでき、アーティストとも話すことができ、とても良い雰囲気となりました。

午後のフォーラムでの地域メセナの報告もオモシロかったですが、参加者の皆さまにとっては、終了後に開催された「アートNPOリンク」の総会の方が、本音トークが飛び交ってよかったとの声多し。
平成18年度事業についてのディスカッションでは、「アートプロジェクト評価・検証」「複数のアートNPOのコラボ」などが事業の候補として挙がりました。

小見純一さんを代表とする前橋実行委員会の皆さま、アートNPOリンク事務局の樋口さん、本当にお疲れ様でした!
参加してくださった皆さま、ありがとうございました。

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ドゥリ談☆ディス誕。

<収穫祭>船橋プロジェクトでお世話になった、飯田茂実さんの仙台公演が迫ってきました。
というわけで、宣伝。
松山チームでの「野バナシ」は本当にすごかった。今回はさらに上回る出来だそうです。


◎◎◎ 舞台公演「ドゥリ談☆ディス誕」

国際的に活躍する京都拠点のマルチ・アーティスト飯田茂実を演出に、県外からのゲストダンサー・県内で活躍中の新進俳優を出演者に迎えて、マジカルな共同作業によって生みだす、新タイプの舞台作品。
演劇からもダンスからもハミダしてゆく不思議ワールド。
仙台のみの公演! お見逃しなく!  
(目をつぶりたくなるような場面は、目をつぶって御覧ください)

会場 せんだい演劇工房10-BOX box-1
日時 2005年11月12日(土)~14日(月)
     2005年11月12日 14:30~,18:30~
     2005年11月13日 15:30~
     2005年11月14日 19:30~
入場料  前売券 一般 2,200円 / 学生 1,800円
     当日券 一般 2,500円 / 学生 2,000円
問い合わせ ひょうげん畑  千の遊び Web http://freett.com/sennoasobi/
E-mail  sen_sen_asobi@yahoo.co.jp
Tel 090‐7794‐1369(千田)

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2005.11.01

ゴンズイ。

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SoulJaの「First Contact」が、ショックな高クオリティだった。
Doubleの曲にも「Souljah」というのがありましたが(これはたぶんワザと)、HipHopやソウル業界で、Sister Soul-Jahを知らないとは言わせないデスヨ。

しかしー、イオンのショッピングセンターにはタワーレコードが入ることが多くなって、津田沼とかでも変なハウスのCDが買えるのはうれしい(Amazonで本は買うけど、CDはあんまし買う気しないんですよ・・・)。
が!茂原に住んでた時も思ってたんですが、デニーズやタワレコの看板はいちおうかかって、内容もいちおう看板通り。でもでもー、店員がなーんか田舎臭かったり、生活に疲れた感があったり、というところで「ニセモノ感」がにじみ出てくる。
コーヒー農園じゃありませんが、アフリカ音楽売ってても、自分じゃ聴かないだろあなたたち。ってかんじ。
イオンのショッピングセンターって、遅くまで開いていて便利なんで、つい足を運んでしまうけれど、品物を見れば見るほどパワーを奪われる。
リトル・ブレッズ・トゥ・ゴーの芸術品のようにおいしいパンを見ると元気が出るののちょうど反対でございます。

ゴンズイの実が弾けて、ちょうど見ごろ。

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2005.10.29

光の回廊 in 前橋。

DCF_0065


「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」
と同時期に、こんなイベントも開催されます。
ステキすぎ。

「光の回廊 in 前橋」
点灯式は 11/5 17:00
場所 スズラン百貨店 前橋店 本館と新館の間の道

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「山本真彦計画」。

11月5日(土)に、すずらん通り・旧甘太郎焼弁天通り店を改装したアートカフェが開店します。

リーダーは、山本真彦さん。

「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」分科会テーマ3 ユースセッション『NO ART, NO LIFE』は、このお店の前でやります!

前橋で活動するアーティストをフィーチャーし、山本さんの“計画”もお話いただきます。

お楽しみに!

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外観。

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内部。木製の客席や、蔓を編んだランプシェードがお洒落です。

「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」

分科会テーマ3 ユースセッション『NO ART, NO LIFE』

パネリスト: 小沢有子(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT]
        高橋 綾(アーティスト)
        前島芳隆(アーティスト/NPO法人工房あかね
        茂木康一(アーティスト)
モデレーター: 下山浩一(NPO法人コミュニティアート・ふなばし

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旧麻屋デパート「depART1934」

「depART project:麻屋再生計画」   ※チラシより

前橋初の本格的な百貨店として1934年(昭和9年)に創業した「麻屋」は、
当時は珍しい鉄筋コンクリート造り3階建ての豪華なビルで、
県内外の人が遠くから足を運ぶ《憧れのデパート》だった。
戦時下には生物理化学研究所として使用され、
1945年8月5日の前橋大空襲にも耐え、往時の姿を戦後に伝えた。

しかし、中心市街地の衰退とともに客足は遠のき、
老朽化が進み崩れた外壁のタイルは放置され、
中心地の衰退を象徴する建物になっている。

九の字を○で囲んだ麻屋の九曜の紋には
《人が集まる場》という願いがあった。
デップアート・プロジェクトは、まちをゆっくりと芸術化していきながら、
もう一度本来のものに戻していこうとする
市民とアーティストの運動である。

「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」のメイン会場とも言える、旧麻屋デパート「depART1934」は、ともかくすごかった。すごいオシャレです。

小見純一さん自ら案内してくださった、旧麻屋デパート内部でっす。

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1階:スタッフの皆さんがきびきびと準備中。パーティと分科会1の会場ですね。

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2階:商店街の皆さまから提供していただいた色とりどりの椅子。分科会2の会場。

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2階:階段を昇ったところ。

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3階:非常にクリエイティビティを刺激する空間です。

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旧麻屋デパート・外観。前橋市役所商工部にぎわい課も同居しています。

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前橋に下見に行ってきました。

「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」 テーマ3 ユースセッション『NO ART, NO LIFE』の打ち合わせに、前橋に行ってまいりました。
前橋は、祖父の家があって、子どものころを過ごしたまちなので、とても思い入れがあります。
駅を降り立つと、トレードマークのケヤキ並木に風がさわやかに抜けるまち。
が、駅を降りて、仰天したのが、駅の敷地にデーン!と連なる、ドラッグストア・牛丼ショップ・・・。
わが心の「群馬の大都会」は、「寂れた僻地の駅」に成り果ててました・・・。

そんなショッキングな再会が、旧麻屋デパート「depART1934」に着いて一気に明るい気持ちになりました。
アーケードの中に出現する「depART1934」は、白で統一されたすごいお洒落なアートスペースでした。
ちょうど、代表の小見純一さん(前橋芸術週間)が、学生スタッフに指示をしている最中。
「(カフェ用の)椅子がちょっとでも乱れているとお客様に雑然とした印象を与えてしまいますから、位置を決めて整えるようにしましょう」などなど、自ら丁寧にスタッフをご指導されている姿勢にとてもこのチームが良い雰囲気になっているな、と思いました。

分科会3の打ち合わせは、高橋綾さん(アーティスト)、茂木康一さん(アーティスト)、山本真彦さん(カフェ責任者)、シモヤマに途中から小見さんに加わっていただいて、2時間ほどお話いたしました。
茂木康一さんの榛東村にあるアトリエのお話もすごかったし、高橋綾さんが大学で学生を指導していてお感じになっていることも今回のユースセッションのテーマそのもの。
パネリストとしてはクレジットされていませんが、分科会の会場で11月5日にオープンするアートカフェの責任者・山本真彦さんの「前橋のすばらしいアーティストをサポートしたい」という思いを、参加者の皆さまと共有できるようなセッションにしよう、となりました。
地域で地道に活動するアーティスト・アーティストを支援するオーガナイザー・専門的なスキルや情報を提供する支援者。
3者が支えあって、アートシーンを盛り上げる契機になりそうです。

また、これまで都市計画をしてきた人が至ったのが、僕が仰天して悲しんだ風情のない駅前で、「depART1934」に代表される地域の皆さんがワクワクして集う場をクリエイトしているのが、アーティストやアートNPOなんですよー、ということもプッシュしていきたいということになりました。

全体として、分科会3は、2時間を終わってみて、前橋で活動するアーティストや山本さんのようなオーガナイザーの素晴らしさが伝わるようなものにしたいです。

会場は、JR前橋駅から歩いて15分ほどです。バスが便利ですが、早めに着いてブラブラ歩いてくると、前橋の今が良くわかります。
ともかく、前橋は今すごいことになってます。

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2005.10.23

「アサヒ・アート・フェスティバル2005 報告会」2日目。

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佐渡島の鼓童の研修所にいる小島くんから小包が届いた。
箱いっぱいの「おけさ柿」。
高校時代にコミュニティアート・ふなばしのスタッフとして参加して、今佐渡島で和太鼓の演奏家としての研修を受けながらこうして思いやりを持ってくれる・・・。気持ちがうれしい。
渋抜きしたという柿はとっても甘かった。

午前、吾妻橋。
「アサヒアートフェスティバル2005」報告会。2日目。昨日に続いて、ボリュームいっぱいの報告が続いた。
トリのマーク(仮称)や指輪ホテルの報告は、舞台・パフォーマンスに関する知識が無い地域の方々とのプロジェクトのあり方が興味深かった。
楽しみにしていた淡路島アートプロジェクトは、本当にすばらしい内容の報告でした!地域の環境、長いスパンと短いスパンでの歴史、といったものと対峙して新しいムーブメントを創り出そうという姿勢に共感いたしましたー。
今日もまた、昨日の蔵本さんの報告を褒め称える人多数。ふふふ。

さぁて、「アサヒアートフェスティバル2006」も頑張るぞ。

その後、船橋に戻り、コミュニティアート・ふなばしのミーティング。
ポタライブの拠点「ROOM to Land」の活用方法など、もっと考えないとー。

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2005.10.22

「アサヒ・アート・フェスティバル2005 報告会」。

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午後、吾妻橋。
アサヒアートスクエアで、「アサヒアートフェスティバル2005 報告会」
の前に、電話で前橋芸術週間の小見さんと「第3回全国アートNPOフォーラムin前橋」について打ち合わせ。
僕は分科会のモデレーターなので、テーマについての予習とかだけにとどまらず、準備スタッフの皆さまのムードや現地の気候・などまでリサーチして臨みます。来週は前橋に打ち合わせにいくことにしました。

さて、「アサヒアートフェスティバル2005 報告会」。
全国各地のアートプロジェクトが一堂に集まって今年のフェスティバルをリポートするわけですが、何せ40近いプロジェクトがあるので、2日間に分けての開催です。すごいボリューム・・・。

休日の13時スタートという微妙な時間割りなので、コミュニティアート・ふなばしのみんな用にクッキーとか団子とかを買い込んでから行きました(と、けなげさをアピール)。

全国各地で非常に質の高いコミュニティアートが行われているということがあらためて分かり、感激しました。
個人的には、今日の発表の中では、「北村成美のダンスマラソンこんどこそ!vol.4」(京都)のパワフルさ、「空間実験室2005」(青森)の確かさ、「卸町はっぴい・はっぱ・プロジェクト」(仙台)の粘り強さとインパクト、南の家、北の家。(那覇・札幌)のフットワーク、「アートによるコミュニケーション・プロジェクト」(京都)の着眼点のすばらしさが印象に残りました。

コミュニティアート・ふなばしの「フリフリ プロジェクト」は、蔵本さんのプレゼンテーションでしたが、あまりにもしっかりした内容だったので、他のプレゼンテーターの皆さまがびっくりして、以後のプレゼンを直した、といろいろな方に言われました(笑
お疲れ様でした。>蔵本さん

報告会が終了してからの宴会も、ほぼすべての人が参加していたのが、今回のフェスティバルの成功をいちばん表しているように思います。
P3の芹沢さん、AANの小木戸さん・渡邉さん、楽の会の清水さん、といろいろなオハナシができて本編と同じくくらい充実した宴会でしたっ。
北村成美さんと、地域コミュニティ型のダンスについてもお話できてよかった。

以下、報告会に参加したプロジェクトですー。


<音楽/ダンスその他>
GOTEN GOTEN 2005 アート湯治祭
フリフリ プロジェクト
DANCE X MUSIC!
核のない平和な世界を、子どもたちへ!
Dance Colloquium
すみだ川 両岸 カルチャーイベント
ARTBEAT KYOTO 2005
北村成美のダンスマラソンこんどこそ!vol.4

<コミュニティその他>
空間実験室2005
卸町はっぴい・はっぱ・プロジェクト
ALK2005
天若湖アートプロジェクト
まちかど芸術
BEPPU PROJECT 2005
シチグヮチ
千葉アートネットワーク・プロジェクト

<美術その他>
南の家、北の家。
デリバリーアート05
アート・オウトノミー・ネットワーク
Art in Living
平櫛田中邸リノベーション
モノと思い出~記憶の指標としてのアート
アートによるコミュニケーション・プロジェクト
MOBIUM[SHOBOSHOBO バスツアー+mobil placard]

<ワークショップ/カフェ他>
WHEEL Project
淡路島アートフェスティバル 2005
神戸カエルキャラバン2005
三津浜アートの渡し
だざいふ☆スタードーム

<演劇 他>
アート遊覧
氷見クリック2005
指輪ホテル「PLEASE SEND JUNK FOOD」
トリのマーク(通称)ふたつの向島

AAFフォーラム・キャラバン

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2005.10.20

レクチャー「RSCラーニングデパートメントの活動について」。

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夜、池袋。
東京芸術劇場で、セミナー「RSCラーニングデパートメントの活動について~演劇を使った教育普及活動」。講師は、VIRGINA GAINGER(RSCラーニングデパートメント・プログラムマネージャー)。

RSCラーニングデパートメントとは、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの教育・普及セクションのことです。

「英国政府は参加型のアートプロジェクトを実施することによって、地域コミュニティの自尊心・自信を再生することができるのではないかと考えている」という発言が興味深かったです。

ラーニングデパートメントの活動の評価は?という質問しました。
VIRGINA氏の回答は、以下の通り。
プログラムの評価については、研究中です。
学校で不適応を起こしている生徒に対して1週間の密度の濃いプログラムを実施する。生徒たちの活動の様子をビデオで撮影し、ビデオダイアリーとする。また生徒の体験を絵や文章を駆使したドキュメントを製作する。この作品を、生徒の教師・親に見せ、その反応もまたドキュメントする。
こうした評価をすべてのプロジェクトについて行うのではなく、選抜したプロジェクトについて行う。

このような新しい活動はとかく「評価」が大事なわけですが、RSCラーニングデパートメントの評価はすばらしいと思いました。

今回のレクチャーは、12月にあるRSC来日公演「夏の夜の夢」関連企画として行われるもので、他にもシェイクスピアといえばこの人!という豪華メンバーによるレクチャーが続いていて、演劇作品を多角的に楽しむことができるとても良質のプログラムだと思います。
また、東京芸術劇場として、これまでの貸館中心の運営から、活動を見直してみたい、という趣旨だそうで、そういった意味でも意義があるプログラムですねー。

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2005.10.18

飯田茂美さんからの情報によると。

94853_170飯田茂美さんから、電話があった。
仙台で製作中のパフォーマンス作品『ドゥリ談☆ディス誕 Dre-Dan-Distan』は、尋常じゃないものになるそうです。
フライヤーには、僕のテキストも載っているそうです。

くわしくは、千の遊びのサイトをご覧ください。
僕はPR班関東支部になることになりました(笑

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2005.10.15

ポタライブ新作「ルーチンワーク」。

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午前、船橋。

船橋市市民活動サポートセンターで、明日のコムケア公開審査会の配布資料を作り終わったところで、船橋よみうりから、山口横町・駅前広場「ストリートフェスタ」に関する取材。
船橋よみうりさんにはとてもお世話になっていますが、地域を丹念に歩いて回って作り上げた記事・紙面は、すごいと思います。

ポタライブ船橋編の新作「ルーチンワーク」はかなりおもしろいものになりそう。

今回は、本町通り商店街に、この「ルーチンワーク」のためのスペース「Room to Land」を開設し、商店街周辺の地域コミュニティの方々とさらなるコラボレーションを探ります。
ポタライブを主宰する劇作家で演出家の岸井大輔さんは、常に期待を上回る作品世界を提示してくれる、素晴らしいアーティストです。

商店街の事務所に行ったら、みなさんお揃いで、秋の「きらきら夢ひろば」のための写真展の準備中だった。
昭和30年・40年代の船橋の町並みの写真をパウチする作業をお手伝いする。
古い写真を見ながら、皆さんの思い出話が盛り上がり、とても楽しく聞かせていただきました。

作業をした帰りに、大場くんとご飯を食べに入ったスパゲティ屋で、山本さんが謎の美男子と食事をしているのに出くわし、思わず大場くんと2人で身を隠そうとしたが、よくよく見ればお相手は激弾スペースノイドの伊藤さんだった・・・。

なーんだ。

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ポタライブblog 更新中。

ポタライブ船橋編、新作「ルーチンワーク」は、本町通り商店街に拠点を設けて展開します。

ポタライブblog 船橋編
http://blog.livedoor.jp/potalive/

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2005.10.13

アサヒアートフェスティバル2006。

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さいきん、galboにハマり中。
箱買いしそうな勢いでっす。


夜、吾妻橋。
アサヒアートスクエアで、「アサヒアートフェスティバル2006」のキックオフミーティング。
2005年は、フリフリ プロジェクトで参加させていただきましたが、新しい年度は、実行委員として、運営に加わらせていただくことになりました。

全国の地域に根ざしたアートプロジェクトをネットワークする、世界的にもあまり例のないアートフェスティバルの新しいフェーズを創ります!

楽の会の清水さん、現代美術製作所の曽我さん、P3の芹澤さんといったアート界の大先輩方の胸を借りるつもりでがんばります。

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2005.10.12

唄は心に届くのか?

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槇原敬之の「Listen to the Music 2」ネタ、パート2。

「ファイト!」を聴いていて、考え込んでしまった。
オリジナルは中島みゆきです。

  あたし中卒やからね 仕事を 貰われへんのや と書いた
  女の子の手紙の 文字は尖りながら 震えている

学歴差別の唄。
この唄のシーンは、現在でも見られるのでしょうか?

中卒の人と、大学卒の人が一緒にいる職場というのは今あまり考えられません。
また、「自分は中卒だから仕事を貰えない」と泣いて悔しがる女の子は今もいるのでしょうか?

悔しがるのならまだ見込みがある、と言えます。

中学校からドロップアウト。高校でドロップアウト。なんとか高校までは出たけれど、即ニート化する。
こういった若者の数は、100万人のオーダーに届きそうです。

「ニート」という中途半端な呼称は、そう長く使われることは無いでしょう。
なぜならば、彼ら/彼女らは、親からの経済的援助もあまり見込めず、「ホームレス化」していく傾向に拍車がかかっているからです。

若年ホームレス。あるいは餓死。
社会と接点を持たない若者は差別すらされずに、すでに本人が知らないうちに「排除」されている。

彼ら/彼女らに、「ファイト!」という唄の意味は通じるのでしょうか?
この唄の主人公の女の子の悔しさは通じるのでしょうか?
格差社会の若者の感想は、「別にしょうがないんじゃん」なのではないでしょうか。

面と向かって差別されることと、気がつかないうちに社会的に隔離されていること、あなたならどちらが酷いと思いますか?

若年ホームレスや、部屋で孤独に餓死する若者は、古い社会が生まれ変わる時の「蛇の抜け殻」のようなものなのかもしれないと思うようにもなってきました。うーん。


それにしても、


唄は耳に届くのか? 


唄は心に届くのか?

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2005.10.10

フリフリ in CET2005「神田技芸縁日」。

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フリフリ プロジェクトが第2期に突入した。
昨年からお付き合いさせていただいている、「セントラルイースト東京」。
神田エリアは、今年大いに盛り上がり、「神田技芸縁日」という企画に発展した。

その「神田技芸縁日」にフリフリ プロジェクトがパフォーマンスに伺いました!

今回のメンバーは、ミュージシャンが坪井さん・平野さん・鈴木さん。ダンサーが丹羽さん・宇留賀さんに、新たに伊豆さんと鷲野さんが参加してくれました。

フリフリとしては、初の雨!で配置が二転三転したりと、苦戦しましたが、雨の中のショウは盛り上がりました。
バンドそしてダンサーはなにしろ最高のメンバーですから。

9月のAAF2005の出前シリーズでは、「驚かされる」というシーンの連続だったフリフリですが、今回のパフォーマンスで、CET2005のスタッフが、ブレイクダンスを踊りだし、販売ブースのスタッフもノリノリで踊っているのを見て、涙がこぼれそうになった。

「お客さんが自然に踊りだす」というのが、フリフリ プロジェクト の目標だったからです。


「予定調和」「パッケージされたもの」を、周到に避けて積み上げてきたプロジェクトが、アスファルトの上で花開いた。


“子どもは3歳までに親にすばらしい体験をさせてくれるのだから、あとの子育ての苦労は我慢しなければならない”


なぜかそんなことばを思い起こすほど、スペシャルな経験になりました。

CET2005の皆さま、アーティストの皆さま、ありがとうございました。

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2005.10.08

「スイカ大夜話」。

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夜、青山。
月見ル君思フで「スイカ大夜話」。
お目当てのSMRYTRPSはトップで、新作の曲をさらっとやって終わり。うーん物足りない。
ロマンクルーは、あんまり印象がハッキリしない。「JAZZっぽい感じのHipHop」だけでは、他にもあるし。SMRYTRPSとのコラボ曲「ロマンサムライ」が一気に盛り上がったのは、SMRYTRPS>ロマンクルーってことですね。

SMRYTRPSで良い印象がなかったんですが、今日のライブを観て一気に印象が変わったのがタカツキ!
「ことばのおんがく」あたりでは、無理に作ったようなキャラが鼻について好きじゃなかった。
今日のライブでは、押さえたトーンで、一言一言噛み締めるようなラップ、ウッドベースを弾きながらラップする立ち姿が、かっこよすぎ・・・。
エイミ・アンナプルナをゲストに迎えた「500マイルの未来に咲く花」は涙がこぼれそうになった。

前の「スイカ夜話」に比べてATOMさんのMCのユルさが、狭いガボールから広い月見ル君思フになっても変わらず、とてもくつろげるいい感じでした。
この人は、信頼できる人だと思いました。

フリフリ プロジェクトもラップを入れたいんですよねー。

ところで、チケット予約した人にプレゼントされたCD-RのSMRYTRPSバージョンの6曲目は、今はいないSEMMYでは?この人の声が好きだったんでいつの間にかいなくなって残念だったので、ここで聴けてミョーな感じ。
なぜ?

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2005.10.02

「東京コンペ #2」。

午後、丸の内。
丸ビルで開催される「東京コンペ #2」ダンスバザール大賞に、垣内友香里さん(Benny Moss)、そして三浦宏之さん(M-laboratory)が、ノミネートしたので、公開審査をみんなで観に行く。
以下、全16組の短評。


1)白A
:大学の学園祭の出し物レベル。台詞の部分の言い回しが古臭く、工夫がない。ダンスがヘタすぎ。
2)丁美英
:映像が渋くてカッコいい。オブジェ・マスクマンの存在が生かされていなく、存在価値が不明。デュオのダンスが凡庸で退屈。
3)ホナガヨウコ
:ドラムがとてもカッコ良い。映像・ダンス・音楽、どれもが全面に出過ぎず、バランスが良い。あれっという間に終わってしまったので、10分間の使い方をもっと練ったほうが良いのでは。
4)KENTARO!
:中高生ならば感心するけど、25歳はもっと工夫が欲しい。ダンスのボキャブラリーが少ない。柔軟な身体性はすばらしい可能性を感じる。
5)橘ちあ
:テーブルに関するダンスにまとめてあり、舞台構成が練ってあるのが分かる。ダンスも練習の跡が伝わってくる。衣装がカラフルで美しい。
6)守野風太
:ダンスではなく、「殺陣の実演」。特に上手くもなく、見るものもない。なんでこんなのが一次選考を通るのだろう?このコンペ。
7)Benny Moss
:音楽がユーモラスかつとてもカッコいい。10分間フルに楽しめた。最後はもっとショウアップでしても良いのでは?
8)浜口彩子
:WSの発表会レベル。ダンスに見るべきもの無し。ヘアメイク・衣装がダサすぎてダンサーを魅力的に見せていない。
9)初期型
:大学の学園祭の出し物だったら許せる、というレベル。見た時間を返せと言いたい。
10)栗原佑美子
:衣装がイマジネイティブですばらしい。音楽もとても良いけれど、見せたいものを見せるには10分間では短すぎたのでは?
11)松島誠
:ダンスとして見るべきところはない。会場の使い方はさすがに上手い。
12)はむつんサーブ
:TVで見るとすごいけれど、スキルだけでは10分間は持たない。「作品」ではなく、技を見せただけ。
13)PORT+PORTAIL
:WSの発表会レベル。女性ダンサーの衣装がダサすぎて不快。7分丈パンツの股下がフィットしていないので、踊っているうちに弛んでオムツ付けてるみたいに見えました。
14)森下真樹
:これだけ笑いが取れるダンサーは、現在の日本に数人でしょう。はむつんサーブのファンの女性にも大うけ。技術レベルが高い人にこのパフォーマンスをやられては、勝てません。
15)まことクラヴ
:パブリックイメージに反して、手堅いパフォーマンス。「モチーフ→発展」の繰り返し。オーソドックスで真面目なショウだった。
16)M-laboratory
:荒削りなお祭りのようなショウ。荒々しく猛々しいパフォーマンスに観ている客の心も躍る。パッケージとしての手堅さを捨てた潔さは、評価が分かれると思いますが。


大賞は、まことクラヴ「ニッポニア ニッポン」。M-laboratoryも優秀賞になりました。おめでとうございます。

シモヤマ個人的には、森下真樹さんかM-laboratory、次点でホナガヨウコさん、Benny Moss。

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2005.10.01

「ラバー・ジョニー RUBBER JOHNNY」。

クリス・カニングハムの「ラバー・ジョニー」
ひと仕事終わった後に、手軽に自分のノートパソコンで、ヴィデオ・アートを見られる幸福。
この作品は、クリス・カニングハムの写真・ドローイングを収めた写真集仕立てになっていて、DVDとともにグロカッコいいのでおススメです。
音楽は、エイフェックス・ツイン!とか宣伝さていますが、聞いた印象は、「お人よし系前衛テクノ」。
もっとも、「ラバー・ジョニー」という作品は、ドラッグカルチャーの影響も露骨なので、シラフで見ても、全貌が分からないのかも知れません。

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2005.09.28

「ヨイトマケの唄」。

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槇原敬之の「Listen to the Music 2」。iTMSでDL購入。
「ヨイトマケの唄」に衝撃。。。

実は、はじめて聞きました。美輪明宏のヒット曲ということで、なんかイロモノみたいなのかと思ってた自分を反省。
すげい内容ですね。
「ヨイトマケの子供」「汚い子供」ということばがまず突き刺さる。

「どんなきれいな唄よりも どんなきれいな声よりも」というフレーズに目の前に韓国で見たあのシーンが広がった。

韓国の民族村。なんとなく知り合いと行った旅行だったので、こんな“観光名所”みたいなつまんないトコにきちゃったな、、、とか思いながらブラブラしていたら、サムルノリの演奏がはじまった。
ヘタではないけれど、「観光地にありがち」とか思って、他の客を見ていてショックを受けた。
韓国のおそらく田舎から来たという感じのおばちゃんたちの一行が、サムルノリを見て、ノリノリ。
パンチパーマに日に焼けた顔。こぶしを握りしめてブンブン振ってノリノリ。
「美」のコードの何も存在しないこの人たちのこの「美しさ」に打たれた。
「美しくないけれど美しい」。

この体験が、僕がアートを創っていこうとしている推進力のひとつです。

世に美しい美しさはいくらでもあるけれど、この美しくない美しさは、自分の魂で近づいていかないと観ることはできない。
お金も名誉もいらないけれど、この美しくない美しさを観たい。
なぜ観たいのかも分からない。

いちばん近い感覚それは、ラカンのいうところの「現実界」の表現だと思う。
リアル。

リアルに近づこうとする魂。これが僕です。


「ヨイトマケの唄」に涙がにじんだ。





これから数十年間、日本で増えつづけるであろう貧困家庭の子たちもまた、この唄の主人公のような過酷な体験に身をさらされることが想像される。
彼女/彼らは、ヨイトマケをやって育ててくれる「母ちゃん」にすら恵まれない可能性が高い。
彼女/彼らは、「かあちゃんの唄」を聞くことは、できるのだろうか?
彼女/彼らを励ます唄は、どこから聞こえてくるのだろうか。

どんなきれいな唄よりも励ましてくれる唄は。

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2005.09.25

トリのマーク(仮称)公演「ひなたの家」。

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トリのマーク(仮称)のリーディング公演「ひなたの家」を観に、向島に行ってきました。
「フリフリ プロジェクト」と同じく、「アサヒアートフェスティバル2005」参加企画。
会場は、川のほとりの立花大正民家園。
ちょうど、祖父の家を彷彿とさせる“文化住宅”。廊下。板ガラスの戸。床の間。畳。
小さいころにタイムスリップしたような、軽い目眩を感じました。
周囲も、味のある建物が多かった。
向島は宝の山ですねー。

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2005.09.23

蕎麦。チーズ。

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昼、松戸。

プロデューサーの柿崎さんと、ランチ。
蕎麦の銘店「関やど」で、鳥わさとか、蒸しアワビとか、柱山葵とかいろいろたのむ。
ここの店、実は初めて行ったんですが、ともかく美味しい。
店の雰囲気が、クラッシックかつ清潔なのに増して、接客がソフトでセカセカしていない。しかも、客が呼ぶとさっと来てくれる目配りの良さ。すばらしいw。

蕎麦も、細めで腰があって、それだけで食べても美味しい。つゆは甘めながら、滋味豊かで美味しい。
こんな良いお店があったとは・・・。

柿崎さんとは、アートマネジメント界のはぐれ狼同士、ディープな会話で盛り上がりました。前々からマジョリティに迎合することないステキな方だと思ってましたが、今日オハナシして、その思いがさらに強くなりました。
おもねることなくやっていると、孤独感を覚えることばかりですが、たまにこういうステキな出会いがあるから、うれしいです。

午後、ポタライブの谷中公演に行こうかと思っていたんですが、柿崎さんと話こんでしまったので、ならず。
代わりに、新宿の伊勢丹でチーズ漁り。
さいきん、やばいと思っているんですが、チーズが大好きになってしまい、塊でむしゃむしゃ食べてます。。。
おとといはブリー。昨日はミモレット。今日は、ウォッシュタイプのなんとかというの。
こんなに美味いものはあるのか・・・と恍惚に浸りながら食べる毎日。
こんな高いチーズばかり毎日食べてたら、破産ですな。

ところで、「今日食べたもの」みたいなのばっか書いてるブログって、嫌ですね。
読みたくもないのに、RSSで表示されると非常に不愉快。

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2005.09.17

アート・オウトノミー・ネットワーク。

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昼、船橋。
頂き物のブドウをお土産に、川守商店に行き、よもやま話。
秋のポタライブの拠点となるスペースの候補物件を見せていただく。しかし、管理運営面で課題多し。

午後、横浜。BankART Studio NYK。
アート・オウトノミー・ネットワーク ~芸術の自律性を拡張するプロジェクト~の、「アーティスト・ファイルVol.1 武智子」。
先週、「フリフリ プロジェクト」で出前に伺った際に、AANの嘉藤さんに「今後のコミュニティアート・ふなばしでは社会的排除について取り組みたい」とオハナシしたら、武智子さんのことを教えられ、興味を持ったので、伺いました。

写真やビデオを見ながらの、武さんのアムステルダムでのプロジェクトのオハナシは、とても刺激的だった。
まずはストーリーをつくり、“託児所”“クッキング”と変貌していく、「チコ&トコ」プロジェクトもユニークだったけれど、“ダッチワイフ”にインスパイアされた「ダッチワイフ・ダッチライフ」のビデオは圧巻だった。普通の市民によるパフォーマンスがスペクタクルで凄かった。

いちばん興味があった、ホームレスをテーマにした「ホームレスホーム」プロジェクトは、日本とオランダのホームレス事情が違うことで、単純に日本に移植することは難しいと思ったけれど、社会が寛容を失いつつあるという点で、オランダも日本も変わらないという点が、とってもがっかりだった。
武さんのプロジェクトは、どれも複合的で、ダイナミックで素晴らしかった。

すべての人の自尊心を高めるアートプロジェクトをやりたいんですよねー。

AANの皆さま、充実した時間をありがとうございました。

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2005.09.14

専門家とは。

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斎藤環さんは、ときどき「青いな」と思うことはあれど、今もっとも信頼できるスポークス・パーソンです。

その斎藤環さんの本に心打たれることばがあった。
我が意を得たり、とはこのことを言うのだと思った。

啓蒙的段階を過ぎ、私が引き続き「専門家」を自称し続けるならば、今後はひきこもりの「わからなさ」についてより多く語るべきなのかも知れない。「専門家」とは何にでも回答をできる人のことではなく、「何が分からないか」を正確に知っている存在のことなのだから。
引用:「負けた」教の信者たち 中公新書ラクレ


僕の目指すものは、ここにある。
コミュニティアートの専門家。NPOの専門家。コミュニティの専門家。
どれも、その「分からなさ」を正確に掴んでいることが重要なのだと思います。

これは、最近おもう「賢い人ほどよく質問する」に通じるものがあるような。
ゾンビは質問をしません。念のためw

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2005.09.10

「フリフリ プロジェクト」in AAN。

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「フリフリ プロジェクト」が昨日から後半に突入。
昨日の八木が谷北市民の森につづき、今日はBankART NYK。
同じアサヒアートフェスティバル2005参加企画の「アート・オウトノミー・ネットワーク(AAN)」の企画としてのパフォーマンス。

運河を背にし、さらに向こうには赤レンガ倉庫やみなとみらいの大観覧車が見える絶好のロケーションでした!
AANの大友さんのご紹介で始まったパフォーマンスは、バンド・コンテンポラリーダンス・ブレイキングと3つに分けて書くことに意味がないくらい混血度が高まってきた。
中でも、三浦さん・坂田さん・丹羽さんが踊っている背景で、宇留賀さんが遠く運河のかなたを眺めているような佇まいは、明確なパフォーマンスエリアがない屋外パフォーマンスにおいて、観客の視線を誘導し、パフォーマンスのスケールを拡大する、ミニマムながら好パフォーマンスになっていた。
ステキすぎる・・・。
五木田さんも今日はスマイル炸裂。ダンサーは笑顔が多くなってきた。

パフォーマンス終了後、BankART NYKのスタジオに会場を移してのアーティスト・トーク。
「フリフリ プロジェクト」は、パフォーマンスもさることながら、さまざまな出前先の方々のお話を伺う交流に重点が置かれている。
AANの大友さんから活動の概要を伺い、パフォーマンスについて、アーティストのコメントをガンガン入れながらざっくばらんな感じの気持ちの良いトークになりました。嘉藤さん武藤さんAANの方々をはじめ、さまざまな方から、先日の「AAFフォーラムキャラバン船橋」の延長とも言えるお話が出てきて、充実した2時間となりました。

「フリフリ プロジェクト」の今後について、質問をいただいてお答えした際に、「この2年で蓄積した、出前パフォーマンスのノウハウをメソッド化したい」、と言いました。

コミュニティ型アートプロジェクトを成功させるにあたっては、以下の4層のレイヤーについて「同時に」働きかけを行う必要があります。

【1】アーティストについて:複数のジャンルのアーティスト相互の創造的な関係を育てること。
【2】他セクターについて:異なるジャンル(環境・福祉・まちづくり)の団体との密接な関係があり、さらに発展させようとする相互の姿勢。
【3】地域間交流:異なる地域でネットワークを構築しているアートNPOとの交流。
【4】パーソナルな交流:プロジェクトに参加している個人間に非ヒエラルキーな、親密な関係が構築できているか。

というようなオハナシをしたところ、現代美術製作所の曽我さんから、もう1点補足をいただいた。

【5】異年齢間の交流。

そのとおりです。
異なる世代の人が参加し交流することは重要です。

充実したアーティストトークののち、夕刻、ロマンティックな雰囲気のBankART NYKの運河に面したカフェでごろごろし、その後、AANの皆さまと近くの超おいしい中華料理屋に行き、さらに3時間もお話してしまった。
AANの大友さん、嘉藤さん、武藤さんの優しいお人柄と、アートに対する真摯な姿勢に心に暖かいものが満ちました。


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2005.09.06

彼方からの手紙 2005,0906。

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○○様

この度は、ご多忙の中、「第3回全国アートNPOフォーラム 船橋セッション」にお運びいただきまして、ありがとうございました。

正式な報告は、追って報告書としてお送りいたしますが、今回のフォーラムは、予約者50名に、当日参加者が40名、実行委員会NPOから20名近くの参加がありました。
「平日」「アートNPO」「千葉県」という条件のフォーラムとしては、大成功ということができると思います。
行政からも、県・市から多数ご参加をいただきました。いずれも、日ごろより私たちの活動をよくご存知の方々にお運びいただけた点がうれしく思います。

前橋芸術週間の小見さんは、先日「前橋は第4次産業のITもダメ。もはや第5次産業のアートしかないんですよ」とおっしゃっていました。

単純な“経済成長”のビジョンを共有することができなくなりつつある日本において、文化の使命は、私たちの知見さえをも凌駕するものとして、近い将来に立ち現れてくるのではないかと思っております。

今後ともよろしくご指導お願いいたします。


下山浩一

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2005.09.04

「フリフリ プロジェクト」3日目。

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今日のパフォーマンスは、船橋市本町通り商店街と船橋西武。

1回目のパフォーマンスが始まる2時間も前からアーティストが集合していて、たじろぐ。。。
皆さん超マジメ。
11:00、船橋市本町通り商店街のパフォーマンス開始。

正直言って、船橋市本町通り商店街は、人通りが多いけれども、ベンチなどが無いせいもあって、立ち止まってくださるお客様がぜんぜんいないのでは・・・と悲観してました。
し・か・し、商店街の事務所から椅子を10脚ほどお借りしてセットの隣にならべると、即席ライブスポットが誕生。
1日目に出前した船橋幼稚園の園児が1人で、「船橋幼稚園で見たんですけれど、今日は何時からですか?」なんて尋ねてきてくれて、一同感激でした。
コンテンポラリーダンスが苦戦しそうなストリートですが、ブレイキングチームが本領発揮。力強いパフォーマンスで見事注目を集めてくれました。道路の反対側から見守ってくださるお客様も多く、ストリートならではの楽しい時間になりました。

ファンク色の強いサウンドを鳴らしていた、音楽チームの見事さが今回の主役。
かなーりアグレッシブなJAZZの方々なんですが、「フリフリ プロジェクト」における柔軟さは括目に値するものがあります。

パフォーマンス終了後、商店街の事務所で、コミュニティカフェ<ひなたぼっこ>特製のランチをちょうど現れたポタライブの岸井さん・愛川さんといっしょいただき、和気あいあい。
昨日のWi-CANのパフォーマンスはすばらしかったけれど、さらに上を行く出来でした。

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15:00、船橋西武でのパフォーマンス。
エルメスのショップの前を広く使ったパフォーマンスでは、ブレイキングチーム3人のユニゾンが炸裂。
ファンキーな演奏をバックにのびのびと踊るブレイクダンスに道行く人が足を止め、あっという間に100人以上の人垣ができる。
続くコンテンポラリーのパートでのバンドとダンサーの掛け合いは巣晴らしかった。「道行く人がふと足を止めて観ると、とんでもないクオリティのパフォーマンスだった!」というのができればいいなー、と常々思っているのですが、このパートはそういった意味で、ストリートで行われるパフォーマンスとしては、日本でもっともクオリティの高いものになっていた。

その後の、ブレイキング+コンテンポラリーのパフォーマンスも良かった。
「ファンキーな曲+ブレイクダンス」や「現代音楽+コンテンポラリーダンス」は当たり前。
ここで観られたパフォーマンスは、ミニマムかつ温かみのある演奏に、ブレイキングとコンテンポラリーがひらひらと行きかうダンスは、いまだ観たことがジャンルのもの。

午前の商店街のパフォーマンスも最高だったが、さらにレベルがアップしている。
恐るべし。

フリフリぶろぐ。
http://furi.ameblo.jp/

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2005.09.03

「フリフリ プロジェクト」2日目。

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午後、千葉。

「フリフリ プロジェクト」の出前パフォーマンス2日目。
栄町のWi-CANプロジェクトのアートセンター「Wi-camp」に行く。
大好きな韓国食材スーパー「24時マーケット」の向かいのクリーニング屋をリノベーションしたステキな施設だった。

Wi-CANの方にプロジェクトについて解説したいただいた後、いよいよ音楽チームが登場。
いきなし、三浦宏之さんがバケツとゾーキンを持って登場。床とガラス窓を拭くパフォーマンスを始めて、空気が変わり始めていく!
続くブレイキングチームは最初からユニゾンのダンスで押せ押せ。しかし、イマイチお客さんがノリにとまどっているような・・・。
三浦さん、坂田明日香さん、丹羽洋子さんのコンテンポラリーチームは、場の空気を隅々まで撫でるようなゆったりとしてかつ緻密なパフォーマンスで、台所がそのまま残るアートセンターの空間を一気に非日常のファンタジックなサーカスのような空間に変えた。
全員によるセッションは、すばらしかった。
コンテンポラリーとブレイキングの境界が溶け、いまだかって観たことがない、しかし、観たかったショウが出現した。

これがやりたかったんですよ!!!

今日のパフォーマンスは、三浦宏之さんのリードがとても大きかった。
空間を再定義していくダンサーの想像力と創造力に心を打たれた。
三浦さんの感性の瑞々しさと、骨太なクリエイティビティに感銘を受けた。
こんなステキな芸術家とご一緒させていただけて、本当に幸せだと思った千葉の午後でした。

パフォーマンスが終わるころには、会場は40名を越えるお客様でいっぱいになり、アートセンターの前も人だかり。

終了後、長田先生とWi-CANの皆さんとアーティスト一同で栄町商店街の理事長さんの喫茶店に伺って、お茶。

肩の荷がふわっと軽くなった~。

コミュニティアート・ふなばしは、ネットワーク力やコーディネイト力ばかりが注目されることがこのところ多かったのですが、「フリフリ プロジェクト」は、まさにアートNPOによってしか遂げられないクリエイション。生きてて良かった。

長田先生、Wi-CANの皆さま、ありがとうございました。

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2005.08.27

いっそゾンビになってしまったほうが・・・。

午前、船橋。
船橋市市民活動サポートセンターで、山本さんと8月31日の「AAFフォーラムキャラバン船橋」の詳細な打ち合わせ。
川俣正さん、加藤種男さん、長田謙一さんをお招きしてのトークセッションの進行について打ち合わせる予定が、NPOについて語る会状態になってしまい、気が付いたら1時間半もたってた(笑
コミュニティアート・ふなばしは、今後どのようなポジションを目指すのか?とか。
「(機能面・施設面での)拠点NPO」というものが、今後必要になってくるのは明らかです。
それに千葉県はとても広く、まだまだ、地域資源とアーティストのマッチングの余地もとてもたくさんあるのです。
しかし、そうなったら、専従スタッフを複数置いたりしないといけなくなるだろうし。
今の、身軽なボランティア団体状態をこよなく愛している僕としては、考えどころですー。


ca夜、渋谷。
映画「ランド・オブ・ザ・デッド」を観る。
この夏一番楽しみにしていた映画ですから、期待も高まる。
青年団の芝居を観ると、お客の会話まで演劇に見えてきます。ゾンビ映画を観ると、ワラワラ歩く人間が全員ゾンビに見えてきます。というわけで、上映前からかなり異様なテンションに持ってかれるー。
ジョージ・A・ロメロ監督の作品、大好き。
今回も超期待して初日に行った甲斐のある名作でした!

でも、これって、もはやゾンビ映画ではないよね。

ゾンビの特殊メイクはすんごいクオリティだし、描写も細かい。
口から手を突っ込んで内臓引きずり出して食べるシーンとか、凄惨なシーンもてんこ盛り。

しかし、映画の印象は、あくまでポジティブ&チャーミングです。
ファンタジーの世界に閉じていない作品世界。

ロメロのゾンビシリーズは、「ナイト」「ドーン」「デイ」の三部作さらにリメイクの「ナイト」と「ドーン」まで観ています。
衝撃度では「デイ」がトップですが、好きという点では、今回の「ランド」と答えます。
もう一度観に行ってしまうかも♪

今回「ランド」の欠点は、ゾンビに関する科学的考証がほんとに捨て去られていること。
ゾンビになぜ知性が目覚めたのかとか、ね。
「ゾンビの寿命」とか、知りたいにゃあ。

それにしても、ゾンビ映画に出てくるようなカタストロフィ幻想って、誰にでもあるとても凡庸で没個性なファンタジーだと思う。。
退廃的なものや破滅的なもの、インモラルなものって、常に一定の需要があるんですよね。

凡庸で没個性なファンタジーを求める人々は、ゾンビに似ている。判断力を失い、創造的でないという点で。
しかし、すべての人間が自分で何でも判断し、創造的に生きる、なんてことは無理だと思う。
そんなトレーニング受けてないし。

昔、まだ宗教の力が強かった時代は、人々は「自分らしく生きる」なんてことは要求されなかった。
父のように、母のように、隣人のように生きればよかった。

急に、テレビが、親が、教師が、「自分らしく」なんて言い出したところから、現代の悲劇が始まっているような気がする。

宗教は力を失ってしまったし、凡庸なファンタジーはいまいち頼りない。
大変な時代だよな。今って。
いっそゾンビになってしまったほうが気が楽。人間襲って肉食べてればいいんだからね。
自分で考えなくていいし、他人と比べられることもないし。

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2005.08.25

ぐんもう ぞう を なでる。

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夜、船橋。

道祖会館で、東通り商店会の会議。
11月のイベント、山口横丁・駅前広場『ストリート・フェスタ』(名前がちょっと変わりました)の内容を商店会の皆さまにご説明する。

とても活発に意見が出て、カタカナが多かったイベント名などに修正が入る。

商店会からの出店もけっこう出そうで、手作りのいい感じのイベントになりそうです。


DVD「エレファント」を観る。
ガス・ヴァン・サント監督のパルムドール作品ということで、かなーり楽しみにしていたんですが、ちょっと肩透かし。
もっと分かりやすいストーリーだったら、嫌だけど。
あれこれ考えるうちに、自分もコロンバイン高校の関係者になったような気持ちになってくる。
頭の中に感染するタイプの映像作品なんですね。
銃乱射事件について、「なぜ」という答えを周到なまでに、提示しないようにしたつくりが実に巧み。
「エレファント」というタイトルが「群盲、象をなでる」の故事から来ているというのは、有名なオハナシですが、この事件の、そしてこの事件を生んだ社会の“ワケのわからなさ”に耐え、ひたすら考えるということがとても重要でしょう。
自分たちはまだ、何も分かってはいないのだ、というのは短絡的な諦念ではなく、この場合は他者に対する畏敬の念として肝に銘じたいです。

「ケータイを持ったサル」だとか「ゲーム脳」だとか、安直なストーリーという名の、質の悪いドラッグに手を出す“おとなもどき”が跋扈する国から見てると、「エレファント」、うらやましい。

なんて書きましたが、米国でも、“ドラッグ”は大流行ですよね。


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2005.08.20

ウリパラム/Study of live works 発条ト「FUNKA」。

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午後、蒲田。
サムルノリグループ・ウリパラムの練習に伺う。
僕が道に迷ってしまったせいで、Yu先生にはお目にかかれなかったが、代わりにメンバーの方々とお話し、秋にお願いしているコンサートの内容を打ち合わせる。
その後、練習の様子を見学していたのですが、「やってみませんか?」と言っていただいたので、チャングに挑戦!
チャングは両面太鼓なわけですが、右側が女性、左側が男性を表すとか。
けっこう大きいため、体をひねって叩かないといけないので、意外に筋力を使う~。

指導に当たっている先生がお二人とも皆に対して、とても丁寧なことばでお話になるのが印象的でした。

「力を抜いて」「息を止めないで」と繰り返し言われますが、これはダンスも同じ。

先生の演奏は、まさに「打ッ!」という感じでエッジの効いた音と優雅な身のこなしですばらしかった。陶然。。。

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夜、西麻布。
Study of live works 発条トのイベント「FUNKA」に行く。
クラブというよりはサロンを会場にしたライブイベント。
会場内は赤いカーペットが敷いてあって、靴を脱いで上がれるようになっている。
DJ・VJあり、バンドのライブあり、ダンスもあり、というようなイベント。
18時ころに会場に着くと、DJはBOSS HOUSE~若干フュージョン寄りの、ラウンジでもなくクラブでもない、ビミョーなラインのアーティスティックな選曲で、ステキな雰囲気。

白井さんに「発条トに望まれているのはまさにこういうものだよね!」と言ったら、「(実現するのに)ここまでかかりました」ということばが笑顔とともに返ってきた。

粟津裕介さん率いるバンドが、DJが入ったフリーJAZZスタイルですごいカッコよかった。
フリーJAZZといいつつ、難解さは皆無。ノリノリなんだけどスキャットを使ったり、変なサンプリングを使ったりアヴァンギャルドなこともけっこうやっているんだけどね。
白井剛さんをはじめとするダンサーが即興でバンドの演奏に加わっていましたが、これは面白さがまちまち。
即興に強い人・そうでない人というのもあるとは思いますが、即興はダンサーの力量がはっきり分かってしまいますねー。
やはり白井さんは飛びぬけて面白かった。悪魔的なオーラ出してました(笑
どーでもいいけど、女性ダンサーがスカートの下に黒いスパッツとかつけるのは止めて欲しい。何もパンツが見たいのでは(決して)ないんですが、あまりにも不細工なものを見せられて、不愉快です。
観客に見える部分にはすべて心を配って欲しい(超真剣)。

パンツ問題はさておいて、発条トにとって、今回のなによりの収穫は、このDJでありVJであり、優れたバンドだと思う。
いつも面白いコラボレーションを行っている発条トですが、今回のような活きのいいクリエイターと継続的な輪を作っていければ、素晴らしいアーティスト集団でありネットワークが形成されるだろう。
アーティストにもいろいろなタイプがあるから一概には言えないけれど、Study of live works 発条トのようなコーディネイターとして高い能力を持つアーティスト集団には、従来の公演助成などど違った形のサポートがあってもいいと思います。

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2005.08.19

取材~。

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DVD「マッハ!」を観る。
すごい。タイという「国の勢い」を感じる作